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第二章〜フルージア学園〜
第十五話「始まる学園生活」
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「クロリアスティーナ、魔力0!!」
測定するまでもなく、お前だって事情を知ってんだろと半ばしらけた気持ちで、揚々と結果表に記入する教師に背を向ける。この教師は闇属性嫌悪派らしい。
壇上で一人一人魔力測定器に触れて晒し者にされるこのイベント。攻略対象者達は次々に高い数値を叩き出して生徒達を沸かせていた。
測定を終えて壇上から戻る視界に映るのは、ヒソヒソと囁き合う生徒達、嬉しそうな笑みを浮かべるリリアブランシュ、バツが悪そうに目を逸らしているロイド、俺の存在が不愉快だと言わんばかりの他の攻略対象者達、そして……興味なさそうに大あくびをしているパリスの元へと戻った。
更に集まる注目。
当然だよな……昨日は生徒達の注目集まる中で熱いキスをしてくれたもんな。どっかの魔王様は……。
「当然魔力は0だったよ。テストもほとんど白紙で出したし俺はCクラスだろうな。お前はどうだった?」
「あ?籍を置いてない俺がこんなの受けるわけにいかないだろ?後でお前と同じクラスになった奴と適当に入れ替わろうと思ってる」
こともなげに『入れ替わる』とか言ってるけど……詳しくは聞かないでおこう。
みなさん!!聖女の結界内、この国最高峰と呼び声高い魔道士育成学校内で魔王様が好き勝手してますよ!!と大声で叫んでやりたかった。
「その誰かと入れ替わるなら、ちゃんと個室も出来るな。もう俺のところくるなよ?」
「それはそれ、これはこれ、だろ?お前がなんと言おうと俺はお前の部屋に住み着くつもりだ。守ると約束したしな。誓いの口付けだって交わしたろ?」
聞かれてないよな……慌てて周囲を見回すが、多少皆からは距離を取られているので聞かれてはなさそうだ。
「は?いつの記憶だよ……」
「昨日もしただろ?証人の集まる前で。もうボケが始まったのか?相変わらず低性能な脳だな」
「将来を誓い合った記憶はないぞ」
「冒険者になってずっと一緒にいようとプロポーズしてきたのはお前だろ」
ああ言えばこう言う……。
うんざりしながらも、必要以上にスキンシップを取ってこようとはしないパリスの横に居心地の良さと安心感を持ちながら、どうでもいい魔力測定会の進行を見守った。
ーーーーーー
「君たちCクラスを担当する事になったゾルダーだ。今年は異端者も紛れてるらしいが……まぁ面倒ごとだけは起こさないでくれよ。以上」
あからさまなめんどくさい、の視線を投げられてからCクラスの担任となったゾルダーという中年男は教室を早々に出て行った。Cクラスになったからといって落ちこぼれの集まりということではない。
高等部から選出された一応エリート達のはずなのに、あくまでも上位と下位という差別社会を作らなければ気が済まないのだろうか……ゲームを盛り上げるためには必要な立ち位置だったんだろうけどさ。
「ここは何をするための場所なんだ?全くやる気が見えないが……」
ごもっともな魔王の言葉は聞き流して、クラスの顔合わせも終わったと帰る準備を始めた。
このクラスに攻略対象者はいないので全てがモブ。名前も顔も一致する者はいないし、ヒソヒソと陰口を囁き合う奴らと馴れ合う気もない。
俺はただ3年間を無難に過ごして、ゲームの呪縛から解かれることだけを望むのみだ。
卒業後のストーリーは何も用意されていないのでそこから先は強制力を受ける事なく自由に生きられるのではないかという淡い期待だ。期待は裏切られるためにあるってのは散々体験してきたけどな。
パリスという異質な存在がここにいることが、小さな希望の証でもある。
「あ……あの……クロリアスティーナ様……」
しどろもどろとした小さな声に名前を呼ばれて振り返るとそこには顔を真っ赤にした眼鏡におさげの女の子。
うーん……どこかで、どこかで……見覚えが…………あ!!
思い出した、リリアブランシュのストーリーでは悪役令嬢役のクロリアスティーナの取り巻きの一人だ!!
そうか、クロリアスティーナのストーリーではクラスメイト役だったのか……ちなみに名前は知らない。
「……何?」
モブはモブだがキャラとして設定のあるモブの存在に内心ヒヤヒヤしながら返事をするが、彼女はモジモジモジモジとするだけで話が一向に始まらない。
「あの……用が無いなら俺はこれで……」
「私っ!!聖女様の就任式で聖女様を拝見させていただいた時から聖女様のファンで!!」
立ち去ろうとしたしたことに慌てたのか、突然大声を出した彼女の言葉に俺の動きが止まる。
「……就任式」
突然、人の黒歴史に触れてきやがった。
聖女として連れた行かれた教会で無理やりやらされた就任式。
パレードとかそんな大舞台ではなく、大聖堂に入れる人間だけの厳かな式ではあったが……聖女の衣装は決まった物が用意されていて……つまり俺はいきなり大人数の前で女装をさせられたのだ。
「就任式?クロリアの?」
「はい。聖女様の衣装に身を包み凛とされていながらも儚さのあるお姿がとても美しく、私は一目でファンとなりました」
「聖女の衣装……あれか!!あの姿をクロリアが……」
モブ子ちゃんの言葉にパリスが食い付きやがった。
「勝手に想像しやがったら殺すぞ、パリス」
聖女聖女聖女……聖女って聖なる女性だろ!?聖女のくせに露出度高すぎるあの服装で人前に放り出された俺の傷口をほじくり返して抉るなよ?
睨みつけると肩を軽くすくめてからは黙って椅子に座り直して俺とモブ子ちゃんの会話を見守ることにしたようだ。
「ありがとうございます。聖女と言われても何も聖女らしい事してないし、ご覧の通り魔力も0でイメージ壊してごめんね」
じゃっと立ち去りたいところが、モブ子ちゃんはいっそうキラキラとした瞳をこちらへ向けてくるので慌てて目を逸らした。取り巻きモブとはいえゲームの立ち絵ありキャラなのだ、可愛いんだよ。しかも……巨乳。モブなのに設定盛りすぎ、この子。
「イメージが崩れるなんてそんな事はありえません。昨日の事件も見ておりました……王子からの冷たい言葉も冷静に受け止める思慮深さ、誤って呪いの武具を装着させられてしまったというのに、それを責める事なく受け入れる慈悲深さ、そして、そして、美しき黒き騎士様との抱擁シーンは本当に本当に本当に尊くて、私っ!!」
徐々に声のトーンもスピードも熱量も上がっていくモブ子ちゃん。キラキラキラキラ輝く目は……俺というよりも俺とパリスに向けられていた。
「申し遅れました!!私はリザベルナ・ウルース・シュタールと申します。どうぞリザとお呼びください聖女様!!黒騎士様もどうぞよろしくお願いします!!」
ぐぐいっと顔を近づけられあとずさってパルスにぶつかる。逃げ場がないのに……この子結構ぐいぐいくるな。
……何もしてないのに好感度のハート6が怖いんだけど?パルスに小脇に抱えられていた姿が尊い?単純にパルスに惚れただけなのでは?それは魔王崇拝で中々危険な道だぞ。
「わかったから……少し離れてリザ。そして聖女ってのはやめてくれ、クロリアでいいよ」
「っ!!クロリア様っ!!私一生クロリア様について参ります!!」
感極まったリザにぎゅ~っと抱きつかれて、胸が……胸があたってますリザさん。
この世界の貞操観念とか少しヨーロッパ風な貴族寄りだったはず?クロリアスティーナに対してだけ貞操観念も道徳も何もなかったけどな。
「リザ、未婚の女性が男に簡単に抱き着いちゃ駄目だろ……」
きょとんと俺を見上げるリザ。
俺は間違ったこと言ってないよな?
「なぜです?聖女様とは……女同…士……女……男……ジジ……同…ジジジ……」
久しぶりのノイズ音、乱れる世界……この世界で俺が女の子と恋をする事はできないと確信させられた。
測定するまでもなく、お前だって事情を知ってんだろと半ばしらけた気持ちで、揚々と結果表に記入する教師に背を向ける。この教師は闇属性嫌悪派らしい。
壇上で一人一人魔力測定器に触れて晒し者にされるこのイベント。攻略対象者達は次々に高い数値を叩き出して生徒達を沸かせていた。
測定を終えて壇上から戻る視界に映るのは、ヒソヒソと囁き合う生徒達、嬉しそうな笑みを浮かべるリリアブランシュ、バツが悪そうに目を逸らしているロイド、俺の存在が不愉快だと言わんばかりの他の攻略対象者達、そして……興味なさそうに大あくびをしているパリスの元へと戻った。
更に集まる注目。
当然だよな……昨日は生徒達の注目集まる中で熱いキスをしてくれたもんな。どっかの魔王様は……。
「当然魔力は0だったよ。テストもほとんど白紙で出したし俺はCクラスだろうな。お前はどうだった?」
「あ?籍を置いてない俺がこんなの受けるわけにいかないだろ?後でお前と同じクラスになった奴と適当に入れ替わろうと思ってる」
こともなげに『入れ替わる』とか言ってるけど……詳しくは聞かないでおこう。
みなさん!!聖女の結界内、この国最高峰と呼び声高い魔道士育成学校内で魔王様が好き勝手してますよ!!と大声で叫んでやりたかった。
「その誰かと入れ替わるなら、ちゃんと個室も出来るな。もう俺のところくるなよ?」
「それはそれ、これはこれ、だろ?お前がなんと言おうと俺はお前の部屋に住み着くつもりだ。守ると約束したしな。誓いの口付けだって交わしたろ?」
聞かれてないよな……慌てて周囲を見回すが、多少皆からは距離を取られているので聞かれてはなさそうだ。
「は?いつの記憶だよ……」
「昨日もしただろ?証人の集まる前で。もうボケが始まったのか?相変わらず低性能な脳だな」
「将来を誓い合った記憶はないぞ」
「冒険者になってずっと一緒にいようとプロポーズしてきたのはお前だろ」
ああ言えばこう言う……。
うんざりしながらも、必要以上にスキンシップを取ってこようとはしないパリスの横に居心地の良さと安心感を持ちながら、どうでもいい魔力測定会の進行を見守った。
ーーーーーー
「君たちCクラスを担当する事になったゾルダーだ。今年は異端者も紛れてるらしいが……まぁ面倒ごとだけは起こさないでくれよ。以上」
あからさまなめんどくさい、の視線を投げられてからCクラスの担任となったゾルダーという中年男は教室を早々に出て行った。Cクラスになったからといって落ちこぼれの集まりということではない。
高等部から選出された一応エリート達のはずなのに、あくまでも上位と下位という差別社会を作らなければ気が済まないのだろうか……ゲームを盛り上げるためには必要な立ち位置だったんだろうけどさ。
「ここは何をするための場所なんだ?全くやる気が見えないが……」
ごもっともな魔王の言葉は聞き流して、クラスの顔合わせも終わったと帰る準備を始めた。
このクラスに攻略対象者はいないので全てがモブ。名前も顔も一致する者はいないし、ヒソヒソと陰口を囁き合う奴らと馴れ合う気もない。
俺はただ3年間を無難に過ごして、ゲームの呪縛から解かれることだけを望むのみだ。
卒業後のストーリーは何も用意されていないのでそこから先は強制力を受ける事なく自由に生きられるのではないかという淡い期待だ。期待は裏切られるためにあるってのは散々体験してきたけどな。
パリスという異質な存在がここにいることが、小さな希望の証でもある。
「あ……あの……クロリアスティーナ様……」
しどろもどろとした小さな声に名前を呼ばれて振り返るとそこには顔を真っ赤にした眼鏡におさげの女の子。
うーん……どこかで、どこかで……見覚えが…………あ!!
思い出した、リリアブランシュのストーリーでは悪役令嬢役のクロリアスティーナの取り巻きの一人だ!!
そうか、クロリアスティーナのストーリーではクラスメイト役だったのか……ちなみに名前は知らない。
「……何?」
モブはモブだがキャラとして設定のあるモブの存在に内心ヒヤヒヤしながら返事をするが、彼女はモジモジモジモジとするだけで話が一向に始まらない。
「あの……用が無いなら俺はこれで……」
「私っ!!聖女様の就任式で聖女様を拝見させていただいた時から聖女様のファンで!!」
立ち去ろうとしたしたことに慌てたのか、突然大声を出した彼女の言葉に俺の動きが止まる。
「……就任式」
突然、人の黒歴史に触れてきやがった。
聖女として連れた行かれた教会で無理やりやらされた就任式。
パレードとかそんな大舞台ではなく、大聖堂に入れる人間だけの厳かな式ではあったが……聖女の衣装は決まった物が用意されていて……つまり俺はいきなり大人数の前で女装をさせられたのだ。
「就任式?クロリアの?」
「はい。聖女様の衣装に身を包み凛とされていながらも儚さのあるお姿がとても美しく、私は一目でファンとなりました」
「聖女の衣装……あれか!!あの姿をクロリアが……」
モブ子ちゃんの言葉にパリスが食い付きやがった。
「勝手に想像しやがったら殺すぞ、パリス」
聖女聖女聖女……聖女って聖なる女性だろ!?聖女のくせに露出度高すぎるあの服装で人前に放り出された俺の傷口をほじくり返して抉るなよ?
睨みつけると肩を軽くすくめてからは黙って椅子に座り直して俺とモブ子ちゃんの会話を見守ることにしたようだ。
「ありがとうございます。聖女と言われても何も聖女らしい事してないし、ご覧の通り魔力も0でイメージ壊してごめんね」
じゃっと立ち去りたいところが、モブ子ちゃんはいっそうキラキラとした瞳をこちらへ向けてくるので慌てて目を逸らした。取り巻きモブとはいえゲームの立ち絵ありキャラなのだ、可愛いんだよ。しかも……巨乳。モブなのに設定盛りすぎ、この子。
「イメージが崩れるなんてそんな事はありえません。昨日の事件も見ておりました……王子からの冷たい言葉も冷静に受け止める思慮深さ、誤って呪いの武具を装着させられてしまったというのに、それを責める事なく受け入れる慈悲深さ、そして、そして、美しき黒き騎士様との抱擁シーンは本当に本当に本当に尊くて、私っ!!」
徐々に声のトーンもスピードも熱量も上がっていくモブ子ちゃん。キラキラキラキラ輝く目は……俺というよりも俺とパリスに向けられていた。
「申し遅れました!!私はリザベルナ・ウルース・シュタールと申します。どうぞリザとお呼びください聖女様!!黒騎士様もどうぞよろしくお願いします!!」
ぐぐいっと顔を近づけられあとずさってパルスにぶつかる。逃げ場がないのに……この子結構ぐいぐいくるな。
……何もしてないのに好感度のハート6が怖いんだけど?パルスに小脇に抱えられていた姿が尊い?単純にパルスに惚れただけなのでは?それは魔王崇拝で中々危険な道だぞ。
「わかったから……少し離れてリザ。そして聖女ってのはやめてくれ、クロリアでいいよ」
「っ!!クロリア様っ!!私一生クロリア様について参ります!!」
感極まったリザにぎゅ~っと抱きつかれて、胸が……胸があたってますリザさん。
この世界の貞操観念とか少しヨーロッパ風な貴族寄りだったはず?クロリアスティーナに対してだけ貞操観念も道徳も何もなかったけどな。
「リザ、未婚の女性が男に簡単に抱き着いちゃ駄目だろ……」
きょとんと俺を見上げるリザ。
俺は間違ったこと言ってないよな?
「なぜです?聖女様とは……女同…士……女……男……ジジ……同…ジジジ……」
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