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そんなこんなで僕はムゲンとの親睦を深めてゆき、4年経った今では頻繁に連絡を取る友達になっていた。

なんとかシナリオの軌道に乗せられてよかった…。でももしかしたらゲームの中のリョウもこんな風に仲良くなったかもしれないし結果オーライ!

そんなことを考えながら姿鏡の前でリボンを結ぶ。
そう、明日はメモストの舞台、エディシャル学園の入学式なのだ。
ムゲンやバベルはもちろん、僕も一応メモストの登場人物のため、入学するのである。
とはいっても伯爵家の次男ではあるし、公爵家の嫡男と仲がいいことは貴族間にも知られているみたいだから必然ではあるのだけれど。

「ミレイ、なにかおかしなところはない?」
と近くにいたメイドに聞いてみる。

「大丈夫です。問題ございません。」

「それなら良かった。明日はお父様やお母様もご出席なさるの?」

「はい。おふたりとも凄く楽しみにしております。リョウト様は明日授業があるようで出席するのは難しいとのことです。」

「そうだったのか。残念。お兄様とのツーショット写真は家を出る前に取らないとね。」

「それでしたらカメラマンは私めにお任せ下さい。」

「うん。楽しみにしてるよ!」

エディシャル学園に一応制服はあるものの、正装時以外では着用が義務付けられていない。そのため、行事以外では各々好きな洋服を来ていくらしい。

でも僕はそこまで洋服に拘りはないし制服でいいかな。前世でも中高ずっと学ランだったしそっちの方がきっと性に合ってる。

それよりも僕が楽しみにしているのはムゲンとバベルの制服姿なのだ。
ゲームでのムゲンの制服姿のスチルは1枚しかなく、バベルに至ってはスチルも存在しない。
そんなことがあっていいのかと当時は憤慨したものだが、それももう前世の話。

明日僕は動いている制服姿の彼らを合法的に見ることができるのだ。これはスチル1枚など足元にも及ばない非常事態である。

……写真、なんとかして撮れないかな…
この世界でも前世のスマホに似た魔力で動く機械が存在する。が、それとこれとは別問題。
ムゲンは優しいから100歩譲って撮れるかもしれないけれどバベルと2人のツーショットは撮れないかもしれない。教会への献金やら何やらを要求してきそうだなぁ…。てかそもそも許可をとらなけらば盗撮になってしまうし。

しょうがない。できるだけ目に焼き付けなければ。
そう意気込んでいると不意にスマホがなる。誰だ?チェーンメールだったら許さないからな。そう思って開くと相手はムゲンだった。

「明日の入学式、一緒に行かない?」
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