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第3章
貴族ってメンドクサイ
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2級は命に係わるポーションの製作が可能とされる階級である。
その為に、新しい錬金鍋を購入する。今まで使っていたのは適当に選んだ中古の物だった。それはイージュレンから使っていた物だ。新しくピカピカしている銅で作られたキレイな鍋はテンションが上がる。新しい鍋の底を見るとオレンジ色の魔石が均等に数個、埋め込まれている。古い鍋には付いていない。鍋も場合によっては使い分けなければならないらしい。
オレンジ色は土魔法になる。錬金鍋を作り出すのは鍛冶職人だ。鍛冶職人の多くは土の精霊と契約している。2級を扱う錬金鍋になると土魔法が付与されているからだ。それは土の精霊付きでないと出来ない。出来ないことはないが好ましい。
鍛冶職アカデミーもあり、鍋付与は国家資格でもある。
「命に係わるポーション」を製作となると土魔法が必要になってくる。そこで錬金鍋に土の魔石が埋め込まれているのだ。
2級は「命に係わるポーション」の製作が可能な技能のため時間を掛ける。講堂の授業が無くなり工房に籠り4ヶ月間みっちりと実技をする。工房はあいかわらず予約制だが、2級になると1週間になる。様々な意見の教授の元、技能を学ぶのだ。1番の難所が2級であり、2級に受かれば1級はそこそこでも合格するらしい。
この世界では時計はないものの砂時計はある。小さなひょうたん型のガラスに砂が入っていて周りは木で固定されている。形は前世の物と一緒だ。やはり前後して使う。1分の砂時計は1枚葉の絵が描かれている。3分の砂時計は3枚の葉、5分は5枚の葉だ。3点がセットのようだ。
リリスが1枚の葉の砂時計を数えた所60ぐらいだった。この60はなんで60にしたのだろうと思っていたら薬草が煮だす時間だとキキが教えてくれた。5枚の葉は5分ではなく7分だった。効能によって煮だす時間が変わるのだそうだ。そんなことを聞かれたのは初めてだとキキは言う。リリスはまだ前世の記憶に混乱する。
砂時計もいい値段がするので余裕のある者は葉が7枚や9枚の物も買ったりする。リリスは激甘両親がすべての葉の砂時計を揃えてくれた。
なんに使うのかとすれば鍋に入れる素材の時間をタイミングを計ったりするときに使う。キキは砂時計を使っているを所を見たことがなかった。
「私は鍋から目を離さないわ。色が変わったり鍋からの香りで入れるタイミングを計っているの。砂時計なんか邪魔よ」
はい、キキは天才&努力の人でした
キキのやり方はマネ出来ない。私は一般人なので砂時計を使います。時計がないのは地味に不便だな。天才キキに時計を作ってもらおうかな…
実技が中心ではあるものの、試験には筆記もあるので倫理的な面も求められる。キキはそういう方面でも優秀でただ技能が正確だからだとかでは無い事がわかる。キキを師匠と崇めるのならば自分もそうなりたいとリリスは勉学に励んだ。
2月になり冬のシーズンも終わりを告げる中、2級の試験が行われた。生徒はみな、なかなかの顔色で試験に臨んでいた。その試験で合格したのはごくわずかであった。そのわずかの中で4人は無事に2級を合格した。
さすがのセリアはトップ合格をしていた。
「いや、城に錬金術師がたくさんいる。時間の空いているものに教えてもらったんだよ」
と、謙遜している。まぁ事実な部分はあるのだろうが、まじめに勉強していたのも知っているし王族というプレッシャーの中やはりトップ合格はすごい事だと思う。合格したのは406名中わずかに83名だった。2級がどれぼど難しいのか分かる数字だろう。リリスノートの活躍もあるのか一般人の合格者も3分の1ほどおり、異例との事だ。
合格したこともあり、王と謁見する。いや、夕食会だ。合格が当たり前だという前提で夕食会が設定されていたようで、すぐさま日程が決定した。マナとハズもその予定だったようで夕食会に参加する衣装も新調していたらしい。
あの試験勉強の中そんなことまで準備していたのか…めちゃ優秀…
リリスだけなにも用意しておらず、落ちたら本当に行かないつもりでいた為、夕食会の事はリエにも報告していなかった。既に日程が決まっていた為、ドレスの新調は出来ず今あるものの中から選ばなければならずリエからものずこく怒られた。
リリスはどうでもよかったのだが、やはりお城に招かれている以上はそれなりの服装でなければ、家が恥をかくのだ。今回は王子以外は一般人ということもあり、まだいいがこれが一人でも貴族がいるようなパーティーであったなら、ドリフェス家がキースが恥をかくことになる、と延々と説教をされてしまった。
貴族ってメンドクサイ
お城にご招待という事もあり、マナとハズもゴテゴテに着飾っている。マナは、はやりのデコルテ見せの袖ふんわりコーデ、スカート部分にはフリル満載の真っ赤なドレスだ。ハズは紺のすっきりスーツだがやたらと装飾品が豪華だ。カフスやスーツのボタンに宝石が付いている。
リリスはさすがにガウチョパンツではまずかろうと思い紺のワンピースだ。リエからは真っ赤なドレスや今はやりのフリル盛沢山のデコルテ出しのドレスを着せたがっていたがまだ寒い冬のさなかデコルテを出すなんて寒い!と首まである暖かそうな服にした。
貴族ってメンドクサイ
その為に、新しい錬金鍋を購入する。今まで使っていたのは適当に選んだ中古の物だった。それはイージュレンから使っていた物だ。新しくピカピカしている銅で作られたキレイな鍋はテンションが上がる。新しい鍋の底を見るとオレンジ色の魔石が均等に数個、埋め込まれている。古い鍋には付いていない。鍋も場合によっては使い分けなければならないらしい。
オレンジ色は土魔法になる。錬金鍋を作り出すのは鍛冶職人だ。鍛冶職人の多くは土の精霊と契約している。2級を扱う錬金鍋になると土魔法が付与されているからだ。それは土の精霊付きでないと出来ない。出来ないことはないが好ましい。
鍛冶職アカデミーもあり、鍋付与は国家資格でもある。
「命に係わるポーション」を製作となると土魔法が必要になってくる。そこで錬金鍋に土の魔石が埋め込まれているのだ。
2級は「命に係わるポーション」の製作が可能な技能のため時間を掛ける。講堂の授業が無くなり工房に籠り4ヶ月間みっちりと実技をする。工房はあいかわらず予約制だが、2級になると1週間になる。様々な意見の教授の元、技能を学ぶのだ。1番の難所が2級であり、2級に受かれば1級はそこそこでも合格するらしい。
この世界では時計はないものの砂時計はある。小さなひょうたん型のガラスに砂が入っていて周りは木で固定されている。形は前世の物と一緒だ。やはり前後して使う。1分の砂時計は1枚葉の絵が描かれている。3分の砂時計は3枚の葉、5分は5枚の葉だ。3点がセットのようだ。
リリスが1枚の葉の砂時計を数えた所60ぐらいだった。この60はなんで60にしたのだろうと思っていたら薬草が煮だす時間だとキキが教えてくれた。5枚の葉は5分ではなく7分だった。効能によって煮だす時間が変わるのだそうだ。そんなことを聞かれたのは初めてだとキキは言う。リリスはまだ前世の記憶に混乱する。
砂時計もいい値段がするので余裕のある者は葉が7枚や9枚の物も買ったりする。リリスは激甘両親がすべての葉の砂時計を揃えてくれた。
なんに使うのかとすれば鍋に入れる素材の時間をタイミングを計ったりするときに使う。キキは砂時計を使っているを所を見たことがなかった。
「私は鍋から目を離さないわ。色が変わったり鍋からの香りで入れるタイミングを計っているの。砂時計なんか邪魔よ」
はい、キキは天才&努力の人でした
キキのやり方はマネ出来ない。私は一般人なので砂時計を使います。時計がないのは地味に不便だな。天才キキに時計を作ってもらおうかな…
実技が中心ではあるものの、試験には筆記もあるので倫理的な面も求められる。キキはそういう方面でも優秀でただ技能が正確だからだとかでは無い事がわかる。キキを師匠と崇めるのならば自分もそうなりたいとリリスは勉学に励んだ。
2月になり冬のシーズンも終わりを告げる中、2級の試験が行われた。生徒はみな、なかなかの顔色で試験に臨んでいた。その試験で合格したのはごくわずかであった。そのわずかの中で4人は無事に2級を合格した。
さすがのセリアはトップ合格をしていた。
「いや、城に錬金術師がたくさんいる。時間の空いているものに教えてもらったんだよ」
と、謙遜している。まぁ事実な部分はあるのだろうが、まじめに勉強していたのも知っているし王族というプレッシャーの中やはりトップ合格はすごい事だと思う。合格したのは406名中わずかに83名だった。2級がどれぼど難しいのか分かる数字だろう。リリスノートの活躍もあるのか一般人の合格者も3分の1ほどおり、異例との事だ。
合格したこともあり、王と謁見する。いや、夕食会だ。合格が当たり前だという前提で夕食会が設定されていたようで、すぐさま日程が決定した。マナとハズもその予定だったようで夕食会に参加する衣装も新調していたらしい。
あの試験勉強の中そんなことまで準備していたのか…めちゃ優秀…
リリスだけなにも用意しておらず、落ちたら本当に行かないつもりでいた為、夕食会の事はリエにも報告していなかった。既に日程が決まっていた為、ドレスの新調は出来ず今あるものの中から選ばなければならずリエからものずこく怒られた。
リリスはどうでもよかったのだが、やはりお城に招かれている以上はそれなりの服装でなければ、家が恥をかくのだ。今回は王子以外は一般人ということもあり、まだいいがこれが一人でも貴族がいるようなパーティーであったなら、ドリフェス家がキースが恥をかくことになる、と延々と説教をされてしまった。
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リリスはさすがにガウチョパンツではまずかろうと思い紺のワンピースだ。リエからは真っ赤なドレスや今はやりのフリル盛沢山のデコルテ出しのドレスを着せたがっていたがまだ寒い冬のさなかデコルテを出すなんて寒い!と首まである暖かそうな服にした。
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