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もふって新人生!
◆もふって野宿!
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「えぇっ!?宿を借りるのに身分証明書がいるぅ!?」
いきなり叫び声をあげたのは舞だった。
三人は、あの後無事に街に入る事が出来た。しかし、宿を借りることは叶わなかった。その為全員がため息をつき、あからさまに不貞腐れている。
「……やっと布団で寝れると思ったのに…」
「…ほんと、しかもギルドでカードを発行してもらうのに銅貨3枚必要だとか、ふざけてるとしか思えないよ……しかも、一人につきだし」
「…お布団……ん?銅貨ってなんですか??カードってなんですか??」
街に入って疲れていたのか眠気に襲われて十分ほど眠っていた涼華にはなにがなんだかまったく理解できなかった。
「銅貨って言うのはね、お金のことだよ。えーと、日本円で言うと、千円くらいかな??それぞれ、鉄、銅、銀、金、白金ってあって、この五つがさらに貨幣と、大貨幣に分かれてるの」
「順番で言えば…鉄貨、大鉄貨って感じかな? 一つグレードが上がると、日本円で十倍されてくんだ。じゃあ、次はギルドカードの説明をしよう。ギルドカードって言うのはね…」
「待って! その説明は俺がする! ギルドカードって言うのは、自営の団体のギルドで発行してもらえるカードの事で、これを一枚作るのに一人につき銅貨3枚が必要なんだ」
「ほぇー……でも、私達って無一文だよね?」
「そう、だから困ってるんだ。でも、宛がない事もないよ」
説明を終えた舞が自信有りげに胸を張って言う。それにいち早く反応を示したのは涼華ではなく、千明だった。
「え!? ほんと!? すぐにお布団で寝れるの!?」
「すぐは無理だね。早くても明日明後日かな」
舞の返答に項垂れる千明。行き成り、顔をあげて「もしや……」と呟き、言葉を続けた。
「……ねぇ、舞。もしかして今日って…」
「うん。もしかしなくても、野宿だよ」
途端に千明が某名画のようにくねくねしながら両頬に手を当てて「おふとぅぅぅぅううううんっ!」と叫んでいる。
「それでお姉ちゃん。宛ってなに?」
ジタバタしている千明を横目に涼華が舞の言った宛について聞いてきた。
「日雇いのバイト」
「あぁ……」
思わず納得してしまう涼華。だが、間違いなく今はこれでしかお金を稼げない。
「あれ?でも、宿でも身分証明書が必要だったら、働くのにも必要なんじゃないの?」
「いや、日雇いの所は皆人手が欲しいんだ。そうなりゃ、脱法者だって、善人だって、ホームレスだって、立派な社員さ」
「そんな社員達の素性なんて知る必要ないでしょ?なんたって日雇いなんだからさ?だから身分証明書の確認が必要なくなったんだよ」
「なるほど……」
ようやく合点がいったと手を打ち鳴らす。
「では、すぐに、いますぐに働こう!」と千明がわがままを言うが、舞によって切り伏せられた。
「そんなこと言ったってもう昼過ぎだ。とっくに今日の募集は終わってるよ」
「あぅ………」
またしょぼくれている千明とにこにこしてる涼華を連れて、野営の準備をしに行く。
まず、テントを張る為に太い尖った木の枝を探しだした。次に、今まで狩ってきた猪の皮を一枚の布にしたもので屋根を張る。
「…やれば出来るもんだね!」
「でも、まだ終わりじゃないんでしょー?」
少し不満気に言う千明。
「もちろん。これから、食材集めだよ!僕は動物を狩るから、千明は魚を釣ってきてね」
「うー、わかったよぅ…」
渋々だが舞の頼みを了承して川の方へと歩いて行く。その背中が見えなくなったところで、とてててて、と、可愛らしい足音を立てて涼華がやってきた。
「お姉ちゃん!私は何をすればいーの?」
「んー、じゃあ涼華には木の実を沢山集めてきて貰おうかな!」
「わかったー!いってきまーす!!」
「うん、いってらっしゃい!気を付けてね!」
「はーい!!」
二人共各々の仕事を全うすべく散っていってテントに残るは舞のみだった。
「さて…と、僕もいこっかな」
と、一人呟いて森の中へと進んでいった。
■
森の中では動物の雄叫びが木霊していた。肉の調達に出た舞は昼間のような軽い群れではなく、何十匹もいるような大群の猪を相手していた。
「っ……!」
猪の牙が舞の肩を抉る。血が流れ、着ている洋服に血の染みが出来ていく。しかし、焦りは無い。冷静に、かつ靭やかに猪を倒していく。
「はぁ………っふぅ……っ!……やっ!!」
流石に戦闘ができるといっても、これだけ大きな群れを相手取ると、体力が持たないようだ。
「くぅ……後……八匹…!」
猪は舞に狩られて次々と倒れいく。狩られた猪達の血が血溜まりを作っている。
残った猪も時間が経つに連れ一匹、また一匹と数を減らしていく。やがて、八匹いた猪は残り一匹となっていた。
「…はぁ…………ふぅ……」
残り一匹ということで、余裕が出来て舞は息を整える。
最後の一匹が突進を繰り出してきたが、そんな単純な攻撃など、改めて冷静になった舞には効くはずもなく、猪は生け捕りにされる。
もふっ。
もふもふっ。
もふもふっもふっ。
「…………………………!!」
猪の毛並みが意外と凄くて、無言で数分の間ずっともふもふしていた舞。頭に鳴り響くファンファーレももふもふしている舞にとってはただの明るいBGMだった。
もふもふをし終えて、舞は名残惜しくも、しっかりと仕事を果たしてテントで二人を待つ。既に肉の加工は終わっており、残りは魚と木の実を盛り付けるだけである。
「たっだいまぁー!」
と、大声をあげながら帰宅したのは千明だった。
「おかえりー、どーだった?」
「ふっふっふぅー!大漁大漁!!」
ドサッと魚がざっと二十数匹入った籠を床に置いた。
「ん?あれ?涼華ちゃんは?」
「森の中に木の実取りに行ってるよ」
「そっかそっか、じゃあ夕飯の準備、始めよっか!」
「うん、そうだね」
加工された肉と魚を焼いて盛りつけて、上からぱっぱっと胡椒っぽいものをかける。
その工程が三人分終わる頃に涼華は帰ってきた。
「おかえりー!」
「お帰り」
「ただいま!お姉ちゃん!千明お姉ちゃん!はいっ!木の実だよ!!」
こちらもまた、ドサッと持ってきた。籠には溢れんばかりの木の実がある。一体どうすれば1時間かそこらでこれだけ集まるのだろうか。
何はともあれ、三人はそれぞれ採ってきた食材を豊富に使ったスタミナ料理を食べ、テントへと戻っていった。
「…明日からお風呂にも入れるかもな……」
「だといいなぁ…………」
「お布団…」
星空を眺めながら、なんとなく願いを言う。果たして叶うかどうかは分からないが、星に願っておいて損をすることはないだろう。
「じゃあ、明日はバイト頑張るぞー………」
「おー……」
「ぅん…………」
お腹が膨れて眠いのか全員言葉に力がない。その後の舞の「おやすみ」の一言で三人は、倒れるように眠り込んでいった。
いきなり叫び声をあげたのは舞だった。
三人は、あの後無事に街に入る事が出来た。しかし、宿を借りることは叶わなかった。その為全員がため息をつき、あからさまに不貞腐れている。
「……やっと布団で寝れると思ったのに…」
「…ほんと、しかもギルドでカードを発行してもらうのに銅貨3枚必要だとか、ふざけてるとしか思えないよ……しかも、一人につきだし」
「…お布団……ん?銅貨ってなんですか??カードってなんですか??」
街に入って疲れていたのか眠気に襲われて十分ほど眠っていた涼華にはなにがなんだかまったく理解できなかった。
「銅貨って言うのはね、お金のことだよ。えーと、日本円で言うと、千円くらいかな??それぞれ、鉄、銅、銀、金、白金ってあって、この五つがさらに貨幣と、大貨幣に分かれてるの」
「順番で言えば…鉄貨、大鉄貨って感じかな? 一つグレードが上がると、日本円で十倍されてくんだ。じゃあ、次はギルドカードの説明をしよう。ギルドカードって言うのはね…」
「待って! その説明は俺がする! ギルドカードって言うのは、自営の団体のギルドで発行してもらえるカードの事で、これを一枚作るのに一人につき銅貨3枚が必要なんだ」
「ほぇー……でも、私達って無一文だよね?」
「そう、だから困ってるんだ。でも、宛がない事もないよ」
説明を終えた舞が自信有りげに胸を張って言う。それにいち早く反応を示したのは涼華ではなく、千明だった。
「え!? ほんと!? すぐにお布団で寝れるの!?」
「すぐは無理だね。早くても明日明後日かな」
舞の返答に項垂れる千明。行き成り、顔をあげて「もしや……」と呟き、言葉を続けた。
「……ねぇ、舞。もしかして今日って…」
「うん。もしかしなくても、野宿だよ」
途端に千明が某名画のようにくねくねしながら両頬に手を当てて「おふとぅぅぅぅううううんっ!」と叫んでいる。
「それでお姉ちゃん。宛ってなに?」
ジタバタしている千明を横目に涼華が舞の言った宛について聞いてきた。
「日雇いのバイト」
「あぁ……」
思わず納得してしまう涼華。だが、間違いなく今はこれでしかお金を稼げない。
「あれ?でも、宿でも身分証明書が必要だったら、働くのにも必要なんじゃないの?」
「いや、日雇いの所は皆人手が欲しいんだ。そうなりゃ、脱法者だって、善人だって、ホームレスだって、立派な社員さ」
「そんな社員達の素性なんて知る必要ないでしょ?なんたって日雇いなんだからさ?だから身分証明書の確認が必要なくなったんだよ」
「なるほど……」
ようやく合点がいったと手を打ち鳴らす。
「では、すぐに、いますぐに働こう!」と千明がわがままを言うが、舞によって切り伏せられた。
「そんなこと言ったってもう昼過ぎだ。とっくに今日の募集は終わってるよ」
「あぅ………」
またしょぼくれている千明とにこにこしてる涼華を連れて、野営の準備をしに行く。
まず、テントを張る為に太い尖った木の枝を探しだした。次に、今まで狩ってきた猪の皮を一枚の布にしたもので屋根を張る。
「…やれば出来るもんだね!」
「でも、まだ終わりじゃないんでしょー?」
少し不満気に言う千明。
「もちろん。これから、食材集めだよ!僕は動物を狩るから、千明は魚を釣ってきてね」
「うー、わかったよぅ…」
渋々だが舞の頼みを了承して川の方へと歩いて行く。その背中が見えなくなったところで、とてててて、と、可愛らしい足音を立てて涼華がやってきた。
「お姉ちゃん!私は何をすればいーの?」
「んー、じゃあ涼華には木の実を沢山集めてきて貰おうかな!」
「わかったー!いってきまーす!!」
「うん、いってらっしゃい!気を付けてね!」
「はーい!!」
二人共各々の仕事を全うすべく散っていってテントに残るは舞のみだった。
「さて…と、僕もいこっかな」
と、一人呟いて森の中へと進んでいった。
■
森の中では動物の雄叫びが木霊していた。肉の調達に出た舞は昼間のような軽い群れではなく、何十匹もいるような大群の猪を相手していた。
「っ……!」
猪の牙が舞の肩を抉る。血が流れ、着ている洋服に血の染みが出来ていく。しかし、焦りは無い。冷静に、かつ靭やかに猪を倒していく。
「はぁ………っふぅ……っ!……やっ!!」
流石に戦闘ができるといっても、これだけ大きな群れを相手取ると、体力が持たないようだ。
「くぅ……後……八匹…!」
猪は舞に狩られて次々と倒れいく。狩られた猪達の血が血溜まりを作っている。
残った猪も時間が経つに連れ一匹、また一匹と数を減らしていく。やがて、八匹いた猪は残り一匹となっていた。
「…はぁ…………ふぅ……」
残り一匹ということで、余裕が出来て舞は息を整える。
最後の一匹が突進を繰り出してきたが、そんな単純な攻撃など、改めて冷静になった舞には効くはずもなく、猪は生け捕りにされる。
もふっ。
もふもふっ。
もふもふっもふっ。
「…………………………!!」
猪の毛並みが意外と凄くて、無言で数分の間ずっともふもふしていた舞。頭に鳴り響くファンファーレももふもふしている舞にとってはただの明るいBGMだった。
もふもふをし終えて、舞は名残惜しくも、しっかりと仕事を果たしてテントで二人を待つ。既に肉の加工は終わっており、残りは魚と木の実を盛り付けるだけである。
「たっだいまぁー!」
と、大声をあげながら帰宅したのは千明だった。
「おかえりー、どーだった?」
「ふっふっふぅー!大漁大漁!!」
ドサッと魚がざっと二十数匹入った籠を床に置いた。
「ん?あれ?涼華ちゃんは?」
「森の中に木の実取りに行ってるよ」
「そっかそっか、じゃあ夕飯の準備、始めよっか!」
「うん、そうだね」
加工された肉と魚を焼いて盛りつけて、上からぱっぱっと胡椒っぽいものをかける。
その工程が三人分終わる頃に涼華は帰ってきた。
「おかえりー!」
「お帰り」
「ただいま!お姉ちゃん!千明お姉ちゃん!はいっ!木の実だよ!!」
こちらもまた、ドサッと持ってきた。籠には溢れんばかりの木の実がある。一体どうすれば1時間かそこらでこれだけ集まるのだろうか。
何はともあれ、三人はそれぞれ採ってきた食材を豊富に使ったスタミナ料理を食べ、テントへと戻っていった。
「…明日からお風呂にも入れるかもな……」
「だといいなぁ…………」
「お布団…」
星空を眺めながら、なんとなく願いを言う。果たして叶うかどうかは分からないが、星に願っておいて損をすることはないだろう。
「じゃあ、明日はバイト頑張るぞー………」
「おー……」
「ぅん…………」
お腹が膨れて眠いのか全員言葉に力がない。その後の舞の「おやすみ」の一言で三人は、倒れるように眠り込んでいった。
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