EDGE LIFE

如月巽

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Case.05 奪回

【Unknown】

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　謂れなき罪を貼付けられ　
　虚額の負債を背負わされ
　護っていた物を奪われた

　旧国時代から代々骨董を護り続けていた
　価値を知る者に渡し、知らぬ者の悪手から守り続けていた
　歴守れきしゅの血と誇りを継ぐ、自分達の使命と信じて疑わなかった　

　真偽を見定められることはなかった
　正義を謳う者が総ての財を取り上げた


その《正義》こそが《悪》だったと気づいた時には遅かった
奪われた物達総て、極東国内へ多額の金と引換に散っていた


　誇りを奪われた、と祖母は嘆き悲しみ生を絶った
　先祖へ申し訳が立たない、と父母は身を粉にした

　これは《正義》に対する我々の報復だ
　《悪》を隠して《正義》を通した者へ
　価値を見誤り、財力自慢に変えた者へ

　我々が護っていた物を、ただ欲しがった者達へ

　《正義》を隠した《悪》で、鉄槌を


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