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第二十三 過去
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アリシアの宿泊している場所は、彼女が高いというだけあって外見からして豪華だった。
どこかの屋敷を彷彿とさせる建物の前には、色とりどりの花々が植えられた花壇が設けられており、夜でよく見えないが太陽の光が当たればさぞ絢爛な光景が広がるのだろう。
「ここの一室ですか?」
「いや、全部だ」
「…………はい?」
思わず聞き返す。
ここは迷宮都市内では決して一等地とは言えない場所だが、それでも庭付きの豪邸を一人で住んでいるというのは俄に信じがたかった。
「私とて、クランの副長を務めていた身だ。これくらいの家に住む貯蓄はある。とはいえ、賃貸だから持ち家というわけではないがな」
「はぁ……」
酒場での防音が完璧だという発言を思い出す。
確かにこれだけの敷地ならば、敷地内に侵入しない限り誰にも訊かれることがないだろう。それどころか、大音量で合唱でもしない限り近所迷惑にすらならないと思った。
長い玄関を通り扉を開けると、目の前には二階へと続くY字型の階段が目に入った。。
内装は外装ほど絢爛ではなかった。外装とのギャップを防ぐために最低限の家具や装飾が施されている。そんな中よく目につくのは薔薇模様の家具たちだ。
花瓶にベッドにソファーと、至る所に薔薇模様がある。
そう言えば、アリシアが所属していたクランの名前にも薔薇というのが入っていたな。きっと名前に薔薇がついていたのは、アリシアが薔薇が好きだったからなのだろう。と、勝手に決めつけ、屋敷の中を歩く。
案内された場所は大人数用の長テーブルが置かれているリビング。テーブルの上にもレースのついた薔薇柄のテーブルクロスが敷かれていた。
「飲み物を持ってこよう」
そう言ってアリシアは、奥にあるキッチンへと消えていった。
立たされたままのルーンは、どこに座ろうか迷っていた所にトレーを持ったアリシアがカップを、長い辺にある五席の真ん中に置いたため、そこに座る。そしてアリシアは、その向かい側の椅子に腰をかけた。
「さて、どこから話そうか……」
出されたホットティーに口をつけて、思い出話の出発点を思案する。
ルーンの過去は二十後半と人としては短い人生ではあるが、その知識と経験は何十年何百年にも及ぶ。魔法の蘊蓄はもちろん、邪竜討伐の旅は三日三晩ですら語りきれないほどだ。
話の切り口を決めて、ルーンは口を開いた。
「結論から言いましょう。俺は、二〇〇年前に死んだはずのルーン=ジルマール。その本人です」
それから話を続ける。
なんで二〇〇年後のこの時代で、こんな体で生きているのか。そもそも体が違う時点で、ルーンという人間は生きているのか。正直言って未だに分からない。
だけど、ルーンは自分という存在を認識しているし、ハルトたちとの旅の記憶もある。魔法の知識量も、ルーンが取る行動も生前のルーンと同じ。結果、ルーンは二〇〇年前の賢者ルーン=ジルマールであると結論づけたこと。
そして、なぜこの時代で蘇ったのか、その理由を知るために蘇った地下迷宮を調査しようとしていることを話した。
唐突の暴露に唖然とするアリシア。
「あ、いや……何と言えばいいのだろうか。やはりと言うべきか、まさかと言うべきか……」
「信じ難いのも無理ないです。実際、現状俺自身のことを全く把握できていないんで」
名ばかりの賢者だとルーンは苦笑する。
「ああ、信じ難いが信じるさ。いや、むしろ納得が行った。ルーン……、いや賢者殿の強さは異常だったからな」
「賢者殿って、ルーンでいいですよ」
軽口だった人からいきなり畏まられてもルーンとしても困る。
「では、ルーンと。それならば出来れば敬語はよしてほしい」
「いや、これはもう癖だからしょうがないです」
「なら、私も敬語を使わせてもらいます。二〇〇年前の英雄に敬語を使われていると思うと、なんか……」
元々平民出身のルーンは、敬語を使えど使われる機会は少なかった。もちろん、賢者としての功績を積んだ後は敬われることは少なからずあったが、それでもルーン自身も敬語を使い続けていた。タメ口を使っていたのは、仲間の前くらいだろう。
「そうですか…………。いや、そうか。なら敬語は頑張って抜かせるよ」
「ありがたい」
ホッと安堵のため息をつくと、アリシアはマグカップに手を伸ばす。
それに釣られてルーンも手に持っていたカップを口へ運んだ。じんわりと広がる紅茶の渋み、そして仄かに香るレモンの匂い。暖炉に火をつけるまでもないが夜は少々体が冷える。そんな体をこの飲み物が中から温めてくれた。
「それで」
「ん?」
暫しのティータイムで一息つくと、アリシアは今まで我慢していたとばかりにテーブルに身を乗り出した。
「二〇〇年前のことは聞いてもいいのだろうか?」
「……あ、ああ。大丈夫ですよ」
アリシアの優雅な振る舞いから一転した姿に、さっそく敬語に戻ってしまった。
だが、二〇〇年前の話が聞けると言う喜びが優ったようで全くそのことを気にしていないようすだった。
「で、では……。ルーンには恋人とか居たのか?」
「…………はい?」
思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
二〇〇年前の出来事の最初の質問がこれなのかと、それも至極真面目な表情で聞いてくるあたりがどこか狂気すら感じさせた。
「だから、恋人は居たのかどうか聞いている」
「いや、二〇〇年前の出来事だぞ? もっと聞くことあるだろ? 勇者はどんな人だったのかとか、邪竜との死闘とか、それこそアリシアのご先祖様のイーリアスのことだって」
「それもこれも全部聞きたいことだが、まずは質問に答えてほしい」
ずいっ、とテーブルに乗り出した体をさらに近づける。ルーンは声には出さなかったが、近い近いっと内心で叫んだ。
「いなかったけど」
「けど?」
「いや、居なかった。気にしないでくれ」
”けど”と付け加えたのはただの見栄だ。「居なかった」より「居なかったけど」とつけた方が、含みがあるように演出できる。だが、見事にアリシアにツッコまれて逆に恥ずかしい結果になった。
墓穴を掘って恥をかいたルーンは顔を真っ赤にする。
しかし、恋愛しなかったのにはルーンにも言い分がある。
ルーンは幼少期に魔法の才を開花させ、以来ずっと爺婆が九割を占める環境で魔法の研究に励んでいた。十何年という月日を魔法研究に縛られ、解放されたと思いきや次は血生臭い邪竜討伐の冒険だ。
いわゆる青春と呼ばれる期間を、ルーンには与えられなかった。
それを不幸だとは思わない。魔法の研究は楽しかったし、魔法界隈では最年少であるルーンはチヤホヤされてきた。邪竜討伐でも勇者をはじめとした仲間たちとの冒険は心躍るものがあった。
「なんで、こんなことを聞いてくるんだ?」
「イーリアス様の遺言でな。賢者に女の影がなければ笑ってやれってな」
「んなっ!?」
なんて性格が悪いんだ!!!!、と心の中で盛大に叫んだ。
イーリアスの憎たらしい下卑た笑みが脳裏に映し出される。遺言として代々受け継がせるとはどういう神経しているのか。それにしっかり次世代に受け継がせているアーレウス家も可笑しいし、しっかりその役目を果たしたアリシアもどうかと思う。
総じてアーレウス家は頭がおかしい連中だと、ルーンの中でカテゴライズされた。
「他の人たちに対しての遺言とかは無かったのか?」
「特には無いな」
「俺のこと嫌い過ぎだろ……」
そこまで恨まれるようなことをした覚えはないと、思わずテーブルに突っ伏す。
確かにタイマン勝負では魔法の自動防御からの反射攻撃、小さな地割れを起こして足を崩し、そこから距離をとって一方的に魔法を打ちまくったとかはしたけど、こんなことで恨まれるはずがない。
けれど、それから彼女の当たりが強くなった気もする。
「嫌っていると言うよりかは」
子孫のアリシアには何か察したかのような表情でそこまで話す。が、それ以上は無粋だなと続きを話すのをやめた。
どこかの屋敷を彷彿とさせる建物の前には、色とりどりの花々が植えられた花壇が設けられており、夜でよく見えないが太陽の光が当たればさぞ絢爛な光景が広がるのだろう。
「ここの一室ですか?」
「いや、全部だ」
「…………はい?」
思わず聞き返す。
ここは迷宮都市内では決して一等地とは言えない場所だが、それでも庭付きの豪邸を一人で住んでいるというのは俄に信じがたかった。
「私とて、クランの副長を務めていた身だ。これくらいの家に住む貯蓄はある。とはいえ、賃貸だから持ち家というわけではないがな」
「はぁ……」
酒場での防音が完璧だという発言を思い出す。
確かにこれだけの敷地ならば、敷地内に侵入しない限り誰にも訊かれることがないだろう。それどころか、大音量で合唱でもしない限り近所迷惑にすらならないと思った。
長い玄関を通り扉を開けると、目の前には二階へと続くY字型の階段が目に入った。。
内装は外装ほど絢爛ではなかった。外装とのギャップを防ぐために最低限の家具や装飾が施されている。そんな中よく目につくのは薔薇模様の家具たちだ。
花瓶にベッドにソファーと、至る所に薔薇模様がある。
そう言えば、アリシアが所属していたクランの名前にも薔薇というのが入っていたな。きっと名前に薔薇がついていたのは、アリシアが薔薇が好きだったからなのだろう。と、勝手に決めつけ、屋敷の中を歩く。
案内された場所は大人数用の長テーブルが置かれているリビング。テーブルの上にもレースのついた薔薇柄のテーブルクロスが敷かれていた。
「飲み物を持ってこよう」
そう言ってアリシアは、奥にあるキッチンへと消えていった。
立たされたままのルーンは、どこに座ろうか迷っていた所にトレーを持ったアリシアがカップを、長い辺にある五席の真ん中に置いたため、そこに座る。そしてアリシアは、その向かい側の椅子に腰をかけた。
「さて、どこから話そうか……」
出されたホットティーに口をつけて、思い出話の出発点を思案する。
ルーンの過去は二十後半と人としては短い人生ではあるが、その知識と経験は何十年何百年にも及ぶ。魔法の蘊蓄はもちろん、邪竜討伐の旅は三日三晩ですら語りきれないほどだ。
話の切り口を決めて、ルーンは口を開いた。
「結論から言いましょう。俺は、二〇〇年前に死んだはずのルーン=ジルマール。その本人です」
それから話を続ける。
なんで二〇〇年後のこの時代で、こんな体で生きているのか。そもそも体が違う時点で、ルーンという人間は生きているのか。正直言って未だに分からない。
だけど、ルーンは自分という存在を認識しているし、ハルトたちとの旅の記憶もある。魔法の知識量も、ルーンが取る行動も生前のルーンと同じ。結果、ルーンは二〇〇年前の賢者ルーン=ジルマールであると結論づけたこと。
そして、なぜこの時代で蘇ったのか、その理由を知るために蘇った地下迷宮を調査しようとしていることを話した。
唐突の暴露に唖然とするアリシア。
「あ、いや……何と言えばいいのだろうか。やはりと言うべきか、まさかと言うべきか……」
「信じ難いのも無理ないです。実際、現状俺自身のことを全く把握できていないんで」
名ばかりの賢者だとルーンは苦笑する。
「ああ、信じ難いが信じるさ。いや、むしろ納得が行った。ルーン……、いや賢者殿の強さは異常だったからな」
「賢者殿って、ルーンでいいですよ」
軽口だった人からいきなり畏まられてもルーンとしても困る。
「では、ルーンと。それならば出来れば敬語はよしてほしい」
「いや、これはもう癖だからしょうがないです」
「なら、私も敬語を使わせてもらいます。二〇〇年前の英雄に敬語を使われていると思うと、なんか……」
元々平民出身のルーンは、敬語を使えど使われる機会は少なかった。もちろん、賢者としての功績を積んだ後は敬われることは少なからずあったが、それでもルーン自身も敬語を使い続けていた。タメ口を使っていたのは、仲間の前くらいだろう。
「そうですか…………。いや、そうか。なら敬語は頑張って抜かせるよ」
「ありがたい」
ホッと安堵のため息をつくと、アリシアはマグカップに手を伸ばす。
それに釣られてルーンも手に持っていたカップを口へ運んだ。じんわりと広がる紅茶の渋み、そして仄かに香るレモンの匂い。暖炉に火をつけるまでもないが夜は少々体が冷える。そんな体をこの飲み物が中から温めてくれた。
「それで」
「ん?」
暫しのティータイムで一息つくと、アリシアは今まで我慢していたとばかりにテーブルに身を乗り出した。
「二〇〇年前のことは聞いてもいいのだろうか?」
「……あ、ああ。大丈夫ですよ」
アリシアの優雅な振る舞いから一転した姿に、さっそく敬語に戻ってしまった。
だが、二〇〇年前の話が聞けると言う喜びが優ったようで全くそのことを気にしていないようすだった。
「で、では……。ルーンには恋人とか居たのか?」
「…………はい?」
思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
二〇〇年前の出来事の最初の質問がこれなのかと、それも至極真面目な表情で聞いてくるあたりがどこか狂気すら感じさせた。
「だから、恋人は居たのかどうか聞いている」
「いや、二〇〇年前の出来事だぞ? もっと聞くことあるだろ? 勇者はどんな人だったのかとか、邪竜との死闘とか、それこそアリシアのご先祖様のイーリアスのことだって」
「それもこれも全部聞きたいことだが、まずは質問に答えてほしい」
ずいっ、とテーブルに乗り出した体をさらに近づける。ルーンは声には出さなかったが、近い近いっと内心で叫んだ。
「いなかったけど」
「けど?」
「いや、居なかった。気にしないでくれ」
”けど”と付け加えたのはただの見栄だ。「居なかった」より「居なかったけど」とつけた方が、含みがあるように演出できる。だが、見事にアリシアにツッコまれて逆に恥ずかしい結果になった。
墓穴を掘って恥をかいたルーンは顔を真っ赤にする。
しかし、恋愛しなかったのにはルーンにも言い分がある。
ルーンは幼少期に魔法の才を開花させ、以来ずっと爺婆が九割を占める環境で魔法の研究に励んでいた。十何年という月日を魔法研究に縛られ、解放されたと思いきや次は血生臭い邪竜討伐の冒険だ。
いわゆる青春と呼ばれる期間を、ルーンには与えられなかった。
それを不幸だとは思わない。魔法の研究は楽しかったし、魔法界隈では最年少であるルーンはチヤホヤされてきた。邪竜討伐でも勇者をはじめとした仲間たちとの冒険は心躍るものがあった。
「なんで、こんなことを聞いてくるんだ?」
「イーリアス様の遺言でな。賢者に女の影がなければ笑ってやれってな」
「んなっ!?」
なんて性格が悪いんだ!!!!、と心の中で盛大に叫んだ。
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総じてアーレウス家は頭がおかしい連中だと、ルーンの中でカテゴライズされた。
「他の人たちに対しての遺言とかは無かったのか?」
「特には無いな」
「俺のこと嫌い過ぎだろ……」
そこまで恨まれるようなことをした覚えはないと、思わずテーブルに突っ伏す。
確かにタイマン勝負では魔法の自動防御からの反射攻撃、小さな地割れを起こして足を崩し、そこから距離をとって一方的に魔法を打ちまくったとかはしたけど、こんなことで恨まれるはずがない。
けれど、それから彼女の当たりが強くなった気もする。
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