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管理人と少年のはなし。
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東都 中央地区α+ 十二月三日 午後十二時〇六分
管理室の受付口から視線を感じる。
(また覗いてんなこりゃ…)
短く息を吐き、玄関ホールの清掃を終えた疾風が受付口へと目を向ければ、シャープペンシルとノートを持った飛鳥が小窓から顔を出していた。
「首痛めるからやめとけって、掃除してるだけだから」
「だって、ちゃんと[れぽーと]しないと、良いの出来ないって言ったの」
「ハイハイ、確かに俺です。だからってそんなトコから顔出すな、あぶねーから」
短めの前髪から見える額を指で軽く弾けば、楽しげに笑いながら頭を引っこめて姿が隠れる。
件の事件後、精神的拘束から解放された飛鳥は快活さを取り戻した。
学校でも友人が増えたらしく、以前よりも笑うことが多くなった少年は、無理をして使っていた辿々しい敬語も外れて、年齢相応になったように思う。
現在は能力を自覚した飛鳥のため、予定がない日は能力の使い方について教えている。
今日は彼の宿題を手伝うべく、朝から管理室に置いていた。
(身近な人のお仕事レポート、なんて誰が考えたんだ…)
飛鳥の父親である姫築 翔は、自身の友人である都築 里央の紹介で入った整備会社の研修で、この土日は家に居ない。
母親の渚はと言うと、パート先である喫茶店で貸切パーティーが行われる関係で、朝から出掛けているらしい。
引き受けたこととは言え、ずっと見つめられているのはやり辛いうえに、子どもの観察眼は大人よりも優れているもので、自分では気にならない所への質問の連続が続いている。
少々安請け合いだっただろうか、と頬を掻きながら室内へと戻ると、二人分のマグカップに緑茶が淹れられていた。
「お、ありがとな。茶葉どうやって取った?」
「うん、影に取ってもらった。こうやって」
座卓から立ち上がり、飛鳥が背伸びをしながら手を伸ばしてみせる。
足元に浮かぶ影が短い腕に絡まり、漫画で見るような異質の武具のように天井まで闇が伸びてゆく。
そしてゆっくりとその手を下ろすと、音も気配もなく足元の平面に戻っていった。
「この前ね、お片づけ行ったときね、お母さんの上に落ちてきた箱、これで止めたんだよ!」
「そりゃお手柄だったな。でもまだ練習中なんだから、使い過ぎには気を付けろよ?」
やや興奮気味な少年の頭を撫でれば、照れながら頷く。数週間前までの気弱さが消えたその顔に、疾風は心底安心していた。
「あ、書かなきゃ!」
思い出したように座卓前へ座り直した飛鳥は、弛んだ顔を引き締めて罫線が横に引かれたノートへ出来事を綴り始める。
しかし褒められた事は相当嬉しかったのか、歓喜の感情が反映された影がゆらゆらと揺れた。
「管理人さん、この後のお仕事は何するの?」
「基本はここに来た客の受付だな。住人から相談が来ればそこに行ったり」
「この前、電気換えてたよね」
「あぁ。そういうのも連絡きたらやりに行くんだ」
「お客さんも連絡も来なかったら?」
「…午前中分の日誌書いて、買物行くくらいか」
「請けおい屋さんのお仕事は?」
「……そうきたか」
純粋な問いを前に思わず声を出し、疾風は髪を掻き上げながら普段を思い返す。
─国から公的認可を受けているとは言え、子どもに言って聞かせるようなものではない。
それ以前に、別階にある事務所は連絡が入らない限り行くことはなく、メール確認も基本はタブレット端末で行なっているのだ。
実質、一日の大半をこの場所で過ごしている。
「…お前の親父さん達みたいな職業じゃないし、説明できねェよ」
「でも、お母さんが管理人さん達にお願いしたから、ボクもお母さんも助かったんでしょ?」
「あ?何言ってんだ、アレはお前が助けたようなモンだぞ」
高遠の一件に対する問いへワザとらしく首を傾げながら飛鳥の鼻先を指でつつく。
黄水晶色の目を大きく見開いて光らせた少年は、話の先を知りたいのかじっとこちらを見つめ、言葉にしない代わりに感情を現す薄闇は地の上を跳ねた。
「飛鳥が母親の影を見つけてくれたから、お前のお母さんも元通りになった。俺や疾斗はお前達には出来なかった部分を手伝って片付けただけだ」
「できなかった部分?」
「お前が何に苦しんでたのかを捜したり、お前の親父さん叱ったり…」
言葉を紡ごうと開きかけた口を止め、真剣な面持ちで見つめてくる少年の視線から目をそらす。
世間体としては警察が高遠の犯罪を暴き逮捕した事になっているが、実際には自分達が拘束して引き渡している。
彼には同等の質問を何度か投げられており、その度に躱してはきたのだが、疾風の用意していた虚偽のストックは既に残っていない。
頭を掻いてどうしたものかと思案にくれていると、しばらく答えを待っていた飛鳥が目を閉じて、頭をゆらゆらと揺らし始める。
話しているうちに眠くなったのだろうか、とブランケットを取りに立ち上がれば、人が離れる気配に気付いたらしい飛鳥は目を開いた。
「………高遠お姉さん捕まえてくれたの、管理人さん達だったんだ」
ポツリと呟かれた言葉に目を見開いて振り返れば、びっくりした表情を浮かべて固まっている飛鳥と目が合う。
そのまま視線をゆっくりと自分の足元へと下げていくと、人工光に照らされて出来た長い影の腰あたりへ、長く伸びた妙な影が繋がっていた。
「…飛鳥。お前いま、俺の影から思考読みやがったな?」
「う」
薄笑いを浮かべた疾風の問いかけに、飛鳥が声を零し視線を逸らして身体を引く。
そのまま逃げ出そうとした小さな身体を抱き捉えて、張りのある両頬をつまんだ。
「よーっぽどの事がない限り、それはやるんじゃねえぞって約束したよなァ?」
「ふぅ、う、ごめんなさいぃ!」
「人が言いにくいから気ィ遣ってやってたんだぞ?それを易々と…」
軟らかめのボールの様に伸びる頰の感触に笑い、ムニムニと捏ねてみれば、飛鳥は眉尻を下げたままされるがままに表情を変える。
「だ、だってぇ…」
「問答無用」
しばし遊んで手を離せば白かった頰は赤く染まり、小さな手のひらで頰を包んだ少年は、自分の顔を揉みながら恨めしげに顔をしかめた。
「もう!ほっぺ伸びてたら、管理人さんのせいだからねっ」
「約束破ったお仕置きだ。次やったら、みんなの前で下着の柄言い当てちまうぞ?」
─生まれつき【見抜く能力】を持ち、それを以て生活してきた疾風にとって、建物や服を短時間見透かすくらいであれば、少し意識を集中させるだけで出来る。
右目を片手で隠し、左目を開いたまま飛鳥を覗き込めば、彼は首が捥げそうな勢いで横に振った。
「やだ!管理人さんひどいや!」
「じゃ、もう一回約束な」
少し弄りすぎたと笑い、薄く涙を溜めた目元を拭ってやり、飛鳥の目前に右手の小指を差し出してやる。
ふてくされ気味の顔で細い指を絡め、昔からある約束の歌を二人で紡ぎ、一度強く繋ぎ止めて指を離した頃にはまた笑顔を浮かべていた。
「そういやさっき、片付けに行ったって言ってたな。高遠の家どうするか決まったのか」
既に終わった案件である以上、当然のことながら口出しをする気は一切ない。
しかし、依頼人の保護と対象者拘束の為に強行突入をした手前、少々引っかかっていたのも確かで、話の流れに任せて問いかける。
「んー…よくわかんない。お片づけの時にゴミの人が来て、お母さんとボクが分けたモノとか、おっきなタンスとかみんな持ってった」
「ほぉ」
「あとね、この前ボクん家にお仏壇買って、持ってきた叔父さんと叔母さんの[いはい]入れたよ」
話の主旨から逸れた飛鳥の回答に「そうか」と返しながら、彼の両親の考えをあれこれと予測する。
今回の事案は、高遠静瑠による計画的な犯行であった。
そのこともあり、都築から話を聞いた一年前の衝突事故の件と共に大々的にメディアへ取り上げられている。
東都と西都の請負業務監視調査機関が連携してくれた事で、姫築家の人物名は一切出されていないが、あの家に出入りを続ければマスコミの目に留まってしまう懸念もある。
(…となると売りに出す、ってのがやっぱ妥当な判断だろうな)
一人思想を巡らせ頷けば、その姿を見ていたらしい飛鳥が鉛筆を握ったまま首を傾げる。
「管理人さんどうかしたの?」
「いや別に。とりあえず書けるとこまで書いちまえ、終わったら買い物とメシ食いに行くぞ」
「一緒に行っていいの!?」
「当たり前だ、置いて行くわけねーだろ」
頑張って書くね、と気合いを入れ直した飛鳥が鉛筆を握り、平仮名の多いレポートをノートへ書き込んでゆく。
時折交じる誤字を指摘すれば慌てて書き直し、正座で座り背筋を伸ばして文字を連ねる彼の姿に、伊純と共に消えてしまった小さな命を思い出し、疾風は目を細める。
(…もし今、伊純も子どもも居たら、こうやって同じ様に過ごしたんだろうか…)
最早戻ることなどあり得ない偶像妄想に、思わず溜息を漏らして苦笑を浮かべる。
「どうしたの?」
「…や、なんでもねェ」
「変な管理人さん」
無邪気に笑いながらノートを閉じる飛鳥の頭を撫で、疾風は椅子に引っ掛けていた上着を羽織った。
管理室の受付口から視線を感じる。
(また覗いてんなこりゃ…)
短く息を吐き、玄関ホールの清掃を終えた疾風が受付口へと目を向ければ、シャープペンシルとノートを持った飛鳥が小窓から顔を出していた。
「首痛めるからやめとけって、掃除してるだけだから」
「だって、ちゃんと[れぽーと]しないと、良いの出来ないって言ったの」
「ハイハイ、確かに俺です。だからってそんなトコから顔出すな、あぶねーから」
短めの前髪から見える額を指で軽く弾けば、楽しげに笑いながら頭を引っこめて姿が隠れる。
件の事件後、精神的拘束から解放された飛鳥は快活さを取り戻した。
学校でも友人が増えたらしく、以前よりも笑うことが多くなった少年は、無理をして使っていた辿々しい敬語も外れて、年齢相応になったように思う。
現在は能力を自覚した飛鳥のため、予定がない日は能力の使い方について教えている。
今日は彼の宿題を手伝うべく、朝から管理室に置いていた。
(身近な人のお仕事レポート、なんて誰が考えたんだ…)
飛鳥の父親である姫築 翔は、自身の友人である都築 里央の紹介で入った整備会社の研修で、この土日は家に居ない。
母親の渚はと言うと、パート先である喫茶店で貸切パーティーが行われる関係で、朝から出掛けているらしい。
引き受けたこととは言え、ずっと見つめられているのはやり辛いうえに、子どもの観察眼は大人よりも優れているもので、自分では気にならない所への質問の連続が続いている。
少々安請け合いだっただろうか、と頬を掻きながら室内へと戻ると、二人分のマグカップに緑茶が淹れられていた。
「お、ありがとな。茶葉どうやって取った?」
「うん、影に取ってもらった。こうやって」
座卓から立ち上がり、飛鳥が背伸びをしながら手を伸ばしてみせる。
足元に浮かぶ影が短い腕に絡まり、漫画で見るような異質の武具のように天井まで闇が伸びてゆく。
そしてゆっくりとその手を下ろすと、音も気配もなく足元の平面に戻っていった。
「この前ね、お片づけ行ったときね、お母さんの上に落ちてきた箱、これで止めたんだよ!」
「そりゃお手柄だったな。でもまだ練習中なんだから、使い過ぎには気を付けろよ?」
やや興奮気味な少年の頭を撫でれば、照れながら頷く。数週間前までの気弱さが消えたその顔に、疾風は心底安心していた。
「あ、書かなきゃ!」
思い出したように座卓前へ座り直した飛鳥は、弛んだ顔を引き締めて罫線が横に引かれたノートへ出来事を綴り始める。
しかし褒められた事は相当嬉しかったのか、歓喜の感情が反映された影がゆらゆらと揺れた。
「管理人さん、この後のお仕事は何するの?」
「基本はここに来た客の受付だな。住人から相談が来ればそこに行ったり」
「この前、電気換えてたよね」
「あぁ。そういうのも連絡きたらやりに行くんだ」
「お客さんも連絡も来なかったら?」
「…午前中分の日誌書いて、買物行くくらいか」
「請けおい屋さんのお仕事は?」
「……そうきたか」
純粋な問いを前に思わず声を出し、疾風は髪を掻き上げながら普段を思い返す。
─国から公的認可を受けているとは言え、子どもに言って聞かせるようなものではない。
それ以前に、別階にある事務所は連絡が入らない限り行くことはなく、メール確認も基本はタブレット端末で行なっているのだ。
実質、一日の大半をこの場所で過ごしている。
「…お前の親父さん達みたいな職業じゃないし、説明できねェよ」
「でも、お母さんが管理人さん達にお願いしたから、ボクもお母さんも助かったんでしょ?」
「あ?何言ってんだ、アレはお前が助けたようなモンだぞ」
高遠の一件に対する問いへワザとらしく首を傾げながら飛鳥の鼻先を指でつつく。
黄水晶色の目を大きく見開いて光らせた少年は、話の先を知りたいのかじっとこちらを見つめ、言葉にしない代わりに感情を現す薄闇は地の上を跳ねた。
「飛鳥が母親の影を見つけてくれたから、お前のお母さんも元通りになった。俺や疾斗はお前達には出来なかった部分を手伝って片付けただけだ」
「できなかった部分?」
「お前が何に苦しんでたのかを捜したり、お前の親父さん叱ったり…」
言葉を紡ごうと開きかけた口を止め、真剣な面持ちで見つめてくる少年の視線から目をそらす。
世間体としては警察が高遠の犯罪を暴き逮捕した事になっているが、実際には自分達が拘束して引き渡している。
彼には同等の質問を何度か投げられており、その度に躱してはきたのだが、疾風の用意していた虚偽のストックは既に残っていない。
頭を掻いてどうしたものかと思案にくれていると、しばらく答えを待っていた飛鳥が目を閉じて、頭をゆらゆらと揺らし始める。
話しているうちに眠くなったのだろうか、とブランケットを取りに立ち上がれば、人が離れる気配に気付いたらしい飛鳥は目を開いた。
「………高遠お姉さん捕まえてくれたの、管理人さん達だったんだ」
ポツリと呟かれた言葉に目を見開いて振り返れば、びっくりした表情を浮かべて固まっている飛鳥と目が合う。
そのまま視線をゆっくりと自分の足元へと下げていくと、人工光に照らされて出来た長い影の腰あたりへ、長く伸びた妙な影が繋がっていた。
「…飛鳥。お前いま、俺の影から思考読みやがったな?」
「う」
薄笑いを浮かべた疾風の問いかけに、飛鳥が声を零し視線を逸らして身体を引く。
そのまま逃げ出そうとした小さな身体を抱き捉えて、張りのある両頬をつまんだ。
「よーっぽどの事がない限り、それはやるんじゃねえぞって約束したよなァ?」
「ふぅ、う、ごめんなさいぃ!」
「人が言いにくいから気ィ遣ってやってたんだぞ?それを易々と…」
軟らかめのボールの様に伸びる頰の感触に笑い、ムニムニと捏ねてみれば、飛鳥は眉尻を下げたままされるがままに表情を変える。
「だ、だってぇ…」
「問答無用」
しばし遊んで手を離せば白かった頰は赤く染まり、小さな手のひらで頰を包んだ少年は、自分の顔を揉みながら恨めしげに顔をしかめた。
「もう!ほっぺ伸びてたら、管理人さんのせいだからねっ」
「約束破ったお仕置きだ。次やったら、みんなの前で下着の柄言い当てちまうぞ?」
─生まれつき【見抜く能力】を持ち、それを以て生活してきた疾風にとって、建物や服を短時間見透かすくらいであれば、少し意識を集中させるだけで出来る。
右目を片手で隠し、左目を開いたまま飛鳥を覗き込めば、彼は首が捥げそうな勢いで横に振った。
「やだ!管理人さんひどいや!」
「じゃ、もう一回約束な」
少し弄りすぎたと笑い、薄く涙を溜めた目元を拭ってやり、飛鳥の目前に右手の小指を差し出してやる。
ふてくされ気味の顔で細い指を絡め、昔からある約束の歌を二人で紡ぎ、一度強く繋ぎ止めて指を離した頃にはまた笑顔を浮かべていた。
「そういやさっき、片付けに行ったって言ってたな。高遠の家どうするか決まったのか」
既に終わった案件である以上、当然のことながら口出しをする気は一切ない。
しかし、依頼人の保護と対象者拘束の為に強行突入をした手前、少々引っかかっていたのも確かで、話の流れに任せて問いかける。
「んー…よくわかんない。お片づけの時にゴミの人が来て、お母さんとボクが分けたモノとか、おっきなタンスとかみんな持ってった」
「ほぉ」
「あとね、この前ボクん家にお仏壇買って、持ってきた叔父さんと叔母さんの[いはい]入れたよ」
話の主旨から逸れた飛鳥の回答に「そうか」と返しながら、彼の両親の考えをあれこれと予測する。
今回の事案は、高遠静瑠による計画的な犯行であった。
そのこともあり、都築から話を聞いた一年前の衝突事故の件と共に大々的にメディアへ取り上げられている。
東都と西都の請負業務監視調査機関が連携してくれた事で、姫築家の人物名は一切出されていないが、あの家に出入りを続ければマスコミの目に留まってしまう懸念もある。
(…となると売りに出す、ってのがやっぱ妥当な判断だろうな)
一人思想を巡らせ頷けば、その姿を見ていたらしい飛鳥が鉛筆を握ったまま首を傾げる。
「管理人さんどうかしたの?」
「いや別に。とりあえず書けるとこまで書いちまえ、終わったら買い物とメシ食いに行くぞ」
「一緒に行っていいの!?」
「当たり前だ、置いて行くわけねーだろ」
頑張って書くね、と気合いを入れ直した飛鳥が鉛筆を握り、平仮名の多いレポートをノートへ書き込んでゆく。
時折交じる誤字を指摘すれば慌てて書き直し、正座で座り背筋を伸ばして文字を連ねる彼の姿に、伊純と共に消えてしまった小さな命を思い出し、疾風は目を細める。
(…もし今、伊純も子どもも居たら、こうやって同じ様に過ごしたんだろうか…)
最早戻ることなどあり得ない偶像妄想に、思わず溜息を漏らして苦笑を浮かべる。
「どうしたの?」
「…や、なんでもねェ」
「変な管理人さん」
無邪気に笑いながらノートを閉じる飛鳥の頭を撫で、疾風は椅子に引っ掛けていた上着を羽織った。
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