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真広が家電量販店でうろうろしてから近くの本屋に寄ってあれこれと見ているとあっと言う間に時間が過ぎた。
本人がそれに気付いた時には二時間半が経っていた。
真広は慌てて車に戻り、奮発して買ったブルーレイレコーダーを乗せて屋敷に向かった。
屋敷に着くと小白は門の前で真広を待っていた。寂しかったのか落ち込んでいるように見える。
小白は助手席に乗ると何も言わずにシートベルトを付けた。
真広はしょんぼりする小白を見て慌てて謝る。
「その、すまなかったね。遅れちゃって。でもその、レコーダーは買ったから」
小白は黙ったままだった。車内に気まずい雰囲気が流れる中、真広は車を走らせた。
すぐ家に着き、二人は車から降りた。真広が家の鍵を開けると小白がボソリと言った。
「うちはねこだけどねこじゃない……」
「え?」
ドアを開けた真広が振り返ると小白は帽子を脱ぎ、溜息をついて家に入った。
「けど、人でもない……」
「えっと……」
真広がなにか言う前に小白は部屋に入り、引き戸を閉めた。
小白は敷いたままの布団に倒れると消え入りそうな声で呟いた。
「じゃあ、うちは……なに……?」
本人がそれに気付いた時には二時間半が経っていた。
真広は慌てて車に戻り、奮発して買ったブルーレイレコーダーを乗せて屋敷に向かった。
屋敷に着くと小白は門の前で真広を待っていた。寂しかったのか落ち込んでいるように見える。
小白は助手席に乗ると何も言わずにシートベルトを付けた。
真広はしょんぼりする小白を見て慌てて謝る。
「その、すまなかったね。遅れちゃって。でもその、レコーダーは買ったから」
小白は黙ったままだった。車内に気まずい雰囲気が流れる中、真広は車を走らせた。
すぐ家に着き、二人は車から降りた。真広が家の鍵を開けると小白がボソリと言った。
「うちはねこだけどねこじゃない……」
「え?」
ドアを開けた真広が振り返ると小白は帽子を脱ぎ、溜息をついて家に入った。
「けど、人でもない……」
「えっと……」
真広がなにか言う前に小白は部屋に入り、引き戸を閉めた。
小白は敷いたままの布団に倒れると消え入りそうな声で呟いた。
「じゃあ、うちは……なに……?」
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