【モテたい、好感度鑑定の覚醒者】あれ?「ネタ魔法」ってバカにしてたよね??最強と気付いたところでもう遅い。

山形 さい

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第一章

修羅場

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「ねぇ、2人は何をしようとしてたんですか?」

 モモは、俺とペペロンチーノ先生を正座させて教科書をひとつ丸め、ぽんぽんと手のひらで叩きながら言う。

 まずい……。

「ご、誤解だ! 俺は、ただ襲われていただけなんだ!! 決して、俺は悪くない……」

「お、お前は! わたしを売ると言うのか!?」

「売るってなんだよ!? 俺は、別に何もしてねーぞ!? もしろ、されてた側だぞ!? 勝手に変なこと付け加えてるんじゃねェ!!」

「ははぁ~ん。ほんとに、そんなことを言ってもいいのかな?」

「なっ!! もちろんだ!」

 どうして、この人はこんなにも強気なんだ……? もしかきて、何かを隠しているのか!? ……。

「……それでだけど、2人のどっちが結局襲ったのですか?」

「そんなの、ギルさんに決まってるだろ? だって、よーく見ろ! 彼のそのいやらしい顔を! まるで、野獣だ!」

「う~ん……確かに、そう言われるとぉ~」

「う、なっ!! お前は、どうしてそれを信じる!? そうか? 俺、そんなに野獣みたいか!?」

 とても、心が傷ついた。
 まさか、俺のことを野獣だと思ってたなんて……。

「……う、う~~ん……」

 倒れて気絶していたシロが、頭を押さえながら目を覚ます。

 まずい……さらに、修羅場だ。

「わ、私はぁ~……」

 シロは、ふんふんと俺とペペロンチーノ先生を見た後に。

「ぁああ!!」と、叫ぶ。

 あ、思い出したようだ……。

 シロは、ガクガクと口を動かしながらこちらを見る。

「違うんだ……俺は、決して悪くない!? いや、俺が悪いのか? 俺が、【好感度鑑定】覚醒させてしまったから……」

「もう、話しかけないでもらえる? この、獣! 野獣! 狼ぃいいい!」

 あっ……終わった……。
 
 好感度を鑑定すると、どんどんと下がっていきついには5となっている。

 やばい。
 まじで、終わってないか……。
 いくら、シロだけ以上好感度高くておかしくてもこれは、低すぎる……。

『プークスクス』

(お前……はぁ……今すぐ出てこい! 俺が鑑定! てめェーを一発殴ってやる! おい! 俺の中から出てこい!)

『それは、無理ぃー!』

(はぁ? なんでだよ?)

『まぁ、こっちにもとあるからねー』

 シロは、モモの腕を持って。

「ーーーー」

 なんと言っていたのかは、聞こえなかった。
 多分、口の動きから「キモい、死ね」だろう。

「べー! もう、私たちに近づかないでください! ギル!」

「お、お前らぁ……」と、手を伸ばすが2人は教室を出て行く。

 ああああ! 幼馴染に、嫌われたとか……もう俺終わりじゃん……。

 それにしても、この人っ!

「やっと、行ってくれたか……では、続きとしよう。ギルさん」

「お前なぁ……、俺キレていいか? そろそろ、本気でキレるぞ!?」

 ああ、最悪だぁ……でも、俺が悪いのかな?
 だって、だって……。

『る~んる~ん。プークスクス』

 だって……【好感度鑑定】覚醒させちゃったんだもん……。

「やっぱなんでもないです。あと、お前なんて言ってしまってすみません」

「お? そうか? では……続きを……」

 ペペロンチーノ先生は、そう言うとまたワイシャツを脱ぎ始める。

「もうやめてください! いいですか? 自分の体は、もっと大切にしてください! せっかく美人なんですし……」

 ペペロンチーノ先生の腕は止まり、「びっ美人……!?」と顔を赤くする。

 実際とても美人だ。
 まぁ、ここまでヤバくなかったらだけど。

「そう言うことなんで、僕はこれで失礼します。じゃぁっ!」

 俺は、ドアを開けて教室を後にした。

 すると、「おい!」と入り口を出ると同時に声をかけられた。


 

 
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