【モテたい、好感度鑑定の覚醒者】あれ?「ネタ魔法」ってバカにしてたよね??最強と気付いたところでもう遅い。

山形 さい

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序章II

最終試験!

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「えー、これより最終試験を行う。内容はだがーー」と、試験管はひとつの大きな紙を掲示板に貼る。

「おっ? なんだ?」などと、周りはざわめく。もちろん、俺とシロも例外ではない。

「最終試験は、3人グループでダンジョンの最下層のボスを倒すところまでの速さを競うものだ。無論、皆同じダンジョンだが、別空間に飛ばされるため問題はない」

 なるほど……そうきたか……。
 これは、この試験が1番重要になってきそうだ。
 この中で10位以内に入らないと、入学は難しそうだ。

「よし、シロ! 一緒に組むぞ」

「べ、別にあんたのためなんて……思ってないんだからね!! 私は、私のためにやるだけだから!!」

「はいはい、勘違いしねェーよ」

 さーて、あとひとりだが。
 なるべく、ひとりでいる奴を仲間につけるとしよう。うん、その方が良さそうだ。

「なぁ、近くにぼっちの奴いるか探すの手伝ってくれ……」

「わ、わかった!」と、シロは張り切りながら言う。

 うーんと、いねェーかな? ひとりでいる人……。

「あっ! ギル!! あの人」と、俺の袖をぐいぐいと伸ばしながら指を差す。

 そちらの方を見てみるとそこには、桜のような綺麗なピンク色の髪をした少女がひとりでいた。

 ナイス!! しかも、女子!!

『ギルくんって、キモいよね……』

(う、うるせぇーなぁ)

「ナイスだシロ!!」

 俺は、シロをいい子いい子とヨシヨシ頭を撫でる。

「えへぇ、そうかなぁ~、あっ! 別にあんたのためじゃ……」

「知ってるよ、そんくらいよ」

「むーーー!!」と、シロは焼いたお餅のようにほっぺを膨らます。

 か、可愛い!!

 俺は、シロの腕を掴みピンク色の髪の少女のところへ向かった。


■■■


「あのぉ~~すみません、僕たちとグループ組みませんか?」

 俺は、優しい声でピンク色の髪の少女に話しかける。
 すると、少女はビクッとした後に恐る恐るこちらを振り向く。

「ほ、ほんとですか?」

 わぉ! めちゃくちゃ美少女だ! 美しい輝いている紫色の目。まさしく、これがボンキュンボン。
 やばい、可愛い。虜にしたい……。

『ねぇ、マジで気持ち悪いんですけど……もう少しそういうの控えてもらっていいですか? ギルくん』

(す、すみません……たしかに我に帰ると気持ち悪かったです……)

「ああ、ほんとだよ。俺はギル、それでこの子がシロ。俺の自慢の幼馴染だ!」

 俺の言葉が嬉しかったのか、シロはうんうんと首を縦に振っている。

わたくしは、モモ・スエーデンと言います。ギルさん、シロさん、よろしくお願いします」

 モモは、頭を下げ一礼する。

 なんて、いい子なんだろうか。

「別に呼び捨てでいいよ。俺もそうするからさ、なぁ? シロ……」

「うん、モモちゃんそれでいいよ!」

 わぁー! っと嬉しそうにモモは口を開いている。

 うーんと、ちなみにモモの今の好感度は……シロが82で……俺が34!? え……どう言うことだよ……。

『あー、多分この子、男嫌いね!! ドンマイ! プークスクス』

(男嫌いかよ……マジか……)

 まぁ、これに関しては仕方がない。
 いつか、男嫌いを克服してもらう。せっかく美少女なんだし、モテるのになぁ……。

「モモちゃん、そろそろ行こ! ほら、ギルも!!」と、シロはモモの腕を掴みダンジョンにワープさせてもらうため、列に走って行った。

「へいへい、行きますよー」

 さてと、行くとしよう。
 入試のダンジョンなんてたかが知れてる。とっとと倒してどうせなら、一位を目指すとしよう。


■■■


「それでは、ダンジョンへのワープを行います」と、魔術師はなんらかの詠唱を捉える。

 すると、俺たちの地面には光る紋章が現れ徐々に更に光出す。

 目が眩しさに耐えきれないため、気づいたら目をつぶっていた。

「それでは、行ってらっしゃーい!!」

 そう聞こえた瞬間に、「キー」とコウモリか何かが鳴いている声がしたため目を開けてみると……すでに、そこはワープ先のダンジョンだった。

「うわぁあ! すごい!」

「ほんとです!! シロさん!」

 2人は、すでに仲良くなったようだ。
 それは、嬉しいことだが……あれ? 俺ぼっちになってね?

「おい! 感激してるところ悪いけど、早く行くぞ! どうせなら一位取りに行こうぜ!」

「うんうん、ギルの言う通り、私も一位目指す!」

「シロさんがそう言うなら……わたくしも……ギル、わたくしも一位目指します」

「よし、じゃぁとっととボス倒すか!」

「「おー!!」」
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