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差し伸ばされた手
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身体が強ばり、ずるっと手に持ったなにかを引いた。
腕に力を込める。
堪えなきゃいけないんだ、逆らっちゃいけないって言われているし…弱者の俺が何をやっても…
着物が緩み肩が露になる。
足を掴まれて、せめて顔を隠せばアル様が見えなくなり怖さがマシになるかと思い両手で顔を隠そうとした。
すると突然太ももを舐められた。
ヌルッとした生暖かい気持ち悪い感じがしてぞわぞわと鳥肌が立った。
腕を少し動かすとガタガタと揺れる音がした後鈍い音が静かに部屋に響いた。
アル様は目を見開き驚いていた。
床に転がるのはあの高そうな壺だった。
俺が掴んだのは壺を乗せていた茶色い小さなテーブルだった。
乱れた着物を掴み少し直しながら上半身を起こす。
「何をしているんだ!貴様!!」
大きな声で怒鳴られて肩が震えた。
痛いほど肩を掴まれて押し倒された。
脳が揺れて頭痛がする。
アル様は眉を寄せて鬼のように怒った顔をしていた。
あの壺は大切なものだったんだ、どうしよう。
俺を責め立てるアル様の声が続いた。
「…ご、ごめんなさい…俺っ…」
「お前のような使えない奴が俺に逆らうのか!?」
ダメだ、アル様の声に消されて俺の声が全然聞こえていない。
何度試してもアル様は俺の謝罪を聞く気はないようだった。
そんな時、部屋の扉が開いた。
騒ぎに駆けつけた使用人の誰かが様子を見に来たのだろうか、そのくらいにしか思っていなかった。
だからこの場に彼がいる事に驚いた。
実家だからいるのは当たり前だけど…
「兄さん…その辺に…」
「誰だ!勝手に入ってくるな!!」
アル様は振り返らずに入ってきた相手にそう怒鳴り付けた。
フリードと目が合った、こんな変なところ見られたくはなかったとすぐに目を逸らした。
フリードに見られたからってなにか変わるわけない。
だってこれはきっと不幸の呪いなんだから助けが来たなんて都合が良すぎるよな。
少し早足が聞こえてきたと思っていたら上にいたアル様の重みが消えて、身体が軽くなった。
なにが起きていたのか目を逸らした俺は分からずアル様がいた方を見ると、アル様の胸ぐらを掴み睨むフリードがいた。
「何をしてるんだ!」
「なんだお前か、お前には関係ないだろ!引っ込んでろ!!」
「…っこんな、無理矢理…」
フリードはアル様の肩を掴み退かす。
そして袖を掴む俺の腕を掴んだ。
さっきまで不快な感触が太ももに感じていたのにフリードの手はとても温かく安心出来た。
ずっと自分を殺す攻略キャラクターで怖かったのに、泣きたくなってしまった。
フリードの考えはフリードにしか分からないから何を考えてるか俺は知らない。
でもフリードの手をしっかりと握り返した。
「来い!」
「あっ、はい」
とっさに返事をすると腕を引かれ立たされた。
恐怖で足が震えていたようで一歩踏み出すと足を挫きよろけた。
フリードの胸に飛び込む形になった。
俺を安心させるように頭を撫でてくれた。
緊張で強張っていた肩の力が抜けた。
するとフリードは少し屈み、膝の裏に腕を差し込み浮遊感と共に持ち上げられた。
「わっ!」
「少し我慢してろよ」
「おいフリード!!何勝手な事を…」
アル様はなにが起きてるか理解出来ず止まっていたがハッと我に返りフリードに掴みかかろうとした。
それを軽くかわし、アル様をチラリと見て部屋を出た。
腕に力を込める。
堪えなきゃいけないんだ、逆らっちゃいけないって言われているし…弱者の俺が何をやっても…
着物が緩み肩が露になる。
足を掴まれて、せめて顔を隠せばアル様が見えなくなり怖さがマシになるかと思い両手で顔を隠そうとした。
すると突然太ももを舐められた。
ヌルッとした生暖かい気持ち悪い感じがしてぞわぞわと鳥肌が立った。
腕を少し動かすとガタガタと揺れる音がした後鈍い音が静かに部屋に響いた。
アル様は目を見開き驚いていた。
床に転がるのはあの高そうな壺だった。
俺が掴んだのは壺を乗せていた茶色い小さなテーブルだった。
乱れた着物を掴み少し直しながら上半身を起こす。
「何をしているんだ!貴様!!」
大きな声で怒鳴られて肩が震えた。
痛いほど肩を掴まれて押し倒された。
脳が揺れて頭痛がする。
アル様は眉を寄せて鬼のように怒った顔をしていた。
あの壺は大切なものだったんだ、どうしよう。
俺を責め立てるアル様の声が続いた。
「…ご、ごめんなさい…俺っ…」
「お前のような使えない奴が俺に逆らうのか!?」
ダメだ、アル様の声に消されて俺の声が全然聞こえていない。
何度試してもアル様は俺の謝罪を聞く気はないようだった。
そんな時、部屋の扉が開いた。
騒ぎに駆けつけた使用人の誰かが様子を見に来たのだろうか、そのくらいにしか思っていなかった。
だからこの場に彼がいる事に驚いた。
実家だからいるのは当たり前だけど…
「兄さん…その辺に…」
「誰だ!勝手に入ってくるな!!」
アル様は振り返らずに入ってきた相手にそう怒鳴り付けた。
フリードと目が合った、こんな変なところ見られたくはなかったとすぐに目を逸らした。
フリードに見られたからってなにか変わるわけない。
だってこれはきっと不幸の呪いなんだから助けが来たなんて都合が良すぎるよな。
少し早足が聞こえてきたと思っていたら上にいたアル様の重みが消えて、身体が軽くなった。
なにが起きていたのか目を逸らした俺は分からずアル様がいた方を見ると、アル様の胸ぐらを掴み睨むフリードがいた。
「何をしてるんだ!」
「なんだお前か、お前には関係ないだろ!引っ込んでろ!!」
「…っこんな、無理矢理…」
フリードはアル様の肩を掴み退かす。
そして袖を掴む俺の腕を掴んだ。
さっきまで不快な感触が太ももに感じていたのにフリードの手はとても温かく安心出来た。
ずっと自分を殺す攻略キャラクターで怖かったのに、泣きたくなってしまった。
フリードの考えはフリードにしか分からないから何を考えてるか俺は知らない。
でもフリードの手をしっかりと握り返した。
「来い!」
「あっ、はい」
とっさに返事をすると腕を引かれ立たされた。
恐怖で足が震えていたようで一歩踏み出すと足を挫きよろけた。
フリードの胸に飛び込む形になった。
俺を安心させるように頭を撫でてくれた。
緊張で強張っていた肩の力が抜けた。
するとフリードは少し屈み、膝の裏に腕を差し込み浮遊感と共に持ち上げられた。
「わっ!」
「少し我慢してろよ」
「おいフリード!!何勝手な事を…」
アル様はなにが起きてるか理解出来ず止まっていたがハッと我に返りフリードに掴みかかろうとした。
それを軽くかわし、アル様をチラリと見て部屋を出た。
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5/25
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