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20.変な女 sideレイ
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「…帰してよかったんですか?」
「影で見てるくらいなら出てこればいいものを…」
「レイン様が楽しそうだったので出るタイミングを失ったのです」
「楽しそう…か。
確かに、公爵家の令嬢にしては変な女だったな…」
レイの正体は、なんとミリーが前世の時に待ちに待ち焦がれていた第1王子であるレインであった。
レインは月に1度、公務の合間に城下町に《レイ》として来ていた。
今日もそんな月1の視察だった。
「毒消しの飴玉ってあれですよね…レイン様が仲良くしてる魔女が作ってる…」
「あぁ、どこからそんな情報がもれたか気になったが、私の前であんなに豪快に肉を食べながら嫌そうな顔をする女はあいつだけだろう…私とは気づいていないということだからな。くく」
「確かにそうですね…」
(あんなに純粋に笑えたのはいつぶりだろうか…)
城では色んな感情が渦巻いており常に気を張っている。
冷静沈着な第1王子。それがレインであった。
(…また会えるだろう、ミリー。…楽しくなりそうだ。)
ミリーが馬車に揺られるんるん鼻歌を歌っている時…事態は色々変化していた。
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