クズな恩恵を賜った少年は男爵家を追放されました、 恩恵の名は【廃品回収】ごみ集めか?呪いだろうこれ、そう思った時期がありました、

shimashima

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7   元男爵嫡男から遊民に転落したヤーローは商人になろうと決意する

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部屋に戻って収納したものを一つ一つ出してゆく
革鞄、回収した硬貨類、金貨33枚 銀貨1245枚 釘3900本
蹄鉄60 財布139個、財布の中身は見ていない、 紅茶ポット 茶器セット
皿いろいろ500枚、鍋釜12個 ポーション各種
極めつけは宝石類だ 指輪類 腕輪 耳輪 首輪 そして
なんと金塊!これは箱に入っていたんだが
一緒に剣、甲冑、槍、よくわからない武器類なんかも飛んできて
思わず声を出しちゃったし、ちびりそうになった
そして砂金があるんだ、紫鳥の卵が数万個分の重さがある
どうしたものか。砂金は資源で不用品じゃあないのでは?
廃品回収のレベルが上がったんだろうか?
ここは検証しないといけない、
金塊と砂金はここでは収納から出せないだろう
出したとたんに宿が崩壊して死人が出る
言い忘れたがいつのまにか収納の中身がわかるようになっていた、

疲れた、 回収したポーションでも飲んでおこう
中級ポーション、時価金貨20枚
不味い!しかし一気に元気になった、
これなら10里や100里楽勝で走れそうだが
まあ止めておこうか

寝台に上がって枕に頭をつけると
すぐに寝た   らしい
すでに窓の外が明るい、
起きて水浴場に行き顔を洗い歯も磨く
部屋戻って鞄に座ってまったりしてると
ドアがノックされる
「どぞ~」
チャッっとドアが開くと
サーラさん、ちょっと目が泳いでる なになに?
「食事の用意ができたよ、ここから見て
お日様が教会の屋根の高さになったら
出かけるので用意してね」
「うん、わかった」
「マーサは荷車引いてもう出かけたから」
「ふ~ん早いね」
「うん、張り切ってるの 一回で運べそうだって喜んでたよ」
「宿の印とか名は書いたの?」
「うん、お父さん喜んじゃってニタニタしながら焼印を何箇所も押して、
燃えるんじゃないか思った、もう気持ち悪い」
「そうそう、朝飯だったね じゃあさっそく」
三毛牛の乳が陶器のカップに入っていた、
後は細長いヌダル(麺)の入った典型的な朝食
食前の祈りのあとちょっと黙とうして食べ始める
匙ですくって食べるんだが
うん、旨い、
三毛牛の乳も旨い
あっという間に完食だ
食後の祈りを終えるとお茶が供された
「お客さんが何人もいるので
ヤーローさんと呼ぶけどいいかな」
「ああ 問題ない、僕もサーラさんと呼ぶ」
茶を飲んでるうちに時間になったらしい
「じゃあそろそろ出かけようよ、お母さん行ってくるね」

「気を付けてね、ヤーローさん、お願いね」

「ああ」
なんかどんどん言葉がぞんざいになってゆく自覚がある
先になって宿を出る、 街は不案内なのでサーラの後ろを歩く
宿から弓矢の距離2くらいで角を右に折れ
さらに食後の祈り5回分ほどの時間でその店に着いた、
ドアを開けると「お!サーラちゃん来てくれたのか」
ごっつい親父が相好を崩している
何気に気持ち悪いので自然と目をそらすが
親父ににらまれる、 理不尽だとおもうぞ親父
「リード叔父様、鞄を買いたいの」
「おお、鞄ならそっちだな」
「ヤーローさんこっち~」
「ああ」
探し物はすぐに見つかった
大きめの背負嚢リュックサック
「これだな」  あまり高そうには見えないし
実はもうどうでもいいのだ
回収品の中にいい背負嚢があったから
これは荷車の見返りとして
もらうだけ
ってことでそれに決めて
「じゃあサーラさん ありがと」
「僕これからぶらぶら買い物して帰るから
忙しいのに悪かった」
「おい!」いきなり肩をつかまれた・・・・
「小僧、お前サーラのなんなんだ! 鞄なんか買ってもらって!」
「リード叔父様 違うの お客様です、」
そうして事情を説明するサーラさん
それを聞いて 
「悪かった ええっと 」
「ヤーローさんよ」
「ヤーロー 」  「だからヤーローさん」    
「ヤーローさ  ん」
「ところでご亭主、 あ!いや リードさん
この店では剣の買取はするのかな」
「いやうちは剣の買取は・・・出てすぐ右の武器店が買取もするぜ」
「なるほど、行ってみるよ、 じゃあ」
右手を挙げて店を出る
「サーラさん夕食までには帰るよ」
そうして僕らは右と左に別れた
その店は石板サイズA5のガラスがたくさんの嵌った大きなウインドウ
でかい看板、入り口の左右に甲冑
看板には【ミーシャの武器店】  なんか引っかかるんですけど
気のせいだよね
ドアを開けると
剣が左右からゆっくり迫ってくる
なにこれ? 怖いんですけど
急いで通り過ぎる
カウンターに肘をついた金髪オッドアイの超絶美人が
こっち向いてにらんでいた
なんかこわい店ばかりだな、まだ二店目だけど
「なんか用?僕?」
用がなければ来ないよ お姉さん 僕って何よ僕って
そりゃあ僕だって自分のこと僕っていうけどさ
「超絶美人のお姉さん、質問だが
ここでは剣は買ってくれるかな?」
「私はシェアラよ、超絶何とかなんて名前ではない
まあ買取は物によるけど?」
僕は腰の剣を外して
「これなんだけど」と差し出す
両手で受け取り、鞘を払うと目がきらりと光った
「これはくろがね製の剣ね、拵えも立派だしほとんど新品ね
国宝級まではいかないけど素晴らしいものよ
どこで造ったのかしら」
「隣国のとある工房で借金のかたで造らせたが
過ぎたるはなんとやらで僕には安いので十分でね
剣もろくに振るえないのにこんな立派なのは
三毛牛に金剛石だよ、で買い替えたい」
「売ってくれるの? うれしいわ
ちょっと鑑定していいかしら?」
おっ、このお姉さん鑑定の恩恵持ちなんだ
「う~~ん、残念だけど 価値に見合った金額が半分しかない」
心底残念そうにするお姉さんは女っぷりが3割上がったようだ
眼福ですね
「では店主殿、半額で譲ろう、そして足りない分で
ナイフ2丁と剣を一振り、あまり高くない防具を買いたい」
「ちょっと見繕ってみるけどたぶん全然足りないよ」
「これからもちょくちょく寄せてもらいたいし
そこらへんはよしなに頼む」
「ちょっと待ってね
探してくるから」
お姉さん、シェアラさんはやや上気しながら店の中を
ひっかきまわして
先ず剣、ナイフ2
小手と脛あて、革製の胸当てを持ってきた
「うちである一番のものよ、」
「世話になった、時にシェアラさん 商人になるには
どうすればいいのか知りたいのだが」
「そうね、商業組合に入るのが一番かしら
保証金として金貨50枚と商店の推薦状が一枚必要よ」
「金はともかく推薦状か、無理だな・・」
「それなら私が!」
「えっ!いいのかい 初めて会った僕なんか」
「もちろんよ あんたを推薦しないでだれを推薦するのよ
  待ってね、推薦状は決まった様式があって
   組合に行かないと用紙が無いから
    一緒に行きましょう」
シェアラさんは僕から買った剣をどこかにしまうと
ドアに鍵をかけて甲冑の首を回して道路に向けた、
阿吽あうんの甲冑というらしいよ
でも、なにこれ 超恐ろしい・・・
そして僕はお姉さんの後ろを歩いている
通行人の視線が痛い
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