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〇36 強くなれない護衛

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 私は護衛だ。
 人類の希望である勇者様を守るために、任務についている。
 けれど、私が強くないのが問題だ。

 私を推薦してくれた者達のために頑張っているけれど、一向に強くなれない。

 一体どうして。

 毎日欠かさず特訓してるのに。

 私には素質があるって、いってくれた人達に、報いたいのにどうしてなのだろう。

 そんな私達の前に敵がやってきた。

「勇者がいたぞ! 我が魔王軍の敵だ! コロセ!」

 さっそく私のでば、あっ勇者様!
 
「ぎゃぁぁぁ! 勇者め! なんて強さだ!」

 活躍できなかった。
 私は、今日も護衛失格だ。
 守るどころか、勇者に「危ないから下がってて」と言われてしまう始末。

 私の才能はいつ開花するのだろう。
 ああ、強くなりたい。





 うなだれる護衛を見ながら戦う勇者は、ため息をついた。

「体のいいやっかいばらい、なんだろうな。素質もないのに、こんな任務につかされて、可哀そうに」




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