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第十話 頭を使った日は甘いものを
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約五時間、本の虫になって読書に耽っていた。
こんなに読書をするのはいつぶりだろうか。
邪竜討伐時代は碌に読書を嗜むこともできなかった。
まずかな隙間時間を利用して本を開くも、勇者に邪魔されてばかりだった。
「ん~、はぁ。楽しかった」
長時間同じ体勢で本を読んでいたせいで、体が凝り固まっていた。
大きく背伸びをして、肩をほぐす。
知識欲もある程度収まったところで、ルーンは図書館を後にした。
外に出れると、太陽は既に真上まで登っている。
周りの飲食店を見れば、ランチタイムで賑わい始めていた。
ある店のバルコニーで客が美味しそうに料理を食べるのを見て、ルーンの腹が鳴る。
思えば大量の本を運んだり、読むのに頭を使ったりと、かなりのエネルギーを消費していた。
消費した分のエネルギーを、体が補給したいと訴えてくる。
「うーん、でも今は甘いものが食べたいな」
頭を使った後は、本能が糖分を求めてしまう。
それに昨日街を歩いている時に気づいたことだが、この時代は甘味の種類が豊富だ。
クッキーに、クレープ、砂糖菓子は勿論、アイスなるものまで存在する。
どれも高価な物ではないというところも重要だ。
確かに食べ物の中では、多少値が張る部分はあるが、それでも砂糖などが他種族国での貿易により流通するようになったことで、原価を安くすることが可能になった。
ルーンは気になっていたアイスクリーム屋を見つけると、店主に定番だと言われたミルクアイスを購入する。
一口食べる。
口の中に冷たさと、じんわり甘味が溶けていく感覚が一杯に広がった。
美味しさのあまりに、目を見開く。
この世にこんな冷たくて甘くて、それでいて溶けていく、不思議なお菓子があっていいのか。
ものの数秒でカップに入っていたアイスが無くなった。
「ふぅ。いやぁ、世界救ってほんと良かった」
しみじみと思った。
勇者一向が邪竜を討伐することが無かったら、こんな美味しいもの味わえなかったかもしれない。
それに図書館にも、あれだけ豊富な書物が揃っていなかったに違いない。
魔道具の進歩も、今より遅かっただろう。
きっと、何もかもが違ったはずだ。
全ては勇者一向が命懸けで戦ったから得られたもの。
そしてルーンが命を賭して繋げた世界だ。
「おっちゃん、アイスもう一つ! 味は、この緑色のヒガシ茶味で!」
「坊主、美味そうに食うな~。あいよっ」
「ありがとう。アイスってのを初めて食べたけど、こんなに美味しいですね」
「なんだい、お上りさんか。じゃあ、これで食べな」
そう言って店主が渡してきたのは、先ほどの紙カップではなく、ユニコーンのツノのような形状をした何かだった。表面は網目状に凹凸があり、アイスとは違った甘い香りが漂ってきた。
「これは?」
「ワッフルコーンっていうんだ。容器としての役割だけじゃなくて食えるんだ。甘くてパリパリして美味いぞ」
「ほほう、それはそれは……、はむっ」
パリッと音を立てながら、コーンの縁が割れる。
クッキーにも似た生地は、甘くそれだけでも十分にお菓子になりえそうだった。
「おお、美味いっ」
「だろ~」
続けてアイスを口に運ぶ。
ヒガシ茶は東の獣人国から採れる茶葉だ。
普通に飲めば独特な風味と渋みが味わえるが、砂糖が含まれているアイスでは鼻に通る風味は強く、渋みは抑えられている。濃厚な舌触りと、渋甘な味、そして風味がマッチしていた。
「これも美味いっ」
「だっろ~?」
店主が鼻高々に胸を張る。
とけたアイスがコーンに染み込んだのもまた、違った味わいができる。
これを考えた人は天才だな、と素直に感心した。
「これは二百年前の大英雄の一人、勇者ハルト=ケンザキ様がご考案された物なんだ。美味くないわけがない」
「お前かいっ!」
「うおっ、なんだ!?」
「あ、いや、なんでも……」
勇者の名前が不意に出てきて思わずツッコまずにはいられなかった。
『知識チートして人生スローライフもいいかもな。食文化なんてちょちょいのちょだろ』
みたいなことを昔言っていたのを思い出す。
ルーンは本当に実現してしまったのかと、振り回された時のことが蘇り頭痛がした。
(ったく、何してくれてんだよ……。まぁ、美味しいからいいけど)
ダンジョンに、決闘遊戯、それにワッフルコーン。
まだまだ勇者が関わっている気がしてならない。
アイスの種類は他にもあったが次の機会にした。
しかし、アイスだけではやはり空腹は満たされない。
ルーンは、近くのパン屋でサンドウィッチを買って食べる。
ふわふわなパンに新鮮な野菜、クセのあるなめらかなチーズ、ほのかな辛味があるマスタード。
ルーンの知っている、硬いパンになけなしの野菜と薄く切られたハムが挟まれた素朴な物も捨て難い。
だが、こっちのサンドウィッチはどこか贅沢をしているような気分、食べることができた。
「昨日も思ったけど、二〇〇年も立てば食文化は成長するもんなんだな」
恐らく勇者がいた世界からの輸入知識が大いに影響を受けている。
硬いパンをスープに浸して食べていたころを知っているルーンは食に関心が無かったが、こんなに美味しいが一杯あるのなら食べることが楽しくなるのも頷けた。
「道理で貴族連中が太っているわけだ」
二〇〇年前の貴族は体型が丸く、まるで豚のようだった。
一部は立場上のストレスによる暴飲暴食だろうが、それ以外は領民よりも品質の良い食べ物を食べていたからだろう。
心底どうでもいい謎が二〇〇年越しに解決した瞬間だった。
こんなに読書をするのはいつぶりだろうか。
邪竜討伐時代は碌に読書を嗜むこともできなかった。
まずかな隙間時間を利用して本を開くも、勇者に邪魔されてばかりだった。
「ん~、はぁ。楽しかった」
長時間同じ体勢で本を読んでいたせいで、体が凝り固まっていた。
大きく背伸びをして、肩をほぐす。
知識欲もある程度収まったところで、ルーンは図書館を後にした。
外に出れると、太陽は既に真上まで登っている。
周りの飲食店を見れば、ランチタイムで賑わい始めていた。
ある店のバルコニーで客が美味しそうに料理を食べるのを見て、ルーンの腹が鳴る。
思えば大量の本を運んだり、読むのに頭を使ったりと、かなりのエネルギーを消費していた。
消費した分のエネルギーを、体が補給したいと訴えてくる。
「うーん、でも今は甘いものが食べたいな」
頭を使った後は、本能が糖分を求めてしまう。
それに昨日街を歩いている時に気づいたことだが、この時代は甘味の種類が豊富だ。
クッキーに、クレープ、砂糖菓子は勿論、アイスなるものまで存在する。
どれも高価な物ではないというところも重要だ。
確かに食べ物の中では、多少値が張る部分はあるが、それでも砂糖などが他種族国での貿易により流通するようになったことで、原価を安くすることが可能になった。
ルーンは気になっていたアイスクリーム屋を見つけると、店主に定番だと言われたミルクアイスを購入する。
一口食べる。
口の中に冷たさと、じんわり甘味が溶けていく感覚が一杯に広がった。
美味しさのあまりに、目を見開く。
この世にこんな冷たくて甘くて、それでいて溶けていく、不思議なお菓子があっていいのか。
ものの数秒でカップに入っていたアイスが無くなった。
「ふぅ。いやぁ、世界救ってほんと良かった」
しみじみと思った。
勇者一向が邪竜を討伐することが無かったら、こんな美味しいもの味わえなかったかもしれない。
それに図書館にも、あれだけ豊富な書物が揃っていなかったに違いない。
魔道具の進歩も、今より遅かっただろう。
きっと、何もかもが違ったはずだ。
全ては勇者一向が命懸けで戦ったから得られたもの。
そしてルーンが命を賭して繋げた世界だ。
「おっちゃん、アイスもう一つ! 味は、この緑色のヒガシ茶味で!」
「坊主、美味そうに食うな~。あいよっ」
「ありがとう。アイスってのを初めて食べたけど、こんなに美味しいですね」
「なんだい、お上りさんか。じゃあ、これで食べな」
そう言って店主が渡してきたのは、先ほどの紙カップではなく、ユニコーンのツノのような形状をした何かだった。表面は網目状に凹凸があり、アイスとは違った甘い香りが漂ってきた。
「これは?」
「ワッフルコーンっていうんだ。容器としての役割だけじゃなくて食えるんだ。甘くてパリパリして美味いぞ」
「ほほう、それはそれは……、はむっ」
パリッと音を立てながら、コーンの縁が割れる。
クッキーにも似た生地は、甘くそれだけでも十分にお菓子になりえそうだった。
「おお、美味いっ」
「だろ~」
続けてアイスを口に運ぶ。
ヒガシ茶は東の獣人国から採れる茶葉だ。
普通に飲めば独特な風味と渋みが味わえるが、砂糖が含まれているアイスでは鼻に通る風味は強く、渋みは抑えられている。濃厚な舌触りと、渋甘な味、そして風味がマッチしていた。
「これも美味いっ」
「だっろ~?」
店主が鼻高々に胸を張る。
とけたアイスがコーンに染み込んだのもまた、違った味わいができる。
これを考えた人は天才だな、と素直に感心した。
「これは二百年前の大英雄の一人、勇者ハルト=ケンザキ様がご考案された物なんだ。美味くないわけがない」
「お前かいっ!」
「うおっ、なんだ!?」
「あ、いや、なんでも……」
勇者の名前が不意に出てきて思わずツッコまずにはいられなかった。
『知識チートして人生スローライフもいいかもな。食文化なんてちょちょいのちょだろ』
みたいなことを昔言っていたのを思い出す。
ルーンは本当に実現してしまったのかと、振り回された時のことが蘇り頭痛がした。
(ったく、何してくれてんだよ……。まぁ、美味しいからいいけど)
ダンジョンに、決闘遊戯、それにワッフルコーン。
まだまだ勇者が関わっている気がしてならない。
アイスの種類は他にもあったが次の機会にした。
しかし、アイスだけではやはり空腹は満たされない。
ルーンは、近くのパン屋でサンドウィッチを買って食べる。
ふわふわなパンに新鮮な野菜、クセのあるなめらかなチーズ、ほのかな辛味があるマスタード。
ルーンの知っている、硬いパンになけなしの野菜と薄く切られたハムが挟まれた素朴な物も捨て難い。
だが、こっちのサンドウィッチはどこか贅沢をしているような気分、食べることができた。
「昨日も思ったけど、二〇〇年も立てば食文化は成長するもんなんだな」
恐らく勇者がいた世界からの輸入知識が大いに影響を受けている。
硬いパンをスープに浸して食べていたころを知っているルーンは食に関心が無かったが、こんなに美味しいが一杯あるのなら食べることが楽しくなるのも頷けた。
「道理で貴族連中が太っているわけだ」
二〇〇年前の貴族は体型が丸く、まるで豚のようだった。
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