blゲームのお助け友人キャラに転生しました!?

ラーム

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いつの間にか寝てしまったらしい。

ゲームの世界らしく小鳥のさえずりで起きる……訳ではなく、普通に昨日セットした目覚まし時計で目を覚ました。
現在朝の7時。お茶会がはじまるのが9時からだそうなので、大分ギリギリである。

昨日に引き続きよそ行きの服を着、胸ポケットにブルーローズを差す。
結局昨日は大丈夫だったのだろうか?
馬車が取れていないなら全速力で走らなきゃ。
そんなことを思いながら大広間に向かおうとしていたその時。

「リョウ!起きてるか!早く準備をしてくれ」

兄様!いくらなんでも緊張し過ぎだよ……

「公爵家の馬車が来ているんだ!」


……なんですと!?
公爵家の馬車が?うちに来ている?今?

「どういうことですか!兄様!」

「そのままの意味だ。リョウを迎えに公爵家の馬車が表に来ている。早く行きなさい。」

え、ええええぇぇえ!!!

そんな!?嘘でしょ!?

そんなふうに思いながらも表に出ようと小走りで玄関で向かう。
すると外から声が聞こえた。

「……ですが、フランシス家の馬車に載せていただくなど我々には身分不相応でして…」

「お気になさらず。それに昨日の今日で誘ってしまったこちらにも非がございます。」

「いえいえ…。ですが自由奔放な息子でして…フランシス家の方にご迷惑をお掛けするやもしれませんし…」

「いえ、ご子息はムゲン様が認めた素晴らしい方でございます。お気になさらず。」

「それに、昨日の今日ですので、馬車を
手配するのも難しいと存じます。ここはどうかご子息を任せていただけないでしょうか。」

「いえ、心配はしていないのですが……」

……何この修羅場!これ入っていっちゃっていいのかな?
ええい!なるようになれ!僕は行くぞ!

バンッ!

「お待たせ…いたしました。何かございましたか?」

「リョウ!おはよう」

ムゲン!!!?!!?

朝から推しの顔を拝めるなんて……
昨日のかっこいい洋服もいいけど今日のちょっとゆったりした洋服も似合ってるね…可愛いよお…ショタムゲン…

「ムゲン様!昨日はありがとうございました。何かございましたでしょうか?」

「ううん!なんにもないよ。ただリョウと一緒に行きたくて。余計なお世話だったらごめんね?」

父上、母上、ごめんなさい。僕は行きます。こんなの断れるはずないじゃないか…

「父上…。」

「…………」

「どうかくれぐれも相手方に失礼のないように。相手は公爵家の方であることを忘れないように。」

「絶対に失礼なことをしちゃダメよ。それと公爵家の方の機嫌を損ねないこと。絶対よ。」

僕ってそんなに失礼なことしそう?一応伯爵家の次男だよね??

「承知いたしました。その言葉を胸に刻み、精一杯楽しんできます。」

そう言ってくるっと後ろをむくと天使の顔があった。

「ごめんね。こんな朝早くに連絡もなく…。」

あぁぁぁぁ!しょんぼりしてる!でも可愛い!謝らないで!僕は何時でもフリーだよ!!
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