1 / 1
異世界転移したけどループするのは友人だった
しおりを挟む『答えられる範囲しか答えられないけど、質問って何?』
コーヒーをマグに足しながら惣一郎は私に聞いてきた。
なんて聞いたらいいんだろう?彼は怒らないかな?
聞きたいことは山ほどあるのに…
「うーんとね、何から聞いたらいいのかわかんないんだけど、なんで私なのかなとかあの掲示板?見たのかなとか…この前聞いた時の記憶がちょっと飛び飛びでさ…何度もごめんなさい。」
『大丈夫だよ。気になるよね。僕もあんな時に畳み掛けるように話したからさ。冷静になるとわかんなくなるよね。』
そう。この前聞いた時はプレイ中の時と変わりなく、何回も気絶してたので記憶が飛び飛びだったのだ。
契約書等にサインしたのはもちろん覚えてる。
惣一郎はこの前話したんだけどね、と初めから話してくれた。
『僕達の出会い…というか僕が君を初めて見た日の話は覚えてる??』
「うん。映画の話だよね?」
『そう。その話だよ。うーん。どこからどこまで覚えてるのか真綾に先に聞いた方が早いかもな。教えてくれる?』
自分がどこを覚えてるのかをちゃんと話し、惣一郎の考えも聞いた。
出会いから1回目の痴漢、2回目の自分が募集した掲示板の話も、なんで自分が惣一郎にだけ襲われたのかも惣一郎は全て話してくれた。全部話を聞いてもやっぱり実感が沸かず、この人で良かったとも思ってしまう。もっと変な人だったら……と考えるだけ背筋がゾワゾワする。
「ねぇ、やっぱり気になるの。あの契約書の事。普通の生活と何も変わらないでしょ??」
『そう…かもしれないね?でも真綾が思ってるほど僕は優しくないよ。この家を案内しよう。そしたら僕がどれだけ君を愛してるのかがわかると思うんだ。』
「あ、愛してる?!?だ、だってそんな…え?」
『そうだよ?今更気がついたの?』
何となくわかってはいたけど言葉にされると照れてしまうし反応してしまう。
赤くなったとわかるくらい顔が熱い。
『照れてるのも可愛いよ。』
「あ、ありがとう…?あ、そうだ。仕事は続けてもいいんだよね??」
『なんで…?続けたいの?真綾は派遣社員だったよね?僕には真綾を養って何不自由なく暮らされるくらい出来るよ?真綾が仕事をしなくても困らない。』
「そう、、。そうだろうけど、それは…」
『まぁとりあえず家を見て?それから決めよう。』
「う、うん…。」
2人はリビングをでてキッチン横にあるドアから出た。
キッチン横のドアから出るとトイレ。
トイレの奥のドアを開けると脱衣所と洗濯乾燥機、お風呂場がある。
『ここはわかるよね、何回か使ってるし、ここが水場になるのかな?』
脱衣所から出ると短い廊下を歩き左側にリビングのドア、その奥に広い玄関があった。
『ここが玄関だよ。真綾はちゃんと見た事なかったね。セキュリティも指紋、声帯でカードキーがないと玄関があかないようになってるから安全だと思うよ。』
「すごいね…。こんなにセキュリティがしっかりしてる家なんて初めて見た……。」
『仕事柄ね、家でする仕事だし、作品を守る為にも僕自身の安全のためにもね。』
なるほど……仕事上盗作やプライバシー保護等のためか、と納得もした。
(売れっ子先生は大変なんだなー。)
そんな感想が頭によぎったが言っていいのか分からなかったため真綾は頷くしか出来なかった。
玄関から上に上がるための階段があり、それを惣一郎が先に登っていく。
『真綾、次は上を案内するよ』
真綾は後ろからついて行くがこの家はなんて広いんだろうと。こんなに広い一軒家が家の近くに確かにあったなと思い出した。
2階は3部屋かあるようで、奥の部屋から案内された。
奥の部屋は書斎兼仕事部屋になってるようだった。
1
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

ダンジョンのモンスターになってしまいましたが、テイマーの少女が救ってくれたので恩返しします。
紗沙
ファンタジー
成長に限界を感じていた探索者、織田隆二。
彼はダンジョンで非常に強力なモンスターに襲われる。
死を覚悟するも、その際に起きた天災で気を失ってしまう。
目を覚ましたときには、襲い掛かってきたモンスターと入れ替わってしまっていた。
「嘘だぁぁあああ!」
元に戻ることが絶望的なだけでなく、探索者だった頃からは想像もつかないほど弱体化したことに絶望する。
ダンジョン内ではモンスターや今まで同じ人間だった探索者にも命を脅かされてしまう始末。
このままこのダンジョンで死んでいくのか、そう諦めかけたとき。
「大丈夫?」
薄れていく視界で彼を助けたのは、テイマーの少女だった。
救われた恩を返すために、織田隆二はモンスターとして強くなりながら遠くから彼女を見守る。
そしてあわよくば、彼女にテイムしてもらうことを夢見て。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる