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半ば浮き足立って一階に降りる。
ムゲンと知り合いになれた僕に怖いものなどない!と息巻いていたのだが、どうもそんなに簡単にはいかないらしい。
この世界の主要人物である攻略対象者達が公爵家主催のパーティに参加しないはずがないんだけれど...
もしかしたらアルバは皇族とも関係を持つ身分だしバベルは教会の人間だから招待されていないのかもしれな・・・
・・・いたーーー!!!アルバとバベルいたーーーー!!
流石ムゲンの未来のパートナー達!!
そうだよね!ムゲン心配だもんね!!!
やはり愛は身分をも超越するのだ。
いやもちろんムゲンには身分などでは到底測れない力があるのだけれども。
早速近くによって情報収集を、とも思ったがちょっと待て。
僕、もしかして全部知ってるんじゃね?
彼らはメモストの攻略対象者達なのだ。
好きなアイテム、嫌いなアイテムから好む場所、動作まで全てインプット済みである。
僕があまりにもお助けキャラとして適役すぎる!
ムゲンの恋を不純な気持ちで応援すること以外は。
そうは言っても無理に今すぐムゲンとの距離を縮めさせてはいけない。
あくまで学園に入ってからが本番なのだ。下手に動いてシナリオが変わったりなんかしてしまったら大変である。
○○さんだ~
次同じ授業なんだねー
くらいの認識で良いのだ。
そう完結づけてそそくさとその場を去る。
そもそも今日はムゲンと知り合いになるという一大イベントを突破したのだ。
この後ゆっくりしてもバチは当たるまい。
にしてもここのお菓子は美味しすぎる。どこのだろう。そりゃあお高いとこではあるんだろうけど、余裕があったら僕も買ってみたい。特にこのチョコレートケーキ!兄様と父上と母上にも持って帰ってあげたいなぁ...
「なにそんなに必死こいてケーキなんて食べてんだ笑?
もしかしてケーキ一つ食べられない貧乏家の坊ちゃんか?」
な、な、な、、この声は!!!
「バベル!!」
「ぉお!貧乏家の貴族でも俺様の名前は知っているのか!流石はバベル様!」
うおおおおぉ!!溢れ出す残念イケメン!
口が悪い!悪すぎる!けどそこがいい!
ずっとそのままでいてね!
そして顔がいい…僕は今日ムゲンでイケメンを摂取してきたのに、あなたまで来るとは…。致死量級のイケメン。
「こんばんは!バベル!僕はリョウ。よろしく!
ムゲンとは会った?会ってないなら僕が連れて行ってあげる!」
「なんだ貴様。急に俺様を呼び捨てなんかで呼びあがって。バベル様と呼べ!バベル様と。」
「わぁぁあ!ごめんねバベル様!それでムゲンとは会った?」
もうシナリオなど関係ない。バベムゲが見られるかもしれないのだ。変わったら僕が直せばいい(無謀)
「ムゲンと言うと公爵家の嫡男か。何故俺様が公爵家の息子になんぞ挨拶をしなきゃいけんのだ。」
ツンデレかな?!大丈夫!僕はどれだけ君が暴言を吐いたって君の本心は分かってるからね!(腐心)
にしてもこのゲームの修正力は目を見張るものがある。こんなふうにしてちょっとイレギュラーなことがあってもなんとかシナリオの軌道に載せているのだろう。すごいなぁ(張本人)
「そっかぁ!バベル様は引っ張りだこで忙しいもんね!しょうがないよきっと。」
「貧乏人には珍しく話のわかるやつじゃないか。物分りの良い奴で助かるぜ。」
「じゃあ俺様は引っ張りだこだがらもう行くぜ。じゃあな...貴様は」
「え?」
「名前を聞いているのだ」
・・・・
ええええーー!!キューーーン
とはなりません。
それをムゲンにしてくれれば…してくれれば!
「えっと、リョウ。エルダー・リョウ。よろしく。」
「そうか。運があればまた会おうリョウ!」
うーん去り際がカッコよすぎる。いつもあんなんだったら今以上にモテるだろうな…。
ムゲンと知り合いになれた僕に怖いものなどない!と息巻いていたのだが、どうもそんなに簡単にはいかないらしい。
この世界の主要人物である攻略対象者達が公爵家主催のパーティに参加しないはずがないんだけれど...
もしかしたらアルバは皇族とも関係を持つ身分だしバベルは教会の人間だから招待されていないのかもしれな・・・
・・・いたーーー!!!アルバとバベルいたーーーー!!
流石ムゲンの未来のパートナー達!!
そうだよね!ムゲン心配だもんね!!!
やはり愛は身分をも超越するのだ。
いやもちろんムゲンには身分などでは到底測れない力があるのだけれども。
早速近くによって情報収集を、とも思ったがちょっと待て。
僕、もしかして全部知ってるんじゃね?
彼らはメモストの攻略対象者達なのだ。
好きなアイテム、嫌いなアイテムから好む場所、動作まで全てインプット済みである。
僕があまりにもお助けキャラとして適役すぎる!
ムゲンの恋を不純な気持ちで応援すること以外は。
そうは言っても無理に今すぐムゲンとの距離を縮めさせてはいけない。
あくまで学園に入ってからが本番なのだ。下手に動いてシナリオが変わったりなんかしてしまったら大変である。
○○さんだ~
次同じ授業なんだねー
くらいの認識で良いのだ。
そう完結づけてそそくさとその場を去る。
そもそも今日はムゲンと知り合いになるという一大イベントを突破したのだ。
この後ゆっくりしてもバチは当たるまい。
にしてもここのお菓子は美味しすぎる。どこのだろう。そりゃあお高いとこではあるんだろうけど、余裕があったら僕も買ってみたい。特にこのチョコレートケーキ!兄様と父上と母上にも持って帰ってあげたいなぁ...
「なにそんなに必死こいてケーキなんて食べてんだ笑?
もしかしてケーキ一つ食べられない貧乏家の坊ちゃんか?」
な、な、な、、この声は!!!
「バベル!!」
「ぉお!貧乏家の貴族でも俺様の名前は知っているのか!流石はバベル様!」
うおおおおぉ!!溢れ出す残念イケメン!
口が悪い!悪すぎる!けどそこがいい!
ずっとそのままでいてね!
そして顔がいい…僕は今日ムゲンでイケメンを摂取してきたのに、あなたまで来るとは…。致死量級のイケメン。
「こんばんは!バベル!僕はリョウ。よろしく!
ムゲンとは会った?会ってないなら僕が連れて行ってあげる!」
「なんだ貴様。急に俺様を呼び捨てなんかで呼びあがって。バベル様と呼べ!バベル様と。」
「わぁぁあ!ごめんねバベル様!それでムゲンとは会った?」
もうシナリオなど関係ない。バベムゲが見られるかもしれないのだ。変わったら僕が直せばいい(無謀)
「ムゲンと言うと公爵家の嫡男か。何故俺様が公爵家の息子になんぞ挨拶をしなきゃいけんのだ。」
ツンデレかな?!大丈夫!僕はどれだけ君が暴言を吐いたって君の本心は分かってるからね!(腐心)
にしてもこのゲームの修正力は目を見張るものがある。こんなふうにしてちょっとイレギュラーなことがあってもなんとかシナリオの軌道に載せているのだろう。すごいなぁ(張本人)
「そっかぁ!バベル様は引っ張りだこで忙しいもんね!しょうがないよきっと。」
「貧乏人には珍しく話のわかるやつじゃないか。物分りの良い奴で助かるぜ。」
「じゃあ俺様は引っ張りだこだがらもう行くぜ。じゃあな...貴様は」
「え?」
「名前を聞いているのだ」
・・・・
ええええーー!!キューーーン
とはなりません。
それをムゲンにしてくれれば…してくれれば!
「えっと、リョウ。エルダー・リョウ。よろしく。」
「そうか。運があればまた会おうリョウ!」
うーん去り際がカッコよすぎる。いつもあんなんだったら今以上にモテるだろうな…。
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