31 / 110
第1章
なしなし
しおりを挟む
「と、言うわけです。私は巻き込まれただけの一般人です。この人になんら罪状は求めません。私に絡まないと約束してくれたらですけど。あと私の本当の父と母に連絡してもらえたら嬉しいです」
どうせ、お貴族様だ。対した罪状など出ないだろう。どっかに幽閉とかかな。そんなこともさせないか公爵夫人ですもんね。城で隔離くらいか。一般人の子を誘拐とか貴族にしたらどうでもいいことに違いない、対した罪にはならなそう…
王を誘惑したかったとかでも、まだしてないし魅了ポーションも使ってないしね。
公爵家の面々はまだ、ぼうとしている。まだ思考回路が戻っていないようだ。
「バル、あとの処理お願いね。私帰るから」
上映会を終えて、サッサと帰ろうとするロゼ
「え!?帰るって」
「私の居場所は分かっているでしょ。決着がついたらおしえて。お家騒動に巻き込まれるのはごめんだよ」
ジャラっと応接室のチェアにジュリエッタのしていた宝石を置く
「これは?」
「ジュリエッタがしていた宝石。たぶん、なんか色々攻撃魔法が、付与されてそうだったからとりあえず奪っといた。返すから。バル教会まで送って」
とりあえずバルはロゼを集落まで送ることにする。ロゼがいればロゼに質問が集中するだろう。この件は家の問題でロゼはただの被害者だ。
ロゼを送り届け、戻って来たバルとやっと思考が戻ってきた3人の男と転がっているジュリエッタ
ジュリエッタは相変わらず叫んでいる。
ジュリエッタはそのまま、部屋で隔離されることになった。
魅了ポーションは収納しているようでどこにあるかわからない。
氷の拘束は足のみ解除し腕だけ拘束したままだ。
ロゼは近くにいた水の精霊に必要であれば足のみ拘束を解くことをお願いしていた。
公爵一族は考える。どうすればいい
まず、バルは一般人になったジュリエッタの妹、ジュリエット夫妻に連絡をするという。事の経緯を説明しなければならない。
ジュリエッタの事を陛下の耳に入れるかどうかで賛否が分かれた。誘惑を測ろうとしていたがまだしてはいない。そんなことで陛下のお耳を汚す事はない。
王妃の殺害まで疑うが家出中のことで無関係だとされた。王妃は病死と公表されている。言い出されるまで知らん顔をすると決め込んだ。王妃殺害までしていたらお家取り潰しだ。
魅了ポーションが作り出されていることや癒と闇の融合なども今後の研究材料になることなどから公表するしかないと考えられた。どこで悪用されるかわからない。対策の研究が必要だ。自然とそれを誰に使う目的で作られたのかと言う話になれば陛下にも知る事になるが、仕方がない。
しかし、個人の研究結果だ。隠匿罪などには問われないだろうという見解になった。研究に協力していた魔術師も拘束した。
一般の子供を誘拐しただけの罪、我々は知らない事だとした。それは事実だ。我々も騙されたことで個人の罪になるだろうという事で話が付いた。
ジュリエッタの息子たちは複雑な気持ちだ。冷たい母親だとか優しい母親だとか、なんの感情もない。公爵の妻なのだからそういうものだと思っていたのに母の思考は息子を自分で育てたかった。我々も母親に触れてもらえず寂しかった。母もそうだったのだ。もし何かが違えばまた違う未来があったかもしれない。だからと言って罪は消えはしない。
ジュリエッタは貴族裁判に掛けられることになった。大恋愛をした妹に嫉妬をしてその娘を攫った罪とされ、貴族を廃し一般人に落とされるという刑となった。
魔力なしの精霊なしのなしなしのジュリエッタのままでだ。
その裏では一般庶民とはいえ、一人の人間に対する卑劣な行為、魔力を奪うという行為は許されるものではなく、今後このような貴族が現れぬ用にダイヤモンドの製造過程とこの経緯は公表はされないことになった。
被害者であるジョセフに対しては、イージュレンに居る事は確認されているが連絡は取れていない。
ロゼのこともバルは何度も聞かれたが彼女は攫われただけの一般人で押し通した。
ジュリエッタの子だと思い会わせたが、ジュリエッタがどういう訳か襲ってきたのでどうにか拘束したのだと説明した。紫の血筋で能力も高そうだが貴族に取り込まれるのを本人が拒否しているため会わせられないとした。
公爵たちはあまり納得してはいなかった。上映の件などの事も問いただしたかったが、被害者であること、未成年者であること、両親がいるためそちらが優先される事になり話がついた。
ジュリエッタの判決が下るまで冬の間掛った。バルは大忙しだ。
貴族に戻るのも早いかもしれない。
どうせ、お貴族様だ。対した罪状など出ないだろう。どっかに幽閉とかかな。そんなこともさせないか公爵夫人ですもんね。城で隔離くらいか。一般人の子を誘拐とか貴族にしたらどうでもいいことに違いない、対した罪にはならなそう…
王を誘惑したかったとかでも、まだしてないし魅了ポーションも使ってないしね。
公爵家の面々はまだ、ぼうとしている。まだ思考回路が戻っていないようだ。
「バル、あとの処理お願いね。私帰るから」
上映会を終えて、サッサと帰ろうとするロゼ
「え!?帰るって」
「私の居場所は分かっているでしょ。決着がついたらおしえて。お家騒動に巻き込まれるのはごめんだよ」
ジャラっと応接室のチェアにジュリエッタのしていた宝石を置く
「これは?」
「ジュリエッタがしていた宝石。たぶん、なんか色々攻撃魔法が、付与されてそうだったからとりあえず奪っといた。返すから。バル教会まで送って」
とりあえずバルはロゼを集落まで送ることにする。ロゼがいればロゼに質問が集中するだろう。この件は家の問題でロゼはただの被害者だ。
ロゼを送り届け、戻って来たバルとやっと思考が戻ってきた3人の男と転がっているジュリエッタ
ジュリエッタは相変わらず叫んでいる。
ジュリエッタはそのまま、部屋で隔離されることになった。
魅了ポーションは収納しているようでどこにあるかわからない。
氷の拘束は足のみ解除し腕だけ拘束したままだ。
ロゼは近くにいた水の精霊に必要であれば足のみ拘束を解くことをお願いしていた。
公爵一族は考える。どうすればいい
まず、バルは一般人になったジュリエッタの妹、ジュリエット夫妻に連絡をするという。事の経緯を説明しなければならない。
ジュリエッタの事を陛下の耳に入れるかどうかで賛否が分かれた。誘惑を測ろうとしていたがまだしてはいない。そんなことで陛下のお耳を汚す事はない。
王妃の殺害まで疑うが家出中のことで無関係だとされた。王妃は病死と公表されている。言い出されるまで知らん顔をすると決め込んだ。王妃殺害までしていたらお家取り潰しだ。
魅了ポーションが作り出されていることや癒と闇の融合なども今後の研究材料になることなどから公表するしかないと考えられた。どこで悪用されるかわからない。対策の研究が必要だ。自然とそれを誰に使う目的で作られたのかと言う話になれば陛下にも知る事になるが、仕方がない。
しかし、個人の研究結果だ。隠匿罪などには問われないだろうという見解になった。研究に協力していた魔術師も拘束した。
一般の子供を誘拐しただけの罪、我々は知らない事だとした。それは事実だ。我々も騙されたことで個人の罪になるだろうという事で話が付いた。
ジュリエッタの息子たちは複雑な気持ちだ。冷たい母親だとか優しい母親だとか、なんの感情もない。公爵の妻なのだからそういうものだと思っていたのに母の思考は息子を自分で育てたかった。我々も母親に触れてもらえず寂しかった。母もそうだったのだ。もし何かが違えばまた違う未来があったかもしれない。だからと言って罪は消えはしない。
ジュリエッタは貴族裁判に掛けられることになった。大恋愛をした妹に嫉妬をしてその娘を攫った罪とされ、貴族を廃し一般人に落とされるという刑となった。
魔力なしの精霊なしのなしなしのジュリエッタのままでだ。
その裏では一般庶民とはいえ、一人の人間に対する卑劣な行為、魔力を奪うという行為は許されるものではなく、今後このような貴族が現れぬ用にダイヤモンドの製造過程とこの経緯は公表はされないことになった。
被害者であるジョセフに対しては、イージュレンに居る事は確認されているが連絡は取れていない。
ロゼのこともバルは何度も聞かれたが彼女は攫われただけの一般人で押し通した。
ジュリエッタの子だと思い会わせたが、ジュリエッタがどういう訳か襲ってきたのでどうにか拘束したのだと説明した。紫の血筋で能力も高そうだが貴族に取り込まれるのを本人が拒否しているため会わせられないとした。
公爵たちはあまり納得してはいなかった。上映の件などの事も問いただしたかったが、被害者であること、未成年者であること、両親がいるためそちらが優先される事になり話がついた。
ジュリエッタの判決が下るまで冬の間掛った。バルは大忙しだ。
貴族に戻るのも早いかもしれない。
313
お気に入りに追加
5,493
あなたにおすすめの小説
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
実家から絶縁されたので好きに生きたいと思います
榎夜
ファンタジー
婚約者が妹に奪われた挙句、家から絶縁されました。
なので、これからは自分自身の為に生きてもいいですよね?
【ご報告】
書籍化のお話を頂きまして、31日で非公開とさせていただきますm(_ _)m
発売日等は現在調整中です。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。