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第十八話 迷宮探索−6
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怪物に成ったヴィルメル。
その姿は飢えた獣のようで、憎悪に満ちた化け物のよう。
恐らく美しかったであろう顔には幾枚もの鱗に覆われ、口からは獣ように涎を垂らしている。眼球は黒色に変色し、額には角らしき突起物が生えている。右手は肥大化し獣の鋭利な爪を持ち、肩からは額と似た角が飛び出していた。
痛々しく、醜い姿。
ルーンですら顔を顰めたくなるほどで、かつての姿を知っているアリシアの心の苦痛は、身が裂ける思いだった。
日向で談笑した事。
迷宮で叱った事。
仲間との別れを共に悲しんだ事。
みんなと拠点で楽しい時間を過ごした事。
脳裏に過ぎる彼女との思い出。
今はそれらを奥底へ眠らせる。
情が湧いてはいけない。
あれはヴィルメルの面影があるただの魔物だ。
躊躇えば自分がやられる。
「ウギャァアア!」
肥大化した右腕での振り上げ攻撃。
技もクソも無い攻撃を寸前で躱し、右アッパーで顔面をぶん殴る。
怪物は勢いよく吹っ飛ぶが、空中で体を翻し体勢を整える。
アリシアは殴った拳に痛みを覚え確認すると、怪物から剥がれた硬い鱗がアリシアの拳に突き刺さっていた。
そして籠手すらも貫通させる竜のように硬い鱗を、化け物はすぐに再生させる。
「厄介だな……。腕を切っても再生するとか言わないでくれよ?」
今まで経験したことのない相手に毒舌を吐く。
鱗のように、変化したところは全て再生する可能性は捨てきれない。
「仕方ない、切ってみるか」
手足は切断しても大丈夫というルーンの言葉を信じ、豪剣を強く握りしめる。
重さを活かした大ぶりの横凪の攻撃を放つ。
が、凄まじい跳躍力を身につけた怪物には跳ねて避けられる。続けてその遠心力を活かし、体を宙返りさせ蹴りを入れる。
空中で身動き取れない怪物は、蹴りをモロにくらい天井に叩きつけられた。
すかさず大剣を握り返し、落ちてくる怪物の腕を狙う。
だが、怪物から切断され落ちたのは、額に生えた捻じ曲がった角だった。
怪物が防御して防いだのでは無い。
アリシアが外したのだ。
重過ぎるあまり狙いがズレ、結果腕ではなく角が切断された。
アリシアは未だ一族の宝剣を扱えきれない自分の実力不足を呪った。
「クソッ、私の力不足か……」
だが、腰の剣と取り替えれば切れ味にいささか不安が残る。
どうするべきか苦慮していると、背後にいるルーンの声が聞こえた。
「アリシアさん、これを使ってください!」
ルーンの声と共に何かが飛んでくる。
くるくると回ってそれを掴み取ると、それは一振りの剣だった。
この剣にアリシアに見覚えがあった。
アリシアが今まで持った中でも、軽く細い剣。
ヴィルメルが愛用していた剣だ。
大剣や直剣を扱うアリシアにとって、心許ないと思わせる剣だが、この剣には力強い何かが込められているように感じた。
「剣に魔力を付与しました。一撃だけ。強力な一撃を放つことができます! あの怪物は魔力の塊から魔力を吸い上げ回復しています。腕を切断すれば、瀕死まで持っていけるかもしれません」
ルーンの助言を背中で聞気終えると、鋒を怪物に向けた。
腰を低くし、顎を引く。
剣が握られた右腕を後ろに引くと、矢を射る如く狙いを定める。
角を折られたことに怒りをあらわにする怪物を前に、足の全筋肉を屈指して一直線に飛び込む。
今まで大剣を背負って行動していたアリシアの、何の捻くれもないただの突進は、それが一芸であるかのように風を切り裂いた。
「はぁあ……あああッ!」
腕の付け根目掛けて、渾身の刺突を放つ。
魔力の高まった刃による一撃は赤く熱を帯び、炸裂した。
肥大した腕は弾けた代償に剣の刃も砕け散る。
「キャァああアアアあッッッ!」
響く絶叫。
化け物の声に彼女の声が混ざった悪声。
痛い、苦しいと怪物に囚われた精神が悲鳴を上げているような。
「その声で鳴くな」
消えそうな声で呟く。
怪物は再生を試みようとするも、内包された魔力では足りず遂に戦闘不能になった。
*
倒れそうになるアリシアをルーンは受け止める。
身体疲労もあるだろうが、今回は精神疲労の方が大きいはずだ。
化け物になった知り合いと死闘を強いたルーンは、申し訳なさを感じる。と、同時にそれが最善策であったことも間違いないとも思っていた。
「お疲れ様です。少し休んでください」
手持ちにポーションを持っていない為、アリシアのポーチから拝借したポーションを彼女に飲ませる。打撲や擦り傷がみるみる回復していく。
ポーションは、どんな怪我でも病でも治す万能薬である妖精国の秘薬の模造品だ。この二〇〇年で開発された薬品で、欠損しないほどの傷ならば瞬く間に癒してくれる。
「けほっ、はぁ……ありがとう」
「周りに魔物もいないみたいですし、あとは任せてください」
「ああ、お言葉に甘えて少し休憩させてもらうよ」
周囲には自分達以外誰もいないことを”探知魔法”ですでに把握済みだ。
アリシアをゆっくり壁まで運んで座らせると、小さく寝息を立て始めた。
怪物ヴィルメルの元へ歩く。
呼吸も気絶もしていない状態。
だが出血が激しいせいか、貧血状態のように立とうとしても転倒するのを繰り返していた。
ただ、このままでは死んでしまう。
氷結魔法で患部を凍らせ、さらに身動きを取れないように四肢を氷の楔に繋ぐ。
「さて……」
気を引き締めて作業を開始した。
その姿は飢えた獣のようで、憎悪に満ちた化け物のよう。
恐らく美しかったであろう顔には幾枚もの鱗に覆われ、口からは獣ように涎を垂らしている。眼球は黒色に変色し、額には角らしき突起物が生えている。右手は肥大化し獣の鋭利な爪を持ち、肩からは額と似た角が飛び出していた。
痛々しく、醜い姿。
ルーンですら顔を顰めたくなるほどで、かつての姿を知っているアリシアの心の苦痛は、身が裂ける思いだった。
日向で談笑した事。
迷宮で叱った事。
仲間との別れを共に悲しんだ事。
みんなと拠点で楽しい時間を過ごした事。
脳裏に過ぎる彼女との思い出。
今はそれらを奥底へ眠らせる。
情が湧いてはいけない。
あれはヴィルメルの面影があるただの魔物だ。
躊躇えば自分がやられる。
「ウギャァアア!」
肥大化した右腕での振り上げ攻撃。
技もクソも無い攻撃を寸前で躱し、右アッパーで顔面をぶん殴る。
怪物は勢いよく吹っ飛ぶが、空中で体を翻し体勢を整える。
アリシアは殴った拳に痛みを覚え確認すると、怪物から剥がれた硬い鱗がアリシアの拳に突き刺さっていた。
そして籠手すらも貫通させる竜のように硬い鱗を、化け物はすぐに再生させる。
「厄介だな……。腕を切っても再生するとか言わないでくれよ?」
今まで経験したことのない相手に毒舌を吐く。
鱗のように、変化したところは全て再生する可能性は捨てきれない。
「仕方ない、切ってみるか」
手足は切断しても大丈夫というルーンの言葉を信じ、豪剣を強く握りしめる。
重さを活かした大ぶりの横凪の攻撃を放つ。
が、凄まじい跳躍力を身につけた怪物には跳ねて避けられる。続けてその遠心力を活かし、体を宙返りさせ蹴りを入れる。
空中で身動き取れない怪物は、蹴りをモロにくらい天井に叩きつけられた。
すかさず大剣を握り返し、落ちてくる怪物の腕を狙う。
だが、怪物から切断され落ちたのは、額に生えた捻じ曲がった角だった。
怪物が防御して防いだのでは無い。
アリシアが外したのだ。
重過ぎるあまり狙いがズレ、結果腕ではなく角が切断された。
アリシアは未だ一族の宝剣を扱えきれない自分の実力不足を呪った。
「クソッ、私の力不足か……」
だが、腰の剣と取り替えれば切れ味にいささか不安が残る。
どうするべきか苦慮していると、背後にいるルーンの声が聞こえた。
「アリシアさん、これを使ってください!」
ルーンの声と共に何かが飛んでくる。
くるくると回ってそれを掴み取ると、それは一振りの剣だった。
この剣にアリシアに見覚えがあった。
アリシアが今まで持った中でも、軽く細い剣。
ヴィルメルが愛用していた剣だ。
大剣や直剣を扱うアリシアにとって、心許ないと思わせる剣だが、この剣には力強い何かが込められているように感じた。
「剣に魔力を付与しました。一撃だけ。強力な一撃を放つことができます! あの怪物は魔力の塊から魔力を吸い上げ回復しています。腕を切断すれば、瀕死まで持っていけるかもしれません」
ルーンの助言を背中で聞気終えると、鋒を怪物に向けた。
腰を低くし、顎を引く。
剣が握られた右腕を後ろに引くと、矢を射る如く狙いを定める。
角を折られたことに怒りをあらわにする怪物を前に、足の全筋肉を屈指して一直線に飛び込む。
今まで大剣を背負って行動していたアリシアの、何の捻くれもないただの突進は、それが一芸であるかのように風を切り裂いた。
「はぁあ……あああッ!」
腕の付け根目掛けて、渾身の刺突を放つ。
魔力の高まった刃による一撃は赤く熱を帯び、炸裂した。
肥大した腕は弾けた代償に剣の刃も砕け散る。
「キャァああアアアあッッッ!」
響く絶叫。
化け物の声に彼女の声が混ざった悪声。
痛い、苦しいと怪物に囚われた精神が悲鳴を上げているような。
「その声で鳴くな」
消えそうな声で呟く。
怪物は再生を試みようとするも、内包された魔力では足りず遂に戦闘不能になった。
*
倒れそうになるアリシアをルーンは受け止める。
身体疲労もあるだろうが、今回は精神疲労の方が大きいはずだ。
化け物になった知り合いと死闘を強いたルーンは、申し訳なさを感じる。と、同時にそれが最善策であったことも間違いないとも思っていた。
「お疲れ様です。少し休んでください」
手持ちにポーションを持っていない為、アリシアのポーチから拝借したポーションを彼女に飲ませる。打撲や擦り傷がみるみる回復していく。
ポーションは、どんな怪我でも病でも治す万能薬である妖精国の秘薬の模造品だ。この二〇〇年で開発された薬品で、欠損しないほどの傷ならば瞬く間に癒してくれる。
「けほっ、はぁ……ありがとう」
「周りに魔物もいないみたいですし、あとは任せてください」
「ああ、お言葉に甘えて少し休憩させてもらうよ」
周囲には自分達以外誰もいないことを”探知魔法”ですでに把握済みだ。
アリシアをゆっくり壁まで運んで座らせると、小さく寝息を立て始めた。
怪物ヴィルメルの元へ歩く。
呼吸も気絶もしていない状態。
だが出血が激しいせいか、貧血状態のように立とうとしても転倒するのを繰り返していた。
ただ、このままでは死んでしまう。
氷結魔法で患部を凍らせ、さらに身動きを取れないように四肢を氷の楔に繋ぐ。
「さて……」
気を引き締めて作業を開始した。
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