2 / 87
俺の強い女剣士は?
しおりを挟む
想像していた異世界転生は、目が覚めると赤ちゃんだったり、王様や偉そうな人達に囲まれた魔法陣の上だったり、大草原のど真ん中だったのだが……そのどれでも無かった。
シトシトと小雨が降る中、俺は道端に座り込んでいた。薄暗い景色は綺麗なヨーロッパ風の街中ではなく倒壊した石造りの家と何かが焼け焦げた様な匂いの漂う場所だった。黒く焦げた扉やら柱やらは、まだブスブスと燻っている。
どう見ても攻められて滅ぼされた直後の街並み。
夢ならもっと明るい景色を想像しろよと自分自身に突っ込みながら体を起こした。雨でビショビショだわ、土が剥き出しの地面に座り込んでいた為に泥でドロドロの服が重い。
あまり陽気な方では無いが、せめてもうちょっと明るい夢を見ろよな。
持ち物は何も無い。
服も着ていた物のまま。
「さてと……女神様の祝福ってのはどんなチート能力なんだろうな?ステータスオープン」
想像とは違ったが、女神様の祝福を頂いたのには間違いはないので、うきうきしながら定番の呪文を唱えてみたが何も起きない。
うわぁ~!!一人きりで良かった!!
恥ずかしさに蹲りながら自分の体をペタペタと触って確認してみた。特に筋肉量は増えていないので武道系のチートでは無さそうだ。かと言って鑑定とかのスキルがあるわけでも無さそうだし?
ピチャンと水が跳ねる音がした。
そうだ……女神様は俺に『死ぬな』と言った。
つまり……それは……死ぬ可能性が高いと言う事?
恐る恐る振り返ると倒壊した家の影から、デカい熊が牙を見せてこちらを睨んでいた。
「あ……これって……もしかしなくても……」
一歩後退ると熊は体制を低く落とす。
不遇系の転生だ!! 凄いチートスキルはあるけど戦闘向きじゃないやつ!!
「うわぁぁぁっ!!」
普通の熊なら背中を見せて逃げるのは御法度だろうが、奴はやる気だ。あの熊から感じたのは、俺が背中を向けようが向けまいが関係無く俺を殺すというあからさまなまでの殺意。それなら少しでも助かる方法に賭けようと俺は背中を見せて全力で走った。
実は凄い逃げ足が速いとか、どんな攻撃も効かないバリアを張れるとか!! そんな答えを期待しながら走る俺の耳にはバチャバチャと近付いてくる水を跳ね上げる足音が届くだけ。
「……かはっ!!」
こういう時って悲鳴出ないんだ……。
宙に舞った俺の体はすぐにドチャッと水溜りの中に落下した。背中をやられたらしくドクドクと熱い。雨の冷たさとは違う生温い物が服に滲んで行くのが分かる。
「痛え……夢じゃ……無いのかな……」
ズリズリと泥まみれになりながら這って進む俺の背中にズシリと重みが伸し掛かった。口の中まで泥に侵される。
「グルルル……」
逃げようと必死に藻掻くが、熊の前足に踏み付けられて逃げる事も出来ない。
「炎!!ファイアー!!フレイム!!」
思いつく魔法名を唱えてみても当然の様に何も起きない。熊の手に弾かれて仰向けに体を転がされ、熊と向き合うと……熊が俺を見て笑っているような気がした。
……転生物の主人公のピンチには凄い強い女性の冒険者が現れて颯爽と熊の首を切り落としてくれるんだよな。
目の前で大きく開かれた熊の口が降りてくるのがスローモーションの様にゆっくり見える。これは駄目なシーン演出じゃん。
何だよ……俺は死んで、また死ぬ為に転生したのかよ……。
腹部に激痛が走り……目の前は真っ暗になった。
そうか……女神様、言ってたもんな。勇者はもう自分の世界に送って、絡んできた男に神罰を与える為に送ろうとしてたって……それに巻き込まれた俺は主人公じゃねぇもん……他人の代わりに罰を受けているんだから……ハーレムで夢いっぱいの世界が待っている訳が無かった。
人の為になんて……なけなしの勇気は奮い立たせるもんじゃ……無かったな……。
ーーーーーー
……ん?
俺は死んでない?
暖かいものが胃から全身に巡るような感覚を覚えた。目も開けられないし、体もまだ動かせないけれど意識は戻って来た。唇に柔らかい物が触れたかと思うと口の中に勢い良く液体が吹き込まれて来る。
これは……『口移し』!?
テンプレ来たぁ!! と驚いて目を開けた。焦点の合わない目の前には現実離れした青い髪。唇から温かく柔らかな感触が離れて行き……綺麗な顔立ちをした……男。
「良かった。気が付いたか」
「くち……お……に…………ちゃ……た」
口移し、男にされちゃったよ……男……男に……。
綺麗なお姉さん相手でも多少の抵抗のある口移しを男に……。
俺はショックの余りもう一度深く暗い闇へと落ちて行った。
ーーーーーー
「うぅ~ん……男……俺の初めてのキスが……男……」
自分の唸り声が煩くて俺は目を覚ました。
見慣れぬ天井と……少し汗臭い布団は俺の物ではない。体を起こすと背中とお腹両方にズキッと痛みが走った。体を確認すると素っ裸に包帯だけを身に着けている。
「夢じゃ……無いのか……」
夢だと思った。
夢だと思いたかった。
ズキズキと痛む背中とお腹に、ジワリと涙が滲み出てきた。
漫画とかでよく読んでいたけれど、これは漫画の世界じゃない。ご都合主義に万能な力で何でも解決出来る訳じゃない。痛みだってあるし……死だって目の前にあるんだ。
この世界に来るともう女神様は何も出来ないって言っていた。元の世界に戻して貰えるなんて期待は出来ない。こんな世界……あんな怖い獣が身近にいる世界でどうやって生きて行けって言うんだよ。
涙を拭うのに枕に顔を埋めようとしたが……ちょっと黄ばんでいたので手で拭った。
ガチャッと扉が開かれて男が入ってきた。
「起きていたのか。ここはもう安全だ、安心して休んで良いんだよ」
良かった。
言葉は分かる。
青い髪と瞳……長い手足……軍人の様な服。明らかに日本人とはかけ離れた容姿のこの男は、俺の記憶違いで無ければ……俺の初キスを奪った男。
「下級のヒール薬しかなくて応急処置しか出来なくて済まないが、傷が癒えるまではゆっくりして行ってくれ」
うん。初キスを奪われたけどきっと助けて貰ったんだよな。人命救助は数に入れないって事で大丈夫だよな。
自分を納得させてゆっくり体を起こした。
「危ない所を助けていただいた様でありがとうございました」
笑ってお礼を伝えようと思ったが痛みで顔が引き攣る。
「無理をせずに寝ていてくれて良いんだよ」
ゆっくりと体を横たえさせられて、額に滲んでいた脂汗を布で拭ってくれたが……茶色い染みが斑に付いた布に思わず顔が引きつった。
「ああ……血とかいっぱい付いてるけど、洗ってはいるから綺麗だ……多分」
優しそうな顔立ち、長い髪を一本に結って微笑む姿は王子様のよう。凄いイケメンで日本でもアイドルになれそうなのに性格は結構大雑把というか……ワイルドな方らしい。
寝かせて貰っている布団もこまめに洗濯をしているようには見えなかった。
「熱は出てないみたいだね。食事が取れそうなら持ってくるけどどうかな?」
食事という言葉に反応したのか、お腹が鳴る。
「ふふ……元気そうだね。すぐに用意するから待っててくれ」
そう言って男は部屋を出て行った。
これが綺麗なお姉さんだったら願ってもない状況だったんだけどなぁ……。
残念ではあるが、優しそうな人に助けて貰って良かった。この世界の事をいろいろ教えて貰えたら助かる。
ついでに魔法とか生きる為の術も教えて貰いたい。あの熊から俺を助けてくれたって事はきっと強い人なんだよな。凄い背もデカかったもんな。
俺は背が高い方では無かったけれどけして低かった訳ではない。目線とか支えてくれた手の感じとか、かなり大きな男に感じた。もしかしたらこの世界の人間はみんなデカイのかもしれないな。
再び扉が開き、男が手に皿を持って戻って来た。
「この時間は店がもうやって無くて、簡単な物ですまない」
簡易のテーブルをガタガタ取り出して男は皿を上に置いた。
助けて貰っておいて文句をつけるのはどうかと思うが、置かれたのはカピカピの硬そうなパンと大きな具がどんっと入った透明なスープ?
「ありがとうございます……」
どれぐらい寝ていたのか解らないが、バイト帰りでそのままだったからお腹が空いてるは空いてるので、ゆっくり体を起こすと有り難くパンを手に取った。
……硬い。
見た目通り硬く、噛み千切るというよりも前歯で削る様にしてパンを食べた。スープと言っていいのかわからない物はほぼお湯で、具の野菜らしき物もほぼ生でガリガリと噛み砕いた。
イケメンだから料理までイケてる物が出てくるなんて事は無く、俺は逆に安心した。
この世界の人間の基準がもしこの男だとしたら俺は一生独り身だと諦めかけていたが、一人暮らしをしていたのでこの男より生活力は上だ。
そこを武器に戦える余地がある事に安堵した。
俺が弱い事が判明したいま、目指すは強い女剣士や女戦士に護られて生きる道だ。
シトシトと小雨が降る中、俺は道端に座り込んでいた。薄暗い景色は綺麗なヨーロッパ風の街中ではなく倒壊した石造りの家と何かが焼け焦げた様な匂いの漂う場所だった。黒く焦げた扉やら柱やらは、まだブスブスと燻っている。
どう見ても攻められて滅ぼされた直後の街並み。
夢ならもっと明るい景色を想像しろよと自分自身に突っ込みながら体を起こした。雨でビショビショだわ、土が剥き出しの地面に座り込んでいた為に泥でドロドロの服が重い。
あまり陽気な方では無いが、せめてもうちょっと明るい夢を見ろよな。
持ち物は何も無い。
服も着ていた物のまま。
「さてと……女神様の祝福ってのはどんなチート能力なんだろうな?ステータスオープン」
想像とは違ったが、女神様の祝福を頂いたのには間違いはないので、うきうきしながら定番の呪文を唱えてみたが何も起きない。
うわぁ~!!一人きりで良かった!!
恥ずかしさに蹲りながら自分の体をペタペタと触って確認してみた。特に筋肉量は増えていないので武道系のチートでは無さそうだ。かと言って鑑定とかのスキルがあるわけでも無さそうだし?
ピチャンと水が跳ねる音がした。
そうだ……女神様は俺に『死ぬな』と言った。
つまり……それは……死ぬ可能性が高いと言う事?
恐る恐る振り返ると倒壊した家の影から、デカい熊が牙を見せてこちらを睨んでいた。
「あ……これって……もしかしなくても……」
一歩後退ると熊は体制を低く落とす。
不遇系の転生だ!! 凄いチートスキルはあるけど戦闘向きじゃないやつ!!
「うわぁぁぁっ!!」
普通の熊なら背中を見せて逃げるのは御法度だろうが、奴はやる気だ。あの熊から感じたのは、俺が背中を向けようが向けまいが関係無く俺を殺すというあからさまなまでの殺意。それなら少しでも助かる方法に賭けようと俺は背中を見せて全力で走った。
実は凄い逃げ足が速いとか、どんな攻撃も効かないバリアを張れるとか!! そんな答えを期待しながら走る俺の耳にはバチャバチャと近付いてくる水を跳ね上げる足音が届くだけ。
「……かはっ!!」
こういう時って悲鳴出ないんだ……。
宙に舞った俺の体はすぐにドチャッと水溜りの中に落下した。背中をやられたらしくドクドクと熱い。雨の冷たさとは違う生温い物が服に滲んで行くのが分かる。
「痛え……夢じゃ……無いのかな……」
ズリズリと泥まみれになりながら這って進む俺の背中にズシリと重みが伸し掛かった。口の中まで泥に侵される。
「グルルル……」
逃げようと必死に藻掻くが、熊の前足に踏み付けられて逃げる事も出来ない。
「炎!!ファイアー!!フレイム!!」
思いつく魔法名を唱えてみても当然の様に何も起きない。熊の手に弾かれて仰向けに体を転がされ、熊と向き合うと……熊が俺を見て笑っているような気がした。
……転生物の主人公のピンチには凄い強い女性の冒険者が現れて颯爽と熊の首を切り落としてくれるんだよな。
目の前で大きく開かれた熊の口が降りてくるのがスローモーションの様にゆっくり見える。これは駄目なシーン演出じゃん。
何だよ……俺は死んで、また死ぬ為に転生したのかよ……。
腹部に激痛が走り……目の前は真っ暗になった。
そうか……女神様、言ってたもんな。勇者はもう自分の世界に送って、絡んできた男に神罰を与える為に送ろうとしてたって……それに巻き込まれた俺は主人公じゃねぇもん……他人の代わりに罰を受けているんだから……ハーレムで夢いっぱいの世界が待っている訳が無かった。
人の為になんて……なけなしの勇気は奮い立たせるもんじゃ……無かったな……。
ーーーーーー
……ん?
俺は死んでない?
暖かいものが胃から全身に巡るような感覚を覚えた。目も開けられないし、体もまだ動かせないけれど意識は戻って来た。唇に柔らかい物が触れたかと思うと口の中に勢い良く液体が吹き込まれて来る。
これは……『口移し』!?
テンプレ来たぁ!! と驚いて目を開けた。焦点の合わない目の前には現実離れした青い髪。唇から温かく柔らかな感触が離れて行き……綺麗な顔立ちをした……男。
「良かった。気が付いたか」
「くち……お……に…………ちゃ……た」
口移し、男にされちゃったよ……男……男に……。
綺麗なお姉さん相手でも多少の抵抗のある口移しを男に……。
俺はショックの余りもう一度深く暗い闇へと落ちて行った。
ーーーーーー
「うぅ~ん……男……俺の初めてのキスが……男……」
自分の唸り声が煩くて俺は目を覚ました。
見慣れぬ天井と……少し汗臭い布団は俺の物ではない。体を起こすと背中とお腹両方にズキッと痛みが走った。体を確認すると素っ裸に包帯だけを身に着けている。
「夢じゃ……無いのか……」
夢だと思った。
夢だと思いたかった。
ズキズキと痛む背中とお腹に、ジワリと涙が滲み出てきた。
漫画とかでよく読んでいたけれど、これは漫画の世界じゃない。ご都合主義に万能な力で何でも解決出来る訳じゃない。痛みだってあるし……死だって目の前にあるんだ。
この世界に来るともう女神様は何も出来ないって言っていた。元の世界に戻して貰えるなんて期待は出来ない。こんな世界……あんな怖い獣が身近にいる世界でどうやって生きて行けって言うんだよ。
涙を拭うのに枕に顔を埋めようとしたが……ちょっと黄ばんでいたので手で拭った。
ガチャッと扉が開かれて男が入ってきた。
「起きていたのか。ここはもう安全だ、安心して休んで良いんだよ」
良かった。
言葉は分かる。
青い髪と瞳……長い手足……軍人の様な服。明らかに日本人とはかけ離れた容姿のこの男は、俺の記憶違いで無ければ……俺の初キスを奪った男。
「下級のヒール薬しかなくて応急処置しか出来なくて済まないが、傷が癒えるまではゆっくりして行ってくれ」
うん。初キスを奪われたけどきっと助けて貰ったんだよな。人命救助は数に入れないって事で大丈夫だよな。
自分を納得させてゆっくり体を起こした。
「危ない所を助けていただいた様でありがとうございました」
笑ってお礼を伝えようと思ったが痛みで顔が引き攣る。
「無理をせずに寝ていてくれて良いんだよ」
ゆっくりと体を横たえさせられて、額に滲んでいた脂汗を布で拭ってくれたが……茶色い染みが斑に付いた布に思わず顔が引きつった。
「ああ……血とかいっぱい付いてるけど、洗ってはいるから綺麗だ……多分」
優しそうな顔立ち、長い髪を一本に結って微笑む姿は王子様のよう。凄いイケメンで日本でもアイドルになれそうなのに性格は結構大雑把というか……ワイルドな方らしい。
寝かせて貰っている布団もこまめに洗濯をしているようには見えなかった。
「熱は出てないみたいだね。食事が取れそうなら持ってくるけどどうかな?」
食事という言葉に反応したのか、お腹が鳴る。
「ふふ……元気そうだね。すぐに用意するから待っててくれ」
そう言って男は部屋を出て行った。
これが綺麗なお姉さんだったら願ってもない状況だったんだけどなぁ……。
残念ではあるが、優しそうな人に助けて貰って良かった。この世界の事をいろいろ教えて貰えたら助かる。
ついでに魔法とか生きる為の術も教えて貰いたい。あの熊から俺を助けてくれたって事はきっと強い人なんだよな。凄い背もデカかったもんな。
俺は背が高い方では無かったけれどけして低かった訳ではない。目線とか支えてくれた手の感じとか、かなり大きな男に感じた。もしかしたらこの世界の人間はみんなデカイのかもしれないな。
再び扉が開き、男が手に皿を持って戻って来た。
「この時間は店がもうやって無くて、簡単な物ですまない」
簡易のテーブルをガタガタ取り出して男は皿を上に置いた。
助けて貰っておいて文句をつけるのはどうかと思うが、置かれたのはカピカピの硬そうなパンと大きな具がどんっと入った透明なスープ?
「ありがとうございます……」
どれぐらい寝ていたのか解らないが、バイト帰りでそのままだったからお腹が空いてるは空いてるので、ゆっくり体を起こすと有り難くパンを手に取った。
……硬い。
見た目通り硬く、噛み千切るというよりも前歯で削る様にしてパンを食べた。スープと言っていいのかわからない物はほぼお湯で、具の野菜らしき物もほぼ生でガリガリと噛み砕いた。
イケメンだから料理までイケてる物が出てくるなんて事は無く、俺は逆に安心した。
この世界の人間の基準がもしこの男だとしたら俺は一生独り身だと諦めかけていたが、一人暮らしをしていたのでこの男より生活力は上だ。
そこを武器に戦える余地がある事に安堵した。
俺が弱い事が判明したいま、目指すは強い女剣士や女戦士に護られて生きる道だ。
217
お気に入りに追加
2,825
あなたにおすすめの小説

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。


田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位

聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。
三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。
そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。
BL。ラブコメ異世界ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる