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02 予備
しおりを挟む第三王女である私は一応、成人するまでは大切に扱われていた。
上の姉達、ユフィやマカが不慮の事故で死んだり、病気になってしまった時のため、代わりが聞くようにと。
そんな理由で。
でもそれは、しょせん予備でしかないという事。
現実では、何の事故も起きず、健康に育った姉達がいるから、私は不要になったのだ。
そんな理由があったから、私は生贄に選ばれてしまったのだろう。
私の国は、竜の加護をうけて繁栄している。
しかしその繁栄には犠牲あってのこそのもの。
毎年、竜に生贄を捧げる事で、国を富ませていたのだ。
その生贄は、高貴な血であるほど良いらしい。
だから、第三王女である私が選ばれてしまったのだ。
予備でもいいから、もう少し生きていたかった。
でも非情なもので、生贄を選ぶ者達は私を指名してしまった。その決定は覆られない。
ちょうど、他国との貿易で経済的なダメージを与えらた直後だったからと、そんな理由もあったのだろう。
繁栄し続ける国を望んだ者達によって、私の命運は決まってしまった。
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