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第13話 アウトドアな彼女と夏の約束
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もうすっかり私達は、リュックを下ろし、トレッキングシューズの紐を緩め、アウトドアジャケットを脱いで、くつろぎモードに入った。
「小池ネイチャーミュージアム」の館内の一角には、"お土産コーナー"と看板が吊り下げられている場所がある。
小川で拾ったとても黒くて丸い石、岩苔の育成キット、魚のウロコ標本、ヘビやクモの脱皮した皮、野鳥の抜け羽根、小枝に擬態したナナフシのフィギュア…
「これ…誰が買うんだよ…」
「私はこのコーナー好きです!」
「抜け羽根はうちのカフェでもグッズになってるからアリだと思う。羽根って綺麗だよね。」
「嬉しいなぁ!ここのスペース、適当に作ったかいがあったよ。欲しいものあったら言ってね、あげるから。」
「適当なのかよ!それに全然売り上げとか考えて無いだろ!」ミトさんは、思わずツッコミを入れた。
アキヨシは、ゆっくりしていって。と、言って。早速、自室の研究室で作業がしたいということで、必要があったら呼んでね。と、去って行った。
(今回は、すっかり館長にはぐらかかされてしまいましたね…自力で妖精さんの正体を探せるものなら探せという訳ですね…。受けてたとうではありませんか!)
「皆、疲れてる?…私の部屋に来て休む?」
「行きます!!」
林さんは、感情のスイッチの切り替えが早かった─
「…小池さん…俺も行っても良いの?」
「お前なあ…ちょっとは警戒とかした方が良いぞ…」ミトさんは、何故か心配そうだ。
「私の部屋、凄く落ち着くから、オススメ!」
「自信満々だな…。」
「私、何度もこちらの博物館に伺っているのですが…一度も妖精さんにお会い出来ませんでした。」
「うん、いつも裏口から部屋に入ってるからね…。」
「小池さん…林さんに対して少々無防備過ぎやしないかい?」ミミズクくんも、林さんのことを少しずつわかってきたみたいだった。
「ほんとだぞ。あんまり林にそういう情報与えないほうが良いぞ…」
(俺、いきなり小池さんの部屋に誘われるとは思わなかった…突然で…ドキドキしてきた…)
(コイツの部屋っていまいち想像つかねーな。スッゴい、殺風景だったりして…)
(妖精さんの部屋!!私、遂に妖精さんの部屋に侵入─いえ突入?…)
館内の裏口から入った先は、生活スペースになっている。
「私、部屋にあんまり人、入れたことないから少し変な感じ。…どうぞ、お入り下さい。」と、自室のドアに手をかけた。
(遂に、念願のこの時が!)
(俺、もしかしたら今日この為に来たのかもしんない…)
(隣のテンション上がってる奴等見ると、逆に冷静になれるわー…)
「「「これは!!」」」
妖精さんの部屋は、家具や勉強机、ベッドやラグなど、とても綺麗にしていて、普通の女の子の部屋って感じだった。
一つの要素を除いては─
部屋の全体、壁やカーテン、ベッドカバーだけでなく、天井から床まで家具一式全てドット柄で埋めつくされていたのだった。そのドット柄の色も形も大きさもバラバラでそれはなんというか─
「うっ…」と、ミミズク君が口を抑え、膝を付いた。
「…何ていうか、その…ちょっと平衡感覚をやれたみたいだけど…素敵な部屋だね…」
「おい、大丈夫か!?無理して褒めなくても良いぞ!」
林さんに至っては、何で気分悪そうにしているのか理解不能といった冷めた目で、ミミズクくんを見ていた。
「アキヨシ、ミミズクくんちょっと休ませてあげて?」
「大丈夫かい?ここに横になると良い。」
ミトさんがミミズクくんに肩を貸して、アキヨシの部屋のソファーに横にさせた。
「ミミズクくんは、ここで休ませてあげよう。ははは、この子の部屋は、僕もあまり入りたいとは思わないから、仕方ないよ。」
そして仕切り直して、ミトさんと林さんとで私の部屋で休む事になった。
「私はこの部屋、落ち着くんだけどな…」
「お前意外は、この部屋、テロレベルで落ち着かんからな!」
「そうですか?私は妖精さんが隣に居るだけで、安心します。」
「それ、部屋から意識反らしてるだけだから!」
「…ふふふっ」
「なっ…何だよいきなり。不気味だぞ!」
「これが…女子会っていうの?」
「…多分、違うぞ…」
「それです!」と、林さんは提案する。「折角の夏休みですし、女子会兼お泊まりをしませんか?」
「いやー。私は、この部屋寝るとき目瞑っても、この点々どもが目の裏に焼き付いて落ち着かんと思う…」
「でしたら、私の家で!私一人暮らしなので、気兼ねないですよ。是非とも来てください!」
(林の部屋ってのも、ちょっと行くの怖い感じだけど…コイツと2人きりにするのは、もっとヤバい気がする。小池って護ってやりたくなるタイプだよな…)
「嫌だったら、ネコの人は、来なくていいんですよー。」
「いーや!ぜっったい、行ってやるからな!!」
こうして私達は、林さん宅で女子会する事になったのだった。
「ミミズクー、気分落ち着いたかー?そろそろ帰るぞー!」
と、ミトさんがアキヨシの部屋のドアを開ける。
すると…アキヨシが、寝ているミミズクくんの髪の毛に触ろうとしている所だった─
「ちょっ、お前!?」
「いや、違うんだ!この髪型どうなってるのかなと思って!」
私も触りたくなるの分かる。と、共感出来るのだけれど…
可愛らしい系なミミズクくんの寝込みを襲おうとしていた様にしか見えず。アキヨシは、他の2人に要らぬ誤解を与えたみたいだった。
そして林さんは、(このカップリング…有りかもだわ!)なんて、思っていた─
「小池ネイチャーミュージアム」の館内の一角には、"お土産コーナー"と看板が吊り下げられている場所がある。
小川で拾ったとても黒くて丸い石、岩苔の育成キット、魚のウロコ標本、ヘビやクモの脱皮した皮、野鳥の抜け羽根、小枝に擬態したナナフシのフィギュア…
「これ…誰が買うんだよ…」
「私はこのコーナー好きです!」
「抜け羽根はうちのカフェでもグッズになってるからアリだと思う。羽根って綺麗だよね。」
「嬉しいなぁ!ここのスペース、適当に作ったかいがあったよ。欲しいものあったら言ってね、あげるから。」
「適当なのかよ!それに全然売り上げとか考えて無いだろ!」ミトさんは、思わずツッコミを入れた。
アキヨシは、ゆっくりしていって。と、言って。早速、自室の研究室で作業がしたいということで、必要があったら呼んでね。と、去って行った。
(今回は、すっかり館長にはぐらかかされてしまいましたね…自力で妖精さんの正体を探せるものなら探せという訳ですね…。受けてたとうではありませんか!)
「皆、疲れてる?…私の部屋に来て休む?」
「行きます!!」
林さんは、感情のスイッチの切り替えが早かった─
「…小池さん…俺も行っても良いの?」
「お前なあ…ちょっとは警戒とかした方が良いぞ…」ミトさんは、何故か心配そうだ。
「私の部屋、凄く落ち着くから、オススメ!」
「自信満々だな…。」
「私、何度もこちらの博物館に伺っているのですが…一度も妖精さんにお会い出来ませんでした。」
「うん、いつも裏口から部屋に入ってるからね…。」
「小池さん…林さんに対して少々無防備過ぎやしないかい?」ミミズクくんも、林さんのことを少しずつわかってきたみたいだった。
「ほんとだぞ。あんまり林にそういう情報与えないほうが良いぞ…」
(俺、いきなり小池さんの部屋に誘われるとは思わなかった…突然で…ドキドキしてきた…)
(コイツの部屋っていまいち想像つかねーな。スッゴい、殺風景だったりして…)
(妖精さんの部屋!!私、遂に妖精さんの部屋に侵入─いえ突入?…)
館内の裏口から入った先は、生活スペースになっている。
「私、部屋にあんまり人、入れたことないから少し変な感じ。…どうぞ、お入り下さい。」と、自室のドアに手をかけた。
(遂に、念願のこの時が!)
(俺、もしかしたら今日この為に来たのかもしんない…)
(隣のテンション上がってる奴等見ると、逆に冷静になれるわー…)
「「「これは!!」」」
妖精さんの部屋は、家具や勉強机、ベッドやラグなど、とても綺麗にしていて、普通の女の子の部屋って感じだった。
一つの要素を除いては─
部屋の全体、壁やカーテン、ベッドカバーだけでなく、天井から床まで家具一式全てドット柄で埋めつくされていたのだった。そのドット柄の色も形も大きさもバラバラでそれはなんというか─
「うっ…」と、ミミズク君が口を抑え、膝を付いた。
「…何ていうか、その…ちょっと平衡感覚をやれたみたいだけど…素敵な部屋だね…」
「おい、大丈夫か!?無理して褒めなくても良いぞ!」
林さんに至っては、何で気分悪そうにしているのか理解不能といった冷めた目で、ミミズクくんを見ていた。
「アキヨシ、ミミズクくんちょっと休ませてあげて?」
「大丈夫かい?ここに横になると良い。」
ミトさんがミミズクくんに肩を貸して、アキヨシの部屋のソファーに横にさせた。
「ミミズクくんは、ここで休ませてあげよう。ははは、この子の部屋は、僕もあまり入りたいとは思わないから、仕方ないよ。」
そして仕切り直して、ミトさんと林さんとで私の部屋で休む事になった。
「私はこの部屋、落ち着くんだけどな…」
「お前意外は、この部屋、テロレベルで落ち着かんからな!」
「そうですか?私は妖精さんが隣に居るだけで、安心します。」
「それ、部屋から意識反らしてるだけだから!」
「…ふふふっ」
「なっ…何だよいきなり。不気味だぞ!」
「これが…女子会っていうの?」
「…多分、違うぞ…」
「それです!」と、林さんは提案する。「折角の夏休みですし、女子会兼お泊まりをしませんか?」
「いやー。私は、この部屋寝るとき目瞑っても、この点々どもが目の裏に焼き付いて落ち着かんと思う…」
「でしたら、私の家で!私一人暮らしなので、気兼ねないですよ。是非とも来てください!」
(林の部屋ってのも、ちょっと行くの怖い感じだけど…コイツと2人きりにするのは、もっとヤバい気がする。小池って護ってやりたくなるタイプだよな…)
「嫌だったら、ネコの人は、来なくていいんですよー。」
「いーや!ぜっったい、行ってやるからな!!」
こうして私達は、林さん宅で女子会する事になったのだった。
「ミミズクー、気分落ち着いたかー?そろそろ帰るぞー!」
と、ミトさんがアキヨシの部屋のドアを開ける。
すると…アキヨシが、寝ているミミズクくんの髪の毛に触ろうとしている所だった─
「ちょっ、お前!?」
「いや、違うんだ!この髪型どうなってるのかなと思って!」
私も触りたくなるの分かる。と、共感出来るのだけれど…
可愛らしい系なミミズクくんの寝込みを襲おうとしていた様にしか見えず。アキヨシは、他の2人に要らぬ誤解を与えたみたいだった。
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