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今朝は変な夢を見てしまった。
洗面台で顔を洗う。
はあ……猫が撥ねられる夢とか。
夢というものは起きればすぐにわすれてしまう不思議なもののはずなのに、何故かまるで現実世界で起きたかのように鮮明に覚えている。
もう一回、パシャパシャと顔を洗う。
ふと、変なことを考えてしまった。
──もしかして、あれは夢じゃないなんてないよな?
「いやいや、んなはずないだろ。そんな現実離れした出来事なんて起こるはずがない。夢に決まっている」
それにしては少し、違和感がある。
例えば、これは夢ではなく過去の記憶という可能性はないだろうか?
ループなどそんな感じの可能性のことだ。
「ああ、朝から厨二病全開ではっず、もう高校二年なんだしそういうのからは卒業するべきだろ!」
リビングへ行き、トースターに食パン、電気ケトルに水を入れてお湯を沸かす。
俺は現在、両親は海外で働いているため実質的に一人暮らし状態である。
日々の暮らしは両親が残していった貯金とバイトでやりくりしている。
自分の部屋で制服に着替えて再度リビングへと戻ってくると、トーストとお湯ができていた。
トーストにマーガリンをつけて皿に移し、コーヒースティックをマグカップの中に入れお湯を注ぎ混ぜる。
朝ごはんは毎日こんな感じである。
はあ……結局夢だったのだろうか。
夢ではないなんて選択肢はない、けれどやはり夢だとは思えない。
というか、夢ではなくてこれから起きる出来事だとかそういう現実離れなことであって欲しい。
トーストにかぶりとかじりつく。
うむ、トーストはいつ食べても美味しいな。
次はコーヒーを飲む。
幼い頃からコーヒーをブラックで飲んでいたためか、現在ではおいしいと感じるようになってきている。
さてと、そろそろ時間だな。
時刻は七時二十分、俺の通う、西木高校までは徒歩十五分ほとであり学校で少しゆっくりしたいため朝の会の始まる八時二十分の三十分前には学校にいたい。
トーストを食べ終えて、ゴクゴクとコーヒーを一気に飲むと洗面台へ行き歯を磨きながらトイレを済ませる。
歯を磨き終えるとドライヤーで寝癖を治し、ニコリと鏡に向かって表情の練習をして。
「よし、今日も一日頑張るとするか!」
俺は玄関を開けた。
「じゃあ、行ってきます!」
別に家には誰もいないため、誰かに言っているわけではない。
ただの日課である。
こうして、俺の一日が始まった。
洗面台で顔を洗う。
はあ……猫が撥ねられる夢とか。
夢というものは起きればすぐにわすれてしまう不思議なもののはずなのに、何故かまるで現実世界で起きたかのように鮮明に覚えている。
もう一回、パシャパシャと顔を洗う。
ふと、変なことを考えてしまった。
──もしかして、あれは夢じゃないなんてないよな?
「いやいや、んなはずないだろ。そんな現実離れした出来事なんて起こるはずがない。夢に決まっている」
それにしては少し、違和感がある。
例えば、これは夢ではなく過去の記憶という可能性はないだろうか?
ループなどそんな感じの可能性のことだ。
「ああ、朝から厨二病全開ではっず、もう高校二年なんだしそういうのからは卒業するべきだろ!」
リビングへ行き、トースターに食パン、電気ケトルに水を入れてお湯を沸かす。
俺は現在、両親は海外で働いているため実質的に一人暮らし状態である。
日々の暮らしは両親が残していった貯金とバイトでやりくりしている。
自分の部屋で制服に着替えて再度リビングへと戻ってくると、トーストとお湯ができていた。
トーストにマーガリンをつけて皿に移し、コーヒースティックをマグカップの中に入れお湯を注ぎ混ぜる。
朝ごはんは毎日こんな感じである。
はあ……結局夢だったのだろうか。
夢ではないなんて選択肢はない、けれどやはり夢だとは思えない。
というか、夢ではなくてこれから起きる出来事だとかそういう現実離れなことであって欲しい。
トーストにかぶりとかじりつく。
うむ、トーストはいつ食べても美味しいな。
次はコーヒーを飲む。
幼い頃からコーヒーをブラックで飲んでいたためか、現在ではおいしいと感じるようになってきている。
さてと、そろそろ時間だな。
時刻は七時二十分、俺の通う、西木高校までは徒歩十五分ほとであり学校で少しゆっくりしたいため朝の会の始まる八時二十分の三十分前には学校にいたい。
トーストを食べ終えて、ゴクゴクとコーヒーを一気に飲むと洗面台へ行き歯を磨きながらトイレを済ませる。
歯を磨き終えるとドライヤーで寝癖を治し、ニコリと鏡に向かって表情の練習をして。
「よし、今日も一日頑張るとするか!」
俺は玄関を開けた。
「じゃあ、行ってきます!」
別に家には誰もいないため、誰かに言っているわけではない。
ただの日課である。
こうして、俺の一日が始まった。
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