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第39話
しおりを挟む「……? 何コレ?」
イヴの後の年末年始は、知佳と、おじさま、おばさまに誘われ、なんだかんだで慌ただしくも楽しく過ごすことができて。一月も講義と試験の嵐で、寂しさを感じる暇もなく過ぎ去り。
あっという間に来たるは、二月。
大学は春休み期間に入っていた。
昨夜遅くまで起きていたせいで寝坊してしまった私は、まぁ、たまにはこんな日もあってもいいかと、いつもより丁寧にお化粧をして、久しぶりにスカートを履いた。
そして昼前頃に大学へ出てきたのだが、研究室のドア前まできたところで、そこに淡いブルーの付箋が貼ってあることに気が付いたのだ。
(『入る前にノックして下さい』……?)
付箋には、涼先輩の字でそう書かれている。
(何かしてるのかな?)
首を傾げつつもドアをノックすると、中から、「はーい!」と涼先輩の声がした。
「涼先輩? 市川です。」
ドアに向かって私も声をかける。すると今度は、涼先輩の「万里ちゃん? ちょうど良かった! 入って入ってー」という声と、智也先輩が何か言っている声がした。
更に頭の中にハテナが飛んだが、とりあえずとドアを開ければ、ワイシャツに、スーツのズボン姿の涼先輩と智也先輩が居て。しかも着替え途中だったのか、智也先輩は私に背中を向けてボタンを留めているようだった。
「え?! すみません! 着替えをしてたんですね?!」
慌ててドアを閉めようとするも、涼先輩から「あー待って待って!」とストップがかけられる。
「万里ちゃん。ちょっと聞きたいんだけど、ネクタイって結べる?」
「ネクタイ?」
改めて涼先輩を見れば、手にネクタイを持ち、眉を少し寄せたちょっぴり申し訳なさそうな笑顔で私を見ていた。
「一応、結べると思いますけど……」
涼先輩を見上げながら答える。
昔、『男の人のネクタイを結んであげる』というシチュエーションに憧れて、父を相手に練習をしたことがあったのだ。
「マジで?! やった! 結んでもらっていいかな? オレも智也も鏡忘れちゃってさー。上手く結べなかったんだよね。智也に結びあいっこしよーって言ったんだけど、拒否られちゃうしー」
そう言って拗ねた顔をする涼先輩の後ろからは、「フツーに嫌だろ」と言う智也先輩の呟きが聞こえて。
「なるほど。えーっと、久しぶりなので、上手くできるか分かりませんが、私で良ければ」
クスクスと笑ってしまいつつもそう言うと、私はネクタイを受け取り涼先輩と向き合った。
涼先輩は、去年の相談を受けた後から髪を一度ダークブラウンに染め、普段つけているピアスの数も一つか二つになっていた。
長かった髪も今は短く、色も自然な黒となって。今日はその髪をワックスで整え、シルバーのピアスを一つ付けている。
涼先輩も美形だよなぁとは思っていたが、今では軽薄そうな雰囲気も抜けて、内心ちょっとドキドキしてしまうくらいにカッコイイ。
ちなみに、知佳も最近ますます可愛くなった。
恐らくだが、報告を聞くのも近いかもしれないと思われた。
「それにしても、どうしたんですか?」
ネクタイを結びながら尋ねる。
「やー、智也と、智也の兄ちゃんと三人でさ、この前買いに行ったんだよ。智也の兄ちゃんって結構大きな企業のスーパー営業マンしててね。オレも智也もいくつか内定もらってるとこあるんだけど、二人とも本命はそこでさ。話をさせてもらったらなんか流れで買いに行くことになって」
「へぇ! そうだったんですね!」
「もーね、スゲーんだよ! あ、克也さんって言うんだけど、めっちゃカッコよくてさ。このスーツ代も先行投資って言ってポンッて出してくれて。話聞いて営業職もいいかもなって思った。あの人マジ憧れる」
目をキラキラさせて話す涼先輩が微笑ましい。
「ふふふ。なるほどです。……はい。先輩、できましたよ」
「おー。ありがとー。って、なんだよ。智也もかよ」
話をしていれば、不意に、涼先輩が横を向いてニヤリとする。つられて私も横を向けば、ちょっと困ったような、ちょっと照れているような、何とも言えない顔をした智也先輩が、手にネクタイを持って私を見ていた。
「ごめん、市川。俺も頼んでいい?」
「はい! もちろんです」
智也先輩からのお願いに、私は笑顔で答える。
今度は智也先輩と向かい合った。
「……今日、何かあるの?」
「え?」
ネクタイを首に掛けてもらい、前に垂れ下がってきた部分に手をかけ結び始めたところで、智也先輩から話しかけられた。
顔を上げると、思った以上に顔が近くてドキリとする。
智也先輩の髪は、夏以降も伸ばしっぱなしにされることなく短いままだ。さらに今日はワックスで髪を少し後ろに流しているため、綺麗なグレーの瞳も、整った顔立ちもよく見えた。
「なんか、いつもと違うから」
「え、あ、いや、実は今朝ちょっと寝坊しちゃって。でもまぁ、こんな日があっても良いかなと思って。ゆっくりするついでにちょっと気合いを入れてお化粧をしてみたんです、ケ、ド、……もしかして変ですか?」
知佳に智也先輩の話をした後ぐらいから、知佳にせっつかれてオシャレや自分磨きに時間をかけるようにはしていた。が、まだ自信がつくレベルではないというのが正直なところである。
(似合ってないって思われてたらどうしよう……っ)
智也先輩からこんな間近でじっくり見られる事態なんて、ハッキリ言ってまだ想定外だ。注がれる視線に、なんとも居た堪れなくなってきた。
そして、ネクタイを握る手に変な汗が滲みそうになった瞬間。
「全然。……可愛い」
先輩が、そう言ってふわりと微笑んだ。
(……っ、ひぇぇっ、久しぶりに見た……っ!!)
普段の智也先輩は相変わらず無表情なのだが、稀に、こんな笑顔を見せてくれる。その微笑みがこれまた破壊力抜群で、見れた時には私の心臓がきゅううっとなってしまうのである。
「で、できました」
私は耳と頬に熱が集まってくるのを感じながら、慌ててそれを誤魔化すようにネクタイを結び終えた。
「お。智也イイ感じじゃん」
「ん、ああ」
涼先輩と智也先輩が、互いの姿を見合いながらスーツのジャケットに袖を通す。
(う、わぁ……眼福っ!!)
美形のスーツ姿というだけでも結構な破壊力があるのに、二人揃って立たれると、なんかもう、ヤバかった。二人とも背が高いので尚更。オーラさえ感じる気がする。
「万里ちゃん、カッコイイ?」
私がその姿に圧倒されていれば、涼先輩がニヤリとしながら聞いてきた。
「かっ!」
「か?」
「かっこいいです!!! すごく! うわぁー!!」
「あはは! 万里ちゃん可愛いな! ありがとう!!」
(いやもう本当に!! なにこれスーツマジック?! 先輩たちってこんなカッコ良かったっけ??)
もちろん、普段も格好良い人たちである。
だが、スーツによって、持ち前のスタイルの良さはより強調され、大人っぽさも増して、なんだかすごく格好良いのだ。
私が二人のスーツ姿に内心でキャーキャー言っていると、不意に、涼先輩がお腹を押さえた。
「つーか、なんか腹減ったね」
そう言った瞬間、涼先輩のお腹がグゥゥと鳴る。
何というか。
スーツを着ていても、そういうところは涼先輩らしい。
「……あー、もう昼なんだな。学食行くか」
智也先輩が私も見る。
「市川は腹は? もうなんか食べてきた?」
「いえ、私もまだです」
「じゃ、みんなで行こっか! 着替えんの面倒だし、そのまま行っちゃおーぜ」
涼先輩はそう言うと、スーツの上に黒のダウンを羽織り始め、その横で智也先輩も黒のピーコートを羽織り始める。
(智也先輩とはたまに行くけど、三人で学食って初めてかも?)
そんなことを考えながら、先輩たちの準備が終わると、私たちは揃って学食へと向かった。
*
(……なんか、……すごく周りから見られてる……?)
春休みに入っているためか、昼時にも関わらず学食はそれ程混んではいなかった。
各々好きなものを買って、窓際の席を確保し食べ始められたのはいいのだが、先ほどから何やら視線を感じる気がする。
私はカルボナーラをフォークに巻き付けながら顔を上げた。
先ず視界に入ったのは、正面の席に座る涼先輩だ。
カツ丼を食べるためにちょうど大きく口を開けていて、私の視線に気付いたのか、パチリとすぐに目が合った。それをそのままスルーして、私の横の席に視線を移せば、黙々とカレーを食べる智也先輩がいる。
(目立つもんなぁ……。この二人)
今はコートもジャケットも脱いで、ワイシャツにネクタイという姿の二人だが、大学の学食ではまだ珍しい格好な上にイケメンときている。そこそこの人で賑わう学食内で、先輩たちは自然と視線を集めていた。
(さっきも、すれ違う人とかに見られてたし……)
学食へ向かう途中、私を挟む形で歩いていた二人は、男女問わずすれ違う人たちにチラチラと見られていたのだ。女性が「あれ誰?! え、伊藤研の?! うっっそ、マジ、イケメンじゃない?!」と言っている声も聞こえた。
(……私のモブ感がひどいな)
カルボナーラを食べながらそんな事をツラツラと考えていると、カツ丼を食べ終わった涼先輩から声をかけられた。
「どうしたの? 万里ちゃん?」
「えっ?」
「いやさっきから、オレたちの顔見たり、ボーッとしたりして。なんかあった?」
「あ。あー、いえ。……なんか、二人ともかっこよくて、私の場違い感がひどいなと」
「んん?」
「や、さっきからなんか見られる気がしますし、来る途中だって……」
「まあ、スーツ着てるヤツ、まだあんま見ないもんね。っていうか、見られてるのってオレたちじゃなくて万里ちゃんでしょ? 万里ちゃんを見てる野郎どもがいっぱいいるじゃん」
涼先輩が周りを見渡しながら、そんな事を言う。
「……智也。気持ちはわかるけど、あんま睨むなって」
その声に横を見ると、智也先輩ももうすっかりカレーを食べ終わっていたのだが、……何故だか機嫌は悪そうで。
「それに、場違いっていうか、お邪魔虫なのはオレのほう、……かなぁー?」
どうかしたのだろうかとその横顔を見ていれば、涼先輩が今度はそんな事を言い出した。
「え?」
視線を前に戻せば、涼先輩が頬杖をついてニヤニヤしながら私と智也先輩を見ている。私がポカンとしたままその笑顔を見返すのをそのままに、涼先輩は更に笑みを深めて口を開くと、とんでもないことを言い出した。
「やーさ、お似合いだよね。智也と万里ちゃん」
「!!?」
「付き合っちゃえばいいのに」
「えっと? あの……っ?!」
突然のことに、二人を見比べてアワアワしてしまう。
すると、今まで黙っていた智也先輩が口を開いた。
「涼。あんまり市川をからかうな。……嫌がってんだろ」
「え、そんな! 嫌だなんて……!」
咄嗟にそんな言葉が口を衝く。
そこまで言ってしまってから、ハッとした。
智也先輩の顔が驚きの表情へと変わると同時に、私の頬と耳にも熱が集中していく。私は自分の学習能力の無さに絶望した。
「ごめんごめん、万里ちゃん。つい可愛くて、苛めたくなっちゃった」
「あ、あのっ?!」
「あはは。えーっと、じゃ、オレこれ片付けてくるから。……智也、お前飲み物とってこいよ。オレ、コーヒー。万里ちゃんは?」
「えっ?」
「食後の飲み物。何がいい?」
「えっと、じゃあ、カフェ・オ・レで?」
「だってよ。智也、よろしくな。……じゃあ、万里ちゃん、オレたちちょっと行ってくるから、ソレ食べ終わっちゃいな。あと、荷物お願いね」
涼先輩が席を立ち、智也先輩を促して歩いて行く。
一方の私はというと。
今のやり取りは一体何だったのかと内心でパニックになりつつも、とりあえずと、カルボナーラをフォークに巻き付ける作業に戻ったのだった。
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