ひどい境遇にあっている私を助ける為に未来から娘と息子がやってきたようです

透けてるブランディシュカ

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03 娘と息子

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 置き去りにされた場所がどこか分からない。
 詳しい現在地が分からないという最悪の事態の中、私はとにかく人のいる所に向かうしかなかった。
 どうか行く先が自分のいた国でありますように。

 そう祈りながら歩いたけれど、現実は非情だった。

 私が近づいた村は、敵国の村だったのだ。

 私は村から離れようとした、けれどすぐに村人に見つかってしまった。
 幸いにも私を見つけた人は無力なただの村人だったため、すぐに追いかけてくるような事はなかった。
 けれど、自警団の人間や兵士達に知らせがいったら、すぐに身の危険にさらされる事になるだろう。

 私はできるだけ遠くへ逃げなければならなかった。

 しかし、庶民の暮らしを捨てたせいで体力が落ちていた私は、碌に走れなかった。

 焦りばかりが募る中、とうとう誰かに追いつかれてしまった。

 私は懸命に抵抗した。
 騙された挙句に、こんな所で終わりなんて耐えられなかったからだ。

 けれど相手は自警団の人間でも兵士でもなかったようだ。
 よく見ると、子供だった。

 私を助けれくれた二人、その少女と少年は。驚きの一言を伝えてきた。
 彼らはどうやら、私の未来の娘と息子だというらしい。

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