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第66話
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リアは水色の髪のカツラを仕舞った。もう必要が無くなったからだ。首からショールを巻けばブラウン系の髪と瞳になり別人になる事が出来る。カツラを被るより簡単だ。
ようやくヨモもその見た目に慣れていた。
そして冒険者ギルドから戻った数日後、リア達はモジャのツリーハウスに向かった。ユグンに居る家族に会いに行く為だ。もちろん叔父のショーンも一緒だ。
「すごいわ、あっと言う間ね」
転移してユグンの近くの森まで来ていた。母イザベラが元気にモジャから降りて来た。数日前までは歩行も困難だった老婆が、メイクもしっかりとして明るいワンピースを着て軽やかにしている。
「お母様、気を付けてよ!」
シルビアが追いかける。
「本当に元気になった。元のイザベラだよ。アリアナが戻ってきてくれたおかげだな」
父リベルは感無量だ。
そして、ユグンの門に入り郊外にある小さな家に皆で馬車で向かった。春先である今は、周りの住民は門外で働いていてあまり住んでいる様子が見えなかった。そんな所へ馬の蹄の音や馬車の車の音が大きく響き渡り、昼食の用意をしていた次女のエルトワや子供たちが聞きつけて家から出て来た。
そして、馬車は家の前に止まり中から貴族の頃に戻ったかのような凛々しい父の姿と、行く前はもうすぐ死んでしまうのではと思うほどの老婆だった母が誰の支えもなしに元気に馬車から降りて来る姿をエルトワは見た。
それに続き姉シルビアと叔父のショーン・コバックまでいた。一緒に戻ったのだ。
なぜだろう?エムトワは不思議に思った。
シルビアの子供オズはジジババに飛びつき再会を喜んでいる。そして最後にブラウン系の地味な女性が降りて来た。
誰だろう?
「お父様、お母様、お帰りなさい。本当にお母様なの?見違えちゃったわ」
エルトワは母の様子を見て妹アリアナが帰って来たのかと思った。しかし降りて来たのは知らない女性だ。しかし母がここまで回復しているのならいい知らせがあるのだろうとは思っていた。
「トワ、長く家を任せてしまってごめんなさいね。何もなかった?」
「ええ、姉さま大丈夫よ。それより…」
エルトワはショーンと謎の女を見た。
「ええ、説明しないとね。それより素敵なお土産がたくさんあるのよ!オズの欲しがっていた新しい靴も買ってきたの」
「ほんと!やったー」
喜んでいる甥っ子には悪いが荷物も何も誰も持っていない。きっと甥っ子を喜ばせる方便に違いないとエルトワは思い、叔父ショーンと謎の女を家に入れた。
「お母様、お土産はどこなのー」
「慌てないのぉ」
リアはシルビアに甘えている甥っ子を見ながら、麻袋に手を入れたくさんの土産物を出した。次から次に小さな麻袋から沢山の土産を出した。皆が楽しそうに土産を開封している中、エルトワだけは参加出来ない。謎がいっぱいだ。
そんなエルトワの様子を見ながらリアは黒のショールと取った。
「トワ姉さま、お久しぶりです」
「アリアナ…?」
わなわなとびっくりし驚いて何から言っていいのかわからないエルトワ。
「お、お帰り…」
リアと同じエルトワの青い瞳は涙で溢れ、そのままリアに抱き着いた。
「生きていたのね、生きていたのね。そっか、それでお母様のあの姿なのね。あんたは昔から問題児なのよ!もうバカ!」
と泣きながら怒られた。
「うえ~ん、ごめんなさいぃ」
アリアナもつられて泣いてしまった。
その後、茶畑がある山の上から戻った義兄たちにも再会を果たし、家族団らんの夜を過ごした。
ようやくヨモもその見た目に慣れていた。
そして冒険者ギルドから戻った数日後、リア達はモジャのツリーハウスに向かった。ユグンに居る家族に会いに行く為だ。もちろん叔父のショーンも一緒だ。
「すごいわ、あっと言う間ね」
転移してユグンの近くの森まで来ていた。母イザベラが元気にモジャから降りて来た。数日前までは歩行も困難だった老婆が、メイクもしっかりとして明るいワンピースを着て軽やかにしている。
「お母様、気を付けてよ!」
シルビアが追いかける。
「本当に元気になった。元のイザベラだよ。アリアナが戻ってきてくれたおかげだな」
父リベルは感無量だ。
そして、ユグンの門に入り郊外にある小さな家に皆で馬車で向かった。春先である今は、周りの住民は門外で働いていてあまり住んでいる様子が見えなかった。そんな所へ馬の蹄の音や馬車の車の音が大きく響き渡り、昼食の用意をしていた次女のエルトワや子供たちが聞きつけて家から出て来た。
そして、馬車は家の前に止まり中から貴族の頃に戻ったかのような凛々しい父の姿と、行く前はもうすぐ死んでしまうのではと思うほどの老婆だった母が誰の支えもなしに元気に馬車から降りて来る姿をエルトワは見た。
それに続き姉シルビアと叔父のショーン・コバックまでいた。一緒に戻ったのだ。
なぜだろう?エムトワは不思議に思った。
シルビアの子供オズはジジババに飛びつき再会を喜んでいる。そして最後にブラウン系の地味な女性が降りて来た。
誰だろう?
「お父様、お母様、お帰りなさい。本当にお母様なの?見違えちゃったわ」
エルトワは母の様子を見て妹アリアナが帰って来たのかと思った。しかし降りて来たのは知らない女性だ。しかし母がここまで回復しているのならいい知らせがあるのだろうとは思っていた。
「トワ、長く家を任せてしまってごめんなさいね。何もなかった?」
「ええ、姉さま大丈夫よ。それより…」
エルトワはショーンと謎の女を見た。
「ええ、説明しないとね。それより素敵なお土産がたくさんあるのよ!オズの欲しがっていた新しい靴も買ってきたの」
「ほんと!やったー」
喜んでいる甥っ子には悪いが荷物も何も誰も持っていない。きっと甥っ子を喜ばせる方便に違いないとエルトワは思い、叔父ショーンと謎の女を家に入れた。
「お母様、お土産はどこなのー」
「慌てないのぉ」
リアはシルビアに甘えている甥っ子を見ながら、麻袋に手を入れたくさんの土産物を出した。次から次に小さな麻袋から沢山の土産を出した。皆が楽しそうに土産を開封している中、エルトワだけは参加出来ない。謎がいっぱいだ。
そんなエルトワの様子を見ながらリアは黒のショールと取った。
「トワ姉さま、お久しぶりです」
「アリアナ…?」
わなわなとびっくりし驚いて何から言っていいのかわからないエルトワ。
「お、お帰り…」
リアと同じエルトワの青い瞳は涙で溢れ、そのままリアに抱き着いた。
「生きていたのね、生きていたのね。そっか、それでお母様のあの姿なのね。あんたは昔から問題児なのよ!もうバカ!」
と泣きながら怒られた。
「うえ~ん、ごめんなさいぃ」
アリアナもつられて泣いてしまった。
その後、茶畑がある山の上から戻った義兄たちにも再会を果たし、家族団らんの夜を過ごした。
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