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第2章
さようなら レイジュ様
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「急に決めるな!」
次の日、会った瞬間に怒られた。いつ伐りに行こうが私の勝手だ。もう報告はしているのだから。しかも、レイジュ様の望みはこの世界のためでもあるのだ。そもそも許しがなくても春になれば伐るつもりだった。
知ってもらわないと次回もこんなことになるから許しを得たに過ぎない。レイジュ様もそれが分かっているから待ってくれていたのだ。ここまで待ってもらったのだから、あれこれ言われたくない。
「どうやって伐るつもりだ。魔法か剣か」
「両方だけど、剣かな。剣に魔力を込めて伐るの。お父さんの剣を借りたんだけど、いい剣らしいよ」
ほらっと、キースのコレクションの中にある剣をバルに見せる。これでレイジュ様と何度も練習をした。伐るシミュレーションという奴だ。何度も剣に魔力を込めて練習をし、剣もたくさんダメにした。新しく剣を作ることにしようかと思っていたがレイジュ様がこれなら耐えうるだろうと決めた剣だった。
「これを」
バルからキャメル色の皮に包まれた剣を渡された。
「これは王家が代々秘密裏に守っていた剣なのだそうだ」
皮の鞘から剣を出すと、その剣は鋼ではなく石のようなものだった。
「これはなに?魔石?」
魔石を剣のように削っているように見えた。魔石をどうにかくっつけているのだろう。歪だ。透明の魔石。魔力が溜まっている魔石だ。
「この剣はこの国が統一する前から家宝として代々受け継ぎ、それを王家が守ってきた物らしい。なにかの役立つのではないかという事で、陛下から預かってきたのだ」
要するに、使い方は知らないのね。なんか大きな砂糖飴みたい。
「じゃあ行こうか」
「ちょっと待て、これを」
まだあんのか
「なにこれ?」
「ドレスだ」
「は?」
バルは木箱から真っ白なシルクっぽいペラペラの布を取り出した。ドレスと言われてもどうやって着るのかもわからない。今日のリリスといえば、白のブラウスにキキに作り直してもらったガウチョパンツだ。
「とりあえず、行こう」
リリスは少々呆れながらバルを連れて転移する。リエもキースを連れて転移する。
4人はレイジュ様の泉と到着する。
レイジュ様が待ち構えていた。
『ようやくか、長かったのぉ』
「おまたせ、レイジュ様」
軽いな
相変わらず軽いノリのリリスにバルは呆れる。
レイジュ様とは昨日の夜、菓子と酒をもってリエとキース、リリスの4人だけでお別れ会をした。レイジュ様がいるいつもと同じ日常がまた明日も明後日もあるかのような明るい宴であった。
「これ見て、なんに使うか分かる?」
例の剣を見せる。
『これはいいのぉまだあったのか』
どうやら見たことがあるらしい。レイジュ様の目が見開く。
『リリスよ、これで伐るがよい』
「これで伐れるの?」
リリスは例の剣を持ち、泉にざぶざぶと入った。
キースとリエが心配そうに見守る。
「着替えないのか…」
バルだ。王様が用意した衣装だろう。今この場面で言うかね…
「着たことにしとけ」
振り向きもせず、言い放つ。リリスは泉の膝まで来る所で止まる。
例の剣を両手で持ち構える。リリスなんとなくどうすればいいか分かっている。レイジュ様が教えてくれているのだ。
せっかくキースの剣であんなに練習したのに意味がなかったな。レイジュ様もこの剣がないようだからと神木の伐り方を自身で伝授しなければならなかった。
王よ、もっと早くこの剣の存在を知らせてくれよ。
透明な魔石の剣
すーっと剣から熱が籠る。
ぱちぱちと剣になにかが引き込まれている。徐々に剣に重みが増して行く。神木を見ると少し光を帯びている。神木の魔力が透明な魔石の剣に吸い込まれているようだ。今までリリスが神木に移していた魔力が剣に吸い込まれている。
自身の魔力を移したことで自分で自分を追い込んだかなと思う。すごい勢いで吸い込まれ、どんどん剣は重くなっていった。怪力の娘は怪力に育ったがそれでも重さが身に染みる。レイジュ様を見るとイケオジまで戻っていたが今では、初めて会った頃にようなしわしわの爺さんに戻っていた。剣に吸い込まれているスピードとしわしわの爺さんに戻るスピードが同じなのだろう。
私はレイジュ様の魔力をこの剣で吸い上げている。
それを実感する。
だからレイジュ様は神木にリリスの魔力を移すのに躊躇していたのだ。
リリスは以前、魔獣の空の魔石に自身の魔力を移そうとしたが魔力が強すぎて破裂していたのだ。レイジュ様の泉の底に宝石たちと一緒に沈んでいた高価で頑丈そうな空の魔石を収納の中から見つけ、なにげにジュリエッタの魔力を封じ込めた。そのことで、質のいい魔石になら強い魔力も移すことが出来るのだと知った。
リリスは剣の重みとレイジュ様の姿に心が揺れる。伐らなければ世界樹は枯れる。だから伐る。でも、もうあのはちみつ色の瞳を見ることは出来ない。
お別れだ。心を決める。
魔力が詰まっている魔石の剣に、神木の魔力が混ざって行く。剣は緑に光ったり、赤に光ったりと7色の色が光る。そして真っ白な光が最後に大きく光る。
神木は少し張りが戻っていたがまた白い幹に戻っていた。春先なので葉はつけていなかったが、なんとも美しい真っ白な古木になっていた。
もう伐れる。
リリスは剣を振りかぶる。
さようなら レイジュ様
魔石の剣からは、透明な魔力と混ざった神木の魔力によってダイヤモンドのように光輝いている。ずっしりと重いその剣を神木に切り込む。
スパン
軽い音がした。
リリスは剣を振り終わっている。
静まり無音になる。次の瞬間、ドオーンと神木から大きな音が鳴り、泉の水が竜巻のように舞い上がった。そして神木を包み込むとバキバキバキバキと、大きく太い白い幹が大きな音を立てて倒れて行く。舞い上がった泉の水は豪雨のように降り注ぎ強い風と共に神木の周りを舞っている。
キースはバルが飛ばされないように抑えている。リリスとリエは豊富な魔力によって微動だにしない。
しばらくすると、先ほどまでの大きなうねりは無くなり、静かになった。
そしてもうどこにもレイジュ様の姿はない。
次の日、会った瞬間に怒られた。いつ伐りに行こうが私の勝手だ。もう報告はしているのだから。しかも、レイジュ様の望みはこの世界のためでもあるのだ。そもそも許しがなくても春になれば伐るつもりだった。
知ってもらわないと次回もこんなことになるから許しを得たに過ぎない。レイジュ様もそれが分かっているから待ってくれていたのだ。ここまで待ってもらったのだから、あれこれ言われたくない。
「どうやって伐るつもりだ。魔法か剣か」
「両方だけど、剣かな。剣に魔力を込めて伐るの。お父さんの剣を借りたんだけど、いい剣らしいよ」
ほらっと、キースのコレクションの中にある剣をバルに見せる。これでレイジュ様と何度も練習をした。伐るシミュレーションという奴だ。何度も剣に魔力を込めて練習をし、剣もたくさんダメにした。新しく剣を作ることにしようかと思っていたがレイジュ様がこれなら耐えうるだろうと決めた剣だった。
「これを」
バルからキャメル色の皮に包まれた剣を渡された。
「これは王家が代々秘密裏に守っていた剣なのだそうだ」
皮の鞘から剣を出すと、その剣は鋼ではなく石のようなものだった。
「これはなに?魔石?」
魔石を剣のように削っているように見えた。魔石をどうにかくっつけているのだろう。歪だ。透明の魔石。魔力が溜まっている魔石だ。
「この剣はこの国が統一する前から家宝として代々受け継ぎ、それを王家が守ってきた物らしい。なにかの役立つのではないかという事で、陛下から預かってきたのだ」
要するに、使い方は知らないのね。なんか大きな砂糖飴みたい。
「じゃあ行こうか」
「ちょっと待て、これを」
まだあんのか
「なにこれ?」
「ドレスだ」
「は?」
バルは木箱から真っ白なシルクっぽいペラペラの布を取り出した。ドレスと言われてもどうやって着るのかもわからない。今日のリリスといえば、白のブラウスにキキに作り直してもらったガウチョパンツだ。
「とりあえず、行こう」
リリスは少々呆れながらバルを連れて転移する。リエもキースを連れて転移する。
4人はレイジュ様の泉と到着する。
レイジュ様が待ち構えていた。
『ようやくか、長かったのぉ』
「おまたせ、レイジュ様」
軽いな
相変わらず軽いノリのリリスにバルは呆れる。
レイジュ様とは昨日の夜、菓子と酒をもってリエとキース、リリスの4人だけでお別れ会をした。レイジュ様がいるいつもと同じ日常がまた明日も明後日もあるかのような明るい宴であった。
「これ見て、なんに使うか分かる?」
例の剣を見せる。
『これはいいのぉまだあったのか』
どうやら見たことがあるらしい。レイジュ様の目が見開く。
『リリスよ、これで伐るがよい』
「これで伐れるの?」
リリスは例の剣を持ち、泉にざぶざぶと入った。
キースとリエが心配そうに見守る。
「着替えないのか…」
バルだ。王様が用意した衣装だろう。今この場面で言うかね…
「着たことにしとけ」
振り向きもせず、言い放つ。リリスは泉の膝まで来る所で止まる。
例の剣を両手で持ち構える。リリスなんとなくどうすればいいか分かっている。レイジュ様が教えてくれているのだ。
せっかくキースの剣であんなに練習したのに意味がなかったな。レイジュ様もこの剣がないようだからと神木の伐り方を自身で伝授しなければならなかった。
王よ、もっと早くこの剣の存在を知らせてくれよ。
透明な魔石の剣
すーっと剣から熱が籠る。
ぱちぱちと剣になにかが引き込まれている。徐々に剣に重みが増して行く。神木を見ると少し光を帯びている。神木の魔力が透明な魔石の剣に吸い込まれているようだ。今までリリスが神木に移していた魔力が剣に吸い込まれている。
自身の魔力を移したことで自分で自分を追い込んだかなと思う。すごい勢いで吸い込まれ、どんどん剣は重くなっていった。怪力の娘は怪力に育ったがそれでも重さが身に染みる。レイジュ様を見るとイケオジまで戻っていたが今では、初めて会った頃にようなしわしわの爺さんに戻っていた。剣に吸い込まれているスピードとしわしわの爺さんに戻るスピードが同じなのだろう。
私はレイジュ様の魔力をこの剣で吸い上げている。
それを実感する。
だからレイジュ様は神木にリリスの魔力を移すのに躊躇していたのだ。
リリスは以前、魔獣の空の魔石に自身の魔力を移そうとしたが魔力が強すぎて破裂していたのだ。レイジュ様の泉の底に宝石たちと一緒に沈んでいた高価で頑丈そうな空の魔石を収納の中から見つけ、なにげにジュリエッタの魔力を封じ込めた。そのことで、質のいい魔石になら強い魔力も移すことが出来るのだと知った。
リリスは剣の重みとレイジュ様の姿に心が揺れる。伐らなければ世界樹は枯れる。だから伐る。でも、もうあのはちみつ色の瞳を見ることは出来ない。
お別れだ。心を決める。
魔力が詰まっている魔石の剣に、神木の魔力が混ざって行く。剣は緑に光ったり、赤に光ったりと7色の色が光る。そして真っ白な光が最後に大きく光る。
神木は少し張りが戻っていたがまた白い幹に戻っていた。春先なので葉はつけていなかったが、なんとも美しい真っ白な古木になっていた。
もう伐れる。
リリスは剣を振りかぶる。
さようなら レイジュ様
魔石の剣からは、透明な魔力と混ざった神木の魔力によってダイヤモンドのように光輝いている。ずっしりと重いその剣を神木に切り込む。
スパン
軽い音がした。
リリスは剣を振り終わっている。
静まり無音になる。次の瞬間、ドオーンと神木から大きな音が鳴り、泉の水が竜巻のように舞い上がった。そして神木を包み込むとバキバキバキバキと、大きく太い白い幹が大きな音を立てて倒れて行く。舞い上がった泉の水は豪雨のように降り注ぎ強い風と共に神木の周りを舞っている。
キースはバルが飛ばされないように抑えている。リリスとリエは豊富な魔力によって微動だにしない。
しばらくすると、先ほどまでの大きなうねりは無くなり、静かになった。
そしてもうどこにもレイジュ様の姿はない。
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