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24 親は大事にしないといけない
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私の前には怪我を負った 男爵家の護衛カミラと門衛ヤンがいる
「さて、カミラ、ヤン、君たち二人だが よくぞ怪我を押して我が家を頼ってくれた
感謝する、男爵家には後に我が家から使いを出すつもりだが今は内緒にしておきたい
なぜならばお前たちには男爵家から処罰が下る恐れがあるからだ、まずはゆるりせよ
怪我を治してその後のことはゆっくり考えよう まず聞いた通り
男爵家の存続のことは心配するな 必ず良い方向に行く」
執事を呼んで二人の世話を頼むことにした、
「ゼルダよこの二人は私の客として遇するのでそのように手配を」
「かしこまりました」
「車いすを」「いえ カイン坊ちゃま あ 伯爵閣下 歩けますので」
二人は支えあってゆっくりと出て行った、
「ねえヤーロー、あの二人ってどうみても」「うん、そうだねえ」
「なんとか引き抜きたいのだけどなあ、」
だが今は、まずは丞相様に面会しないとね、
すぐさま使者を皇宮に遣わして
何とかその日のうちに翌日の面会の約束を取り付けて当日を迎えた、
「丞相様にはご機嫌麗しゅう」「よせよせ かたっくるしい」
「いまだ慣れぬこととて助かります」「で、今日はどんな話かな?」
「実は、」と私は隣国に親書を手渡す役目を与えてはいただけないかと語りだす、
すると丞相曰く「それはまたちょうどよい、実は今大バンガード帝国との間が
少しきな臭くなっていてそちらには第二王子が臨時全権大使として赴くことが
決まったのだがローザンヌ王国への大使が決まらなくてな、伯爵が
行ってくれるなら渡りに船だ、さっそく王の決済をもらってくるが
ちょうどよい、王も会いたいと言っていたしこの足で拝謁願おう」
軽い、丞相 軽い!
「陛下 ちょうどフェルリンド伯爵が来たので連れてきました、」
「おお、伯爵!久しいの 奥方はどうした?連れてこなかったのか
気が利かないの」
「それはともかく陛下、ローザンヌ王国への大使が決まりましたぞ」
「なんと、それは僥倖 さて もしかして 伯爵が受けてくれたのか?
難航していると聞いていたが、?」
「陛下、実を申しますと伯爵が希望してくれたのですぞ」
「それは助かる」「臣下の務めと言いたいところではありますが実は
下心がございまして」と実家のことを語り、「実を言いますればもう一本
宝剣と言いますかそんな感じの剣を所有していまして、それを献上して
親書を手渡そうかと・・・ この儀いかがでしょうか?」
「なんと、 宝剣がまだあったのか、よかろう思うさまにするがよい」
そして僕はこの後三日ほど他国の王族への拝謁の作法を習っている、
その間にローザンヌ王国に対して全権大使が赴くことが早馬にて知らされていた、
さて、親書を手渡し返書を受け取るだけの旅ではあるが
わか陛下の紋章入りのウマ車をあつらえて帝都を出発した、
護衛騎士20名が騎乗ウマ車を囲み国境へと向かう、献上する剣は
まだ決めていない、象嵌の施された箱と剣を巻く布だけを用意した。
さて剣はどれにするか、 デュランダルがいいかな
いや少しランクが高すぎるな、我が皇帝陛下に献上した剣と
同等か、ほんの少し下がるくらいでないと問題になる可能性がある
使者の役目を拝命したことでシェアラともども皇宮のダンスパーティも、腐れ勇者の結婚式も
欠席できることになった、幸運だなあ
そして私の役割は大使ではなく友好親善特使と決まった、格上の皇太子が大使として赴くので
私の役割は特使というわけだ、準備万端整えて我が領を出立し
隊列はやがて国境近くの町の金鷲の止木亭の前を通りかかる、
僕はウマ車を止めて食堂に入る
突然の貴族の来訪に固まる旦那さん、おかみさん、サーラさん
「やあ、サーラさん久しぶりだね、以前泊めてもらったヤーローだよ
今日は護衛たちの食事をお願いするよ」
「え!! えっ! ヤーローさん? その恰好はお貴族様でしょう?」
「座っていいかな」「は はい!お座りください それと荷車 ありがとうございます」
言葉を交わしたのはサーラさんだけ、おかみさんたちは
いまだ凍り付いたまま、
僕は厨房に向かって声をかけた
「ヘンリーさん、以前食べた料理 30人数分、お願いします。
ところでマーサさんは元気? 見えないようだけど」
「あっ、はい マーサはおか お買い物? 中でごじゃいましゅ」
噛んだな・・・なんか伯爵なのに平民?に敬語使ってしまうヤーローだった、
これはミルド村は素通りしないとダメかな、実家の男爵家には
ここから使者を出した方がいいだろう、
「ガリオン騎士、オーレーン騎士、ナマーズ見習い騎士、以上三名は
昼食後直ちに国境を越えこの手紙などを父上、いやグリッド男爵に渡してくれ」
通過の挨拶状と世話になるお礼が入った革袋を渡す。
大金貨100枚を入れてある、あまり多いのも貴族の矜恃的に問題だし
男爵家がひとまず息がつける程度にしておいた。
コックのヘンリーが大車輪で料理していたが硬直が解けた旦那さんと
おかみさんも大忙しでコンロの前でなにか嬉しそうにしていた、
さて支払額は、大金貨一枚がきりもよいでしょう、過分な支払いだが
これは貴族としての嗜みらしいので支払いするよう道中奉行に指示を出す、
「さて、カミラ、ヤン、君たち二人だが よくぞ怪我を押して我が家を頼ってくれた
感謝する、男爵家には後に我が家から使いを出すつもりだが今は内緒にしておきたい
なぜならばお前たちには男爵家から処罰が下る恐れがあるからだ、まずはゆるりせよ
怪我を治してその後のことはゆっくり考えよう まず聞いた通り
男爵家の存続のことは心配するな 必ず良い方向に行く」
執事を呼んで二人の世話を頼むことにした、
「ゼルダよこの二人は私の客として遇するのでそのように手配を」
「かしこまりました」
「車いすを」「いえ カイン坊ちゃま あ 伯爵閣下 歩けますので」
二人は支えあってゆっくりと出て行った、
「ねえヤーロー、あの二人ってどうみても」「うん、そうだねえ」
「なんとか引き抜きたいのだけどなあ、」
だが今は、まずは丞相様に面会しないとね、
すぐさま使者を皇宮に遣わして
何とかその日のうちに翌日の面会の約束を取り付けて当日を迎えた、
「丞相様にはご機嫌麗しゅう」「よせよせ かたっくるしい」
「いまだ慣れぬこととて助かります」「で、今日はどんな話かな?」
「実は、」と私は隣国に親書を手渡す役目を与えてはいただけないかと語りだす、
すると丞相曰く「それはまたちょうどよい、実は今大バンガード帝国との間が
少しきな臭くなっていてそちらには第二王子が臨時全権大使として赴くことが
決まったのだがローザンヌ王国への大使が決まらなくてな、伯爵が
行ってくれるなら渡りに船だ、さっそく王の決済をもらってくるが
ちょうどよい、王も会いたいと言っていたしこの足で拝謁願おう」
軽い、丞相 軽い!
「陛下 ちょうどフェルリンド伯爵が来たので連れてきました、」
「おお、伯爵!久しいの 奥方はどうした?連れてこなかったのか
気が利かないの」
「それはともかく陛下、ローザンヌ王国への大使が決まりましたぞ」
「なんと、それは僥倖 さて もしかして 伯爵が受けてくれたのか?
難航していると聞いていたが、?」
「陛下、実を申しますと伯爵が希望してくれたのですぞ」
「それは助かる」「臣下の務めと言いたいところではありますが実は
下心がございまして」と実家のことを語り、「実を言いますればもう一本
宝剣と言いますかそんな感じの剣を所有していまして、それを献上して
親書を手渡そうかと・・・ この儀いかがでしょうか?」
「なんと、 宝剣がまだあったのか、よかろう思うさまにするがよい」
そして僕はこの後三日ほど他国の王族への拝謁の作法を習っている、
その間にローザンヌ王国に対して全権大使が赴くことが早馬にて知らされていた、
さて、親書を手渡し返書を受け取るだけの旅ではあるが
わか陛下の紋章入りのウマ車をあつらえて帝都を出発した、
護衛騎士20名が騎乗ウマ車を囲み国境へと向かう、献上する剣は
まだ決めていない、象嵌の施された箱と剣を巻く布だけを用意した。
さて剣はどれにするか、 デュランダルがいいかな
いや少しランクが高すぎるな、我が皇帝陛下に献上した剣と
同等か、ほんの少し下がるくらいでないと問題になる可能性がある
使者の役目を拝命したことでシェアラともども皇宮のダンスパーティも、腐れ勇者の結婚式も
欠席できることになった、幸運だなあ
そして私の役割は大使ではなく友好親善特使と決まった、格上の皇太子が大使として赴くので
私の役割は特使というわけだ、準備万端整えて我が領を出立し
隊列はやがて国境近くの町の金鷲の止木亭の前を通りかかる、
僕はウマ車を止めて食堂に入る
突然の貴族の来訪に固まる旦那さん、おかみさん、サーラさん
「やあ、サーラさん久しぶりだね、以前泊めてもらったヤーローだよ
今日は護衛たちの食事をお願いするよ」
「え!! えっ! ヤーローさん? その恰好はお貴族様でしょう?」
「座っていいかな」「は はい!お座りください それと荷車 ありがとうございます」
言葉を交わしたのはサーラさんだけ、おかみさんたちは
いまだ凍り付いたまま、
僕は厨房に向かって声をかけた
「ヘンリーさん、以前食べた料理 30人数分、お願いします。
ところでマーサさんは元気? 見えないようだけど」
「あっ、はい マーサはおか お買い物? 中でごじゃいましゅ」
噛んだな・・・なんか伯爵なのに平民?に敬語使ってしまうヤーローだった、
これはミルド村は素通りしないとダメかな、実家の男爵家には
ここから使者を出した方がいいだろう、
「ガリオン騎士、オーレーン騎士、ナマーズ見習い騎士、以上三名は
昼食後直ちに国境を越えこの手紙などを父上、いやグリッド男爵に渡してくれ」
通過の挨拶状と世話になるお礼が入った革袋を渡す。
大金貨100枚を入れてある、あまり多いのも貴族の矜恃的に問題だし
男爵家がひとまず息がつける程度にしておいた。
コックのヘンリーが大車輪で料理していたが硬直が解けた旦那さんと
おかみさんも大忙しでコンロの前でなにか嬉しそうにしていた、
さて支払額は、大金貨一枚がきりもよいでしょう、過分な支払いだが
これは貴族としての嗜みらしいので支払いするよう道中奉行に指示を出す、
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