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第1章
私たちの娘
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ジュリエッタの魔力は実はまだロゼが持っている。今は空の魔石に入っていて、 キレイな紫の魔石になっている。
バルに預かっていろと言われているが持っていたくない。
精霊たちにもジュリエッタに戻るか聞いたが、もう美味しくないからロゼの所にいると言われた。
バルの上映会を行っている間に、精霊がジュリエッタから離れない理由をレイジュ様に聞いた所、ジュリエッタは無意識に自身の強い魔力で精霊の思考を狂わせ従わせていたようだとの事。ジュリエッタの魔力が見えるとすれば、精霊をグルグルに簀巻きにしている状態なのだとか。それをロゼが時を止めた事で思考が戻り、簀巻き状態が解除されたのだと言っていた。
そんな事があんのか。ジュリエッタ最強説
ジュリエッタは時を止めるという事は思いも付かなかったらしい。ロゼと言えば前世の頃に漫画や小説を読み、時を止める話など知られている事だが、この世界にそんなおとぎ話もない。危なかった。もしジュリエッタがこれに気が付いていたら簡単に王様に魅了ポーションも飲ませていただろう。それがどんな結果になるかは分からないが、あまりよくないかもしれない。
ロゼはまた精霊が増えた。私の魔力は大丈夫かしらと思っていたら、レイジュ様から驚愕の事実を知らされた。
『おぬしのグラスは大きな樽くらいの大きさだから平気だ』
グラスと言えば手のひらサイズのグラスと思うよね?
それは普通の人のサイズだとさ。
魔力が落ち着いたとしても樽3杯。じゃあ大丈夫か。
なるほど、だから何人にも上映させても平気だったのか。
ジュリエッタは罪状が下り、祖国に戻される事となった。ジョセフからの魔力で増やした資産は貴族用の銀行に入っていた為、没収された。その資金は被害者のジョセフとロゼとジュリエット夫妻に分けて支払われる事となった。
しかし、ジョセフはイージュレンで指名手配になっていた。女性の有り金を奪って逃走中との事で、被害者の女性に支払われる事となった。
魅了ポーションや時空収納に隠していた物は、ジュリエッタの白ちゃんの協力で吐き出された。それには影からこっそりとロゼが協力した。
ジュリエッタは離婚され離縁金が支払われたもののトールを裏切り、5年間の不貞行為の代償として賠償金をトールに支払う事となり、離縁金はすべて消えた。
無一文で一般人に落とされ祖国の監視化に置かれる事になる。また魔力が戻り、なにを企むかわかったものでないとの事。
え?ジョセフはイージュレンにいたの?しかも指名手配?黙って家にいれば自分の魔力でお金が入って来ていたのに、バカな奴
しかし、ジョセフは仮病じゃなかったんだな。ジュリエッタに食い物にされていたのだ。私に暴力を振るっていたことは許されないけど、まぁかわいそうだな。
ああ、ジュリエッタが消え、記憶改ざんが薄れ自分の子供じゃないって気が付いての育児放棄アンド暴力に繋がったのかもしれない。気が付いた時点で教会に預けれるなり、どうにかすればよかったのに。
同情はしないけどね。10年もすれば奪われた魔力は回復するようで今は元気だと思われる。たぶん、私がいた時も多少演技をしていたと思われた。
私といえば、集落でルキたちを待っている。バルにより父と母が教会に来ているとの事を知らされる。ドキリとする。また胸が締め付けられる。
今度こそ、本物のお母さん、そしてお父さん
バルがまた背が伸びた私の為に、モスグリーンのドレスをプレゼントしてくれた。
教会には、オレンジに近い金髪で碧眼の背の高い父キース、金髪で紫の瞳を持つ母ジュリエットがいた。
父の名がロミオだったらびっくりだったな、などとまたどうでもいいことを考えながらロゼは、父と母と対面をする。
ジュリエッタの事があるのでバルも教会に入る。
父と母は私に会うなり涙ぐみ、ゆっくりと近づいてきた。
「顔をよく見せて…」
下を見ていた私にジュリエットが言う。私はそっと顔を上げ母の顔を見る。
「まぁキースにそっくりね」
涙でいっぱいの紫の瞳の母は言う。
ちっとも似てないと思う。
父を見るとやはり涙ぐみ、それでも笑顔で私を見た。
「本当だ。俺の娘だ…」
二人はロゼを抱きしめる。
さすがに双子の姉妹だ、あの女によく似てる。しかし、ジュリエットの瞳はしっかりと私を見てくれている。あの女の視線は精霊たちだった。
自然と涙があふれた。父と母はこんなに温かいものだと初めて知った。
バルはそっと教会を後にする。
DNA検査がないこの世界で私が本当の娘なのかは確証がない。どこかでまた違う人と入れ替わっていたら、と思うとちょっとこわい。
母が私をぎゅっと抱きしめる。
「あなたは私の子よ」
大きな紫の瞳はしっかりとそして真っ直ぐに私を見る。
「見て」
ジュリエットは上を指す。そこには精霊たちがいる。
「精霊たちがあなたを迎えている」
ジュリエットやキースの精霊がロゼのほほにキスをする。
「ほらね、私たちの娘よ」
ロゼも二人を抱きしめた。
バルに預かっていろと言われているが持っていたくない。
精霊たちにもジュリエッタに戻るか聞いたが、もう美味しくないからロゼの所にいると言われた。
バルの上映会を行っている間に、精霊がジュリエッタから離れない理由をレイジュ様に聞いた所、ジュリエッタは無意識に自身の強い魔力で精霊の思考を狂わせ従わせていたようだとの事。ジュリエッタの魔力が見えるとすれば、精霊をグルグルに簀巻きにしている状態なのだとか。それをロゼが時を止めた事で思考が戻り、簀巻き状態が解除されたのだと言っていた。
そんな事があんのか。ジュリエッタ最強説
ジュリエッタは時を止めるという事は思いも付かなかったらしい。ロゼと言えば前世の頃に漫画や小説を読み、時を止める話など知られている事だが、この世界にそんなおとぎ話もない。危なかった。もしジュリエッタがこれに気が付いていたら簡単に王様に魅了ポーションも飲ませていただろう。それがどんな結果になるかは分からないが、あまりよくないかもしれない。
ロゼはまた精霊が増えた。私の魔力は大丈夫かしらと思っていたら、レイジュ様から驚愕の事実を知らされた。
『おぬしのグラスは大きな樽くらいの大きさだから平気だ』
グラスと言えば手のひらサイズのグラスと思うよね?
それは普通の人のサイズだとさ。
魔力が落ち着いたとしても樽3杯。じゃあ大丈夫か。
なるほど、だから何人にも上映させても平気だったのか。
ジュリエッタは罪状が下り、祖国に戻される事となった。ジョセフからの魔力で増やした資産は貴族用の銀行に入っていた為、没収された。その資金は被害者のジョセフとロゼとジュリエット夫妻に分けて支払われる事となった。
しかし、ジョセフはイージュレンで指名手配になっていた。女性の有り金を奪って逃走中との事で、被害者の女性に支払われる事となった。
魅了ポーションや時空収納に隠していた物は、ジュリエッタの白ちゃんの協力で吐き出された。それには影からこっそりとロゼが協力した。
ジュリエッタは離婚され離縁金が支払われたもののトールを裏切り、5年間の不貞行為の代償として賠償金をトールに支払う事となり、離縁金はすべて消えた。
無一文で一般人に落とされ祖国の監視化に置かれる事になる。また魔力が戻り、なにを企むかわかったものでないとの事。
え?ジョセフはイージュレンにいたの?しかも指名手配?黙って家にいれば自分の魔力でお金が入って来ていたのに、バカな奴
しかし、ジョセフは仮病じゃなかったんだな。ジュリエッタに食い物にされていたのだ。私に暴力を振るっていたことは許されないけど、まぁかわいそうだな。
ああ、ジュリエッタが消え、記憶改ざんが薄れ自分の子供じゃないって気が付いての育児放棄アンド暴力に繋がったのかもしれない。気が付いた時点で教会に預けれるなり、どうにかすればよかったのに。
同情はしないけどね。10年もすれば奪われた魔力は回復するようで今は元気だと思われる。たぶん、私がいた時も多少演技をしていたと思われた。
私といえば、集落でルキたちを待っている。バルにより父と母が教会に来ているとの事を知らされる。ドキリとする。また胸が締め付けられる。
今度こそ、本物のお母さん、そしてお父さん
バルがまた背が伸びた私の為に、モスグリーンのドレスをプレゼントしてくれた。
教会には、オレンジに近い金髪で碧眼の背の高い父キース、金髪で紫の瞳を持つ母ジュリエットがいた。
父の名がロミオだったらびっくりだったな、などとまたどうでもいいことを考えながらロゼは、父と母と対面をする。
ジュリエッタの事があるのでバルも教会に入る。
父と母は私に会うなり涙ぐみ、ゆっくりと近づいてきた。
「顔をよく見せて…」
下を見ていた私にジュリエットが言う。私はそっと顔を上げ母の顔を見る。
「まぁキースにそっくりね」
涙でいっぱいの紫の瞳の母は言う。
ちっとも似てないと思う。
父を見るとやはり涙ぐみ、それでも笑顔で私を見た。
「本当だ。俺の娘だ…」
二人はロゼを抱きしめる。
さすがに双子の姉妹だ、あの女によく似てる。しかし、ジュリエットの瞳はしっかりと私を見てくれている。あの女の視線は精霊たちだった。
自然と涙があふれた。父と母はこんなに温かいものだと初めて知った。
バルはそっと教会を後にする。
DNA検査がないこの世界で私が本当の娘なのかは確証がない。どこかでまた違う人と入れ替わっていたら、と思うとちょっとこわい。
母が私をぎゅっと抱きしめる。
「あなたは私の子よ」
大きな紫の瞳はしっかりとそして真っ直ぐに私を見る。
「見て」
ジュリエットは上を指す。そこには精霊たちがいる。
「精霊たちがあなたを迎えている」
ジュリエットやキースの精霊がロゼのほほにキスをする。
「ほらね、私たちの娘よ」
ロゼも二人を抱きしめた。
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