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異なる転生
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ずっと食べたいと願い続けていた『おにぎり』は……。
思い出さなくてもいい過去の記憶と、初めての失恋を連れてきた。
知らなければ、ただ幸せでいられたのに。
「響……会いたかった。ずっとずっと……響に会えたら食べさせてあげたいと思って、日本の味を再現するため旅をしてきたんだ……やっと望みが叶って嬉しい」
「お兄ちゃん……」
懐かしく幸せな温もりに包まれながら流れていく涙の訳……それは喜びと……悲しみ。
初めて好きになった人は……お兄ちゃんだった人。
「お前が愛する人と幸せに暮せる様に兄ちゃんも見守っててやるからな」
前世でお兄ちゃんが2人がいつも一緒にいられる様に、離れてもまた出会える様にと買ってくれた、金色の片羽の蝶のついた腕輪のお守り……俺が落ち込んでいると元気づけてくれるように手首を合わせ一匹の蝶にする『おまじない』。
2人の手にもうお守りは無いけれど……キースさんはもう一度、手首を合わせた。
『ギルの愛人』って言うのはギルが俺を守る為の嘘だよ……とか、俺が本当に好きなのはキースさんだよ……とか……いまさら何も言えなくて……。
「お兄ちゃん……ずっと……待ってた」
ヒビキではなく『響』として、お兄ちゃんの腕の中で泣き続けた。
ーーーーーー
前世……普通の家庭だと思っていた家族はバラバラだった。
帰って来ない父親……家に出入りする母親の恋人。俺を守ってくれていたのはお兄ちゃんだった。
母親の恋人から暴力から……助けてくれたお兄ちゃん。
部屋で待っていろと、お兄ちゃんが呼ぶまで出て来ては駄目だと言われ、俺はずっと待ち続けた……。
キースさん……お兄ちゃんとは、お互いを確認する様に少しだけ昔の話を語り合った。
「響と会えてやる気が湧いて来た!!響の好物だったバイト先の唐揚げを再現する為に行ってくるな!!楽しみに待ってろ」
そう言うと、宣言通りに旅立っていってしまった。
結局、あの後お兄ちゃんが何で帰って来なかったのか……記憶が曖昧だからって教えてもらえなかった。
俺も……あの後どうなったのか聞かれたけれど……お兄ちゃんを待ち続けて死んだなんて言えなくて……その辺は覚えてないと、気付いたらギルに拾われてたと言葉を濁した。
お兄ちゃんは前世と全く見た目が違う。
俺は何故かそのまま。
こっちの世界で気付いた時は死んだ時の姿だった。
お兄ちゃんと俺の違いはなんなんだろう。
ーーーーーー
キースさん……今はどの辺りを冒険しているのかな?
オークやゴブリンの耳、コボルトの尻尾を食べる翼竜達をぼんやり眺めていた。
「……生まれ変わりなら……兄弟じゃないかなぁ?」
翼竜達に話しかけても、翼竜達は首を傾げるだけ。
やっぱり俺には翼竜達の声は聞こえない。
「……ビキ」
次はいつ会えるんだろう。
少しだけでも……キースさんの半分でも俺に力があれば……一緒に冒険に連れて行ってもらえたのかな。
「……キ……ん」
あ~……でも弟としてしか見て貰えないなら、こんな思いで側にいると辛いだけかも……。
ギルとユーリカとも別れたくないし……。
「ヒビキちゃん」
「うわぁっ!!」
後ろから思い切り抱きつかれて倒れそうになった体は逞しい腕に支えられている。
「ルイシーさん……驚かさないで下さいよ」
「ずっと声かけてたのに気付かないから」
首の裏がザワザワして気持ち悪い……。
「すみません。ちょっと考え事してて……」
近い顔に……思わず目を背けた。
「……ヒビキちゃん何かあった?……遂に男を知っちゃった?」
「男を知ったって……」
背後からルイシーさんの顔が頬に添えられる。
今までもこうして抱きつかれたり……よくされていた事なのに体が意思に関係なく震え出す。
「『ギルの愛人』ってさ……あれ、嘘だったんだろ?愛人として抱かれてるわりには子供みたいに警戒心全くなかったもんな……」
腰に……ルイシーさんの固いモノがあたっている。
「いやだ……離して……」
「意識してもらえる様になったのは嬉しいけど、そう怯えられると……悪戯したくなっちゃうなぁ……」
ルイシーさんの手が……俺の下腹部に触れて……助……けて……。
「……なぁ~んて冗談、冗談!!ヒビキちゃんがあんまりにも怯えるから、おじちゃんちょっと傷ついてイジワルを……ひぃっ!!ひえぇぇぇぇっ!!」
パッと俺から手を離したルイシーさんの体がぽ~んと飛んで行った。
翼竜がルイシーさんを咥えて投げ飛ばしたみたいだ。
「えっと……助けてくれたの……かな?ありがとう」
翼竜は誇らしげに俺に顔を擦り付けてくる。
「……翼竜が……ここまで人に懐くとは……」
這いつくばりながら戻って来たルイシーさんににゅっと8匹の翼竜が首を近づけた。
「すいませんっ!!ちょっとふざけただけです!!」
「大丈夫だよ!!ルイシーさん良い人だから!!本気でそんな事する人じゃないから!!」
通信用魔法板であの化け物と出会った時、ルイシーさんが他の人を助けようと危険を顧みず飛びかかっていったのを見ていたので知っている。言い聞かせる様に翼竜の首を撫でてやるとみんなおやつを再開させた。
「大丈夫ですか?医務室へ行きましょう」
肩を貸そうとルイシーさんの脇に入り込んだ。ゾクゾクとした悪寒が走るけど……大丈夫……大丈夫。
……て言うか、格好よく医務室へ運ぼうと思ったけど……重くて持ち上げられない。
「……ずりぃよな……『良い人』なんて言われたらもう手ぇ出せねぇじゃん……」
逆にルイシーさんに押しつぶされる俺の耳元でボソリとルイシーさんが呟いた。
「なんの……事ですかっ……うくくっ……」
ギルよりは軽い筈と必死に膝を伸ばそうとしていると急に軽くなってこけそうになった。ルイシーさんが自分で立ち上がったからだ。
「キースの旦那……かな?あれにも敵わねぇな……」
ルイシーさんにバレるほど俺は分かりやすかったのかな?……キースさんには全く伝わってなさそうだけど。
「大丈夫……ヒビキちゃんには皆に愛される不思議な魅力がある……きっと実るよ。さてと、俺新しいクエストに向かうから……暫く会えなくなるって挨拶に来たんだったわ」
「ルイシーさん……」
頭を撫でられて……申し訳無いと思いつつ体は総毛立つ。
「じゃあ、また会う日まで……元気でな」
ルイシーさんは手を大きく振りながら去っていった。
俺に不思議な魅力?
……ギルの愛人って肩書きじゃなくて?
考えてみたけれど俺の魅力とやらは思い当たらない。
応援してくれてありがとう、ルイシーさん。
でも……一番好きになっちゃった人は……俺を『弟』としてしか見てくれないから……。
俺も立ち上がると服についた草や土を払って建物へ戻った。
思い出さなくてもいい過去の記憶と、初めての失恋を連れてきた。
知らなければ、ただ幸せでいられたのに。
「響……会いたかった。ずっとずっと……響に会えたら食べさせてあげたいと思って、日本の味を再現するため旅をしてきたんだ……やっと望みが叶って嬉しい」
「お兄ちゃん……」
懐かしく幸せな温もりに包まれながら流れていく涙の訳……それは喜びと……悲しみ。
初めて好きになった人は……お兄ちゃんだった人。
「お前が愛する人と幸せに暮せる様に兄ちゃんも見守っててやるからな」
前世でお兄ちゃんが2人がいつも一緒にいられる様に、離れてもまた出会える様にと買ってくれた、金色の片羽の蝶のついた腕輪のお守り……俺が落ち込んでいると元気づけてくれるように手首を合わせ一匹の蝶にする『おまじない』。
2人の手にもうお守りは無いけれど……キースさんはもう一度、手首を合わせた。
『ギルの愛人』って言うのはギルが俺を守る為の嘘だよ……とか、俺が本当に好きなのはキースさんだよ……とか……いまさら何も言えなくて……。
「お兄ちゃん……ずっと……待ってた」
ヒビキではなく『響』として、お兄ちゃんの腕の中で泣き続けた。
ーーーーーー
前世……普通の家庭だと思っていた家族はバラバラだった。
帰って来ない父親……家に出入りする母親の恋人。俺を守ってくれていたのはお兄ちゃんだった。
母親の恋人から暴力から……助けてくれたお兄ちゃん。
部屋で待っていろと、お兄ちゃんが呼ぶまで出て来ては駄目だと言われ、俺はずっと待ち続けた……。
キースさん……お兄ちゃんとは、お互いを確認する様に少しだけ昔の話を語り合った。
「響と会えてやる気が湧いて来た!!響の好物だったバイト先の唐揚げを再現する為に行ってくるな!!楽しみに待ってろ」
そう言うと、宣言通りに旅立っていってしまった。
結局、あの後お兄ちゃんが何で帰って来なかったのか……記憶が曖昧だからって教えてもらえなかった。
俺も……あの後どうなったのか聞かれたけれど……お兄ちゃんを待ち続けて死んだなんて言えなくて……その辺は覚えてないと、気付いたらギルに拾われてたと言葉を濁した。
お兄ちゃんは前世と全く見た目が違う。
俺は何故かそのまま。
こっちの世界で気付いた時は死んだ時の姿だった。
お兄ちゃんと俺の違いはなんなんだろう。
ーーーーーー
キースさん……今はどの辺りを冒険しているのかな?
オークやゴブリンの耳、コボルトの尻尾を食べる翼竜達をぼんやり眺めていた。
「……生まれ変わりなら……兄弟じゃないかなぁ?」
翼竜達に話しかけても、翼竜達は首を傾げるだけ。
やっぱり俺には翼竜達の声は聞こえない。
「……ビキ」
次はいつ会えるんだろう。
少しだけでも……キースさんの半分でも俺に力があれば……一緒に冒険に連れて行ってもらえたのかな。
「……キ……ん」
あ~……でも弟としてしか見て貰えないなら、こんな思いで側にいると辛いだけかも……。
ギルとユーリカとも別れたくないし……。
「ヒビキちゃん」
「うわぁっ!!」
後ろから思い切り抱きつかれて倒れそうになった体は逞しい腕に支えられている。
「ルイシーさん……驚かさないで下さいよ」
「ずっと声かけてたのに気付かないから」
首の裏がザワザワして気持ち悪い……。
「すみません。ちょっと考え事してて……」
近い顔に……思わず目を背けた。
「……ヒビキちゃん何かあった?……遂に男を知っちゃった?」
「男を知ったって……」
背後からルイシーさんの顔が頬に添えられる。
今までもこうして抱きつかれたり……よくされていた事なのに体が意思に関係なく震え出す。
「『ギルの愛人』ってさ……あれ、嘘だったんだろ?愛人として抱かれてるわりには子供みたいに警戒心全くなかったもんな……」
腰に……ルイシーさんの固いモノがあたっている。
「いやだ……離して……」
「意識してもらえる様になったのは嬉しいけど、そう怯えられると……悪戯したくなっちゃうなぁ……」
ルイシーさんの手が……俺の下腹部に触れて……助……けて……。
「……なぁ~んて冗談、冗談!!ヒビキちゃんがあんまりにも怯えるから、おじちゃんちょっと傷ついてイジワルを……ひぃっ!!ひえぇぇぇぇっ!!」
パッと俺から手を離したルイシーさんの体がぽ~んと飛んで行った。
翼竜がルイシーさんを咥えて投げ飛ばしたみたいだ。
「えっと……助けてくれたの……かな?ありがとう」
翼竜は誇らしげに俺に顔を擦り付けてくる。
「……翼竜が……ここまで人に懐くとは……」
這いつくばりながら戻って来たルイシーさんににゅっと8匹の翼竜が首を近づけた。
「すいませんっ!!ちょっとふざけただけです!!」
「大丈夫だよ!!ルイシーさん良い人だから!!本気でそんな事する人じゃないから!!」
通信用魔法板であの化け物と出会った時、ルイシーさんが他の人を助けようと危険を顧みず飛びかかっていったのを見ていたので知っている。言い聞かせる様に翼竜の首を撫でてやるとみんなおやつを再開させた。
「大丈夫ですか?医務室へ行きましょう」
肩を貸そうとルイシーさんの脇に入り込んだ。ゾクゾクとした悪寒が走るけど……大丈夫……大丈夫。
……て言うか、格好よく医務室へ運ぼうと思ったけど……重くて持ち上げられない。
「……ずりぃよな……『良い人』なんて言われたらもう手ぇ出せねぇじゃん……」
逆にルイシーさんに押しつぶされる俺の耳元でボソリとルイシーさんが呟いた。
「なんの……事ですかっ……うくくっ……」
ギルよりは軽い筈と必死に膝を伸ばそうとしていると急に軽くなってこけそうになった。ルイシーさんが自分で立ち上がったからだ。
「キースの旦那……かな?あれにも敵わねぇな……」
ルイシーさんにバレるほど俺は分かりやすかったのかな?……キースさんには全く伝わってなさそうだけど。
「大丈夫……ヒビキちゃんには皆に愛される不思議な魅力がある……きっと実るよ。さてと、俺新しいクエストに向かうから……暫く会えなくなるって挨拶に来たんだったわ」
「ルイシーさん……」
頭を撫でられて……申し訳無いと思いつつ体は総毛立つ。
「じゃあ、また会う日まで……元気でな」
ルイシーさんは手を大きく振りながら去っていった。
俺に不思議な魅力?
……ギルの愛人って肩書きじゃなくて?
考えてみたけれど俺の魅力とやらは思い当たらない。
応援してくれてありがとう、ルイシーさん。
でも……一番好きになっちゃった人は……俺を『弟』としてしか見てくれないから……。
俺も立ち上がると服についた草や土を払って建物へ戻った。
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