催眠調教師キモおじ名井の記録 〜野郎どもを淫欲の世界に引き摺り込んでえろえろワールドを創造する〜

かいじゅ

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File.5 不良の親玉君

久しぶり♡

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 とある学校から依頼を受けて訪れていた、名井。
 その依頼が何なのかは、今後別の機会に話すとしよう。
 彼が一仕事終えて、学校の廊下を歩いていると、階段近くの片隅でたむろする、五、六人の人の学生たちの姿が見えた。
 ヤンキー座りをしていて、皆派手な色の髪をしてピアスをしている。その真ん中に立ってままでいるメンバーが二人いて、そのうちの一人が親玉だろう。

(うひょおおおおお♡)
 
 ここで、名井センサーの発動である。
 親玉のヤンキーは、少し地毛の黒が見えたボブカットの金髪の方だろう。
 生意気そうな顔つきながらも美形で、シルバーのピアスがキラリと光っている。
 名井が親玉くんを見ていると、「何だテメー」と、そのうちの一人から声がかかる。
 遅れて他のメンバー名井に気がつき、一斉に下から見上げる。確かに、見かけない人物がジロジロと見ていたら、不審に思うのは当たり前だ。
 まして、名井のヨレヨレで何かのシミがついたシャツ、ズボン姿には、眉を細めたくなる。

「何かよーかよ」

 隣にいる顔を上げた親玉くんと目が合う。
 名井が何も答えずにいると、立ち上がってこちらに近づいてくるではないか。
 しかし、これが名井の作戦であったのだ。
 
「何か言ったらどうなんだよ、オッサン」
 
 下から名井を睨みつける、親玉くん。名井には、その昔ヤンキーからカツアゲされた、それはそれは辛い思い出があった。
 だが……。
 
(いいっ、反抗的なその目)

 もはや、名井に恐れる感情はなかった。むしろ、興奮で背筋がぞくぞくしてくる。
 名井は、自ら近づいてきてくれた親玉くんの耳元に、何やら呟いた。
 
「あ? んだよ。聞こえねーよっ」

 名井の口元に、親玉くんは自身の耳を寄せる。
 
「僕たち、待ち合わせしてたよね?」

「はぁあっ?!」

 何言ってるんだ、と身を引こうとした親玉くんの腕を、すかさず名井は引き寄せて、さらに言葉を流しこむ。
 
「案内、君がしてくれるんだろう?」

 んなわけねーだろっ。親玉君は、そう言って腕を振り解くはずだった。
 
「ああ、そうだったな」
(あれ、俺……、なんで?)
「もういいの?」

 親玉くんの気持ちを置いてきぼりに、見知らぬキモ親父に気を使う発言までする始末。

「もう仕事終わったから、今すぐ案内してほしいなぁ」
「みっちゃん、その人誰なんだよ」
「え?」

 仲間の一人が、不審げに名井の方に顎をしゃくる。

(あ……れ? 誰だ、このオッサン)

 理解できない気持ち悪さに、親玉くんは身を固くする。

「親戚だよ」

 間髪を入れずに、名井が続ける。

「親戚だもんね?」

 途端、親玉君の頭の中でざらついた映像が流れた。
 親戚一同が集まった時に、名井が自分にお年玉をくれた場面が再生されると、親玉君の体から力が抜けた。

「あ……」
(そっか、そうだったな)
 
「久しぶり」
「おお」
(おじさん、こっちに来てたんだな)
 
 名井が肩を叩くが、もう親玉くんが抵抗することはない。名井を見つめていた、親玉君の不審げな目線は、今は柔らかく変化していた。

「今から、学校を案内してくれることになってるんだ。ね?」
「そう。てなわけだから、お前らまたな」
「あ、おお……」

  仲間があっけにとられる中、親玉君は名井の毛深い手首をとって歩き出す。

「どこからにする?」
「誰もいない所ってあるかな?」
「え?」
「どこか二人きりになれる場所」

 学校案内なのに、誰もいないところを見る意味っってあるんだろうか。そう思って振り返るも、名井の目を見ると、ちっぽけな疑問も雲散してしまう。

「あ、うん。こっち」

 人気のない方向に、二人は歩き始める。校舎からタラップを使って別校舎に移動すると、部活動をする声も小さくなった。

「ここは?」
「旧校舎。もう取り壊す予定だし、今は誰もいないよ」

  旧と名がつくだけあって、まだ日は沈んでいないものの人気はなく、どこか薄暗い雰囲気だ。

「ふ~ん、そっか」

  一階の三組と書かれたプレートがついた教室までまで進むと、親玉くんはドアを開けた。

「入って」
「なんでこの教室にしたの?」
「俺、一年の時にここ三組だったから」
「そうなんだ」

 名井がドアを閉めて、二人は一言も話すことなく教室の真ん中に向かう。机は全て片側に寄せられていて、黒板から中央までが伽藍洞になっている。
 親玉君が振り返った時、名井は親玉くんと自然に唇を合わせた。

んぢゅぅううううううううッッッ♡♡♡

(え……、俺、キス、されてるっ?!)

「ンんぅんううっ」

 啄むようなキスではなく、親玉君の口を吸い取ってしまうかのような、真っ向からのバキュームキス。
 身を捩って逃れようとするが、名井は許してくれない。
 時折でっぷりとした唇が、親玉君の唇をふにふにと弄ぶように蠢く。
 生温かい感触が、親玉君の口を吸盤のように取りついて離さない。

じゅるるぅっ♡♡♡♡♡♡

(キ、キモチ悪いっ)

 親玉君は、手で名井の胸を押すがびくともしない。
 がっしりと肩が掴まれてしまっていて、逃げられない。
 そのくせ体の力が上手く入らず、蹴りを入れることさえできないのだ。

(い、息がもうできねぇっ)

「っぷはぁあっ」

 涙目になりながら、親玉君は口を開く。

「なっ、何すんだてめえっ」
「何って、キスだよ」

 あまりに悪びれない態度に、親玉君は絶句する。コイツは、マジにやばい。

(そもそも、コイツは誰なんだ……?)

 身内に見えていた男の輪郭がぼんやりし、親玉君の目が見開かれる。

(こんな奴、俺の知り合いじゃねぇっ!!!)

「離せっ! この変態野郎……っ」

 親玉君の本能が、彼にありったけの警報を鳴らす。

「何言ってるんだい、いつもしてるじゃないか」

 名井が頭の後ろに手を回してきたので、親玉君がすかさず体を揺すって逃げようとする。

「や、やめっ」

 ザザ……ッ
 ザザザ…………ッ



 そのとき、彼の頭の中にノイズと共に映像が流れた。

「おじさん!」

 相手を見つけて、笑顔を浮かべて駆け寄る自分の姿。

「おう、元気にしてたか?」

 おじさんの顔は、ぼやけてよく見えない。

「うん」

「よしよしいい子だぞ~」

 頭を撫でられて、照れたように微笑む自分。

 そこから流れる映像は、自分が秘かにおじさんを慕っているものばかりだ。
 大抵自分を可愛がってくれているがおじさん。
 時々、俺の隠し切れない行為に困り顔を浮かべながらも、なんだかんだで相手をしてくれる。

「そんなんじゃ、いつまでも彼女できないぞ」

「おいおいまた今日も来たのか」

「ちょっ、ちょっと近いって」

 おじさんの体にべったりとひっつき、腕を回す。

「おいっ」

 おじさんの鼓動、どくんどくんってが聞こえてくる。
 ドキドキしてくれてるの。
 体が熱くなってきた。
 顔をおじさんの胸につけながら体を揺するように動かすと、動揺したようにおじさんは声を上げる。

「なあって」

 おじさんの声に、少し熱がこもってる。
 俺の事、引き離そうとしてないよね?
 ていうことは、俺たち同じ気持ちじゃない?
 
「おじさぁん♡」

 自分の知らない、男に媚びる甘ったるい自分の声。
 見上げると、息を上げながら自分を見つめるおじさんの顔がドアップ。
 
「おい、まっ……んぶぅうっっっ?!」

 ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡

 好き。
 好き。
 大好きっ。

 おじさんは、俺の事叩かないし、叱らない。
 俺の事を、愛してくれる。
 胸の中から気持ちが溢れてくる。

 また映像が流れていく。

 車の中。

「んもぉおお、 早くぅ♡もう我慢できないよぉお♡♡♡」
「あ、ちょっと、あっ、あぁあああっ!」

 おじさんの家。

「ねえ、しよ?♡♡♡」
「うわっ、そんな体の使い方どこで覚えたの?」
「しらなぃいい♡♡♡おじさんの前だとっ♡勝手にえっちになっちゃうのぉ♡♡♡」

 蛇みたいにくねくねとおじさんの体に絡みついて、はしたなくキスをせがむ自分の姿。

ぴちゃぴちゃ♡♡♡にぬちゅぬちゅ♡♡♡

 どの場面を切り取っても、卑劣な音でいっぱいだ。
 日を重ねる毎に、おじさんが積極的になってくる。

「もっと、もっといやらしい顔見せて?」
「いやぁあん♡♡♡恥ずかしくなっちゃうよぉおお♡♡♡♡♡♡」

 ぢゅっ♡ぢゅるるっ♡♡♡ぢゅるるるるっ♡♡♡♡♡♡

「おら、もっと尻突き出せっ」
「はぃいいいいんっ♡♡♡♡♡♡いいっ♡♡♡ああんっ♡♡♡♡ああんっ♡♡♡♡いいっ♡♡♡♡いぃいっ♡♡♡♡♡♡」
♡♡♡」

 おじさんになら、おしり叩かれるのも、きもちいい。

「この変態がっ、もっと舌だせよおらっ」

「んぁあ~~♡ れろれろれろぉおお♡♡♡♡んふぃい♡♡♡♡♡♡きもひぃいいいいっ♡♡♡ ♡♡♡♡♡♡」

どんなに乱暴な言葉で責められたって、気にしない。

 全部が全部、きもちいいっ。
 頭の頂点から足の爪の先までしあわせっ。
 もっともっと、気持ちよくなりたいっ。

「れろぉおおん♡♡♡♡あはぁっ♡♡♡♡んちゅぅうううっ♡♡♡♡♡んへぇええ♡♡♡もっとしてぇえええええっ♡♡♡」

 本能のままにおじさんを押し倒して、お互いべとべとになりながら唇を貪る。

「あぁ……っ、べろべろべろぉっ♡♡♡、んぢゅっ♡♡♡いいっ、いいよっ」

 おじさんはもう、俺を止めない。
 逆に、快楽を表情に滲ませながら褒めるように自分の頭を撫でてくれる。
 それが嬉しくてたまらない。

「んぁああんっ♡ きもひぃいいいいいっ♡ もっとぉおっ♡♡♡もっとしておじさぁああんっ♡♡♡♡♡♡」









「……っ!」

 現実に戻ってきた親玉君は、あまりの情報量に、親玉君は目をぐるりとさせかけるが、目の前の男に頭を掴まれて覗き込むようにされたことで、なんとか白目にならずにすんだ。

「どうした?」

(この…男は……)

「ほら口開けて?」

 頭をホールドされたまま、名井の唇が急接近してくる。

「あ……あっ」

 親玉君は、頭の映像が処理できないままぼおっと名井の舌を迎えた。

「んぶぅううううううっ」

 ぢゅるるるるるるるるぅううう♡♡♡♡♡♡

 恥ずかしげも知らない下品な音を立てる唇に、みっちりと呼吸口を塞がれる。
 自分の唇の周りを、べろんべろんと分厚い舌が這う。
 吸引力だけのパワープレイだけで屈服させようとしてるのが伝わってきて、頭の中に次から次へと快楽が生まれてくる。
 気持ち悪いとは、思わなくなっていた。どこまでも、この唇にすがりたくなってしまう。
 僅かな力を出して目線を上げると、自分を見つめる欲望の男ホルモン剥き出しの男と目が合った。

(俺はこの人を、知っている)

 けれど、ねっとりと続く気持ちよさに思考が働いてくれない。

「んはぁあ……っ」

 唇が離れていく。
 なぜだか寂しい、目の前の男が愛おしくてたまらない。
 頭の中の映像にいたおじさんの顔にかかっていた靄が、徐々に晴れてくる。
 はっきりとそれが分かるころに、自然と口から零れてきた言葉。

「おじ……、さん?」

「なんだい?」

「あぁ……っ」

(やっぱり、やっぱりおじさんだっ)

 湧き出るような歓喜で、体が震えあがる。

 頭の中にいたおじさんの映像と目の前の男の顔が、がっちりと一致した。

「おじさんっ!」

 名井の胸に、自ら飛び込んで首筋に顔をうずめる親玉君。
 すぅっと息を吸い込むと入ってくる、おじさんの香りがたまらない。

「学校では初めてだったから、キスびっくりしちゃったかな?」
「……びっくりするにきまってんだろ、こんな……教室なんかで」
(いつもは、ホテルとか家でやってんのに……♡♡♡)
「誰も来ないから大丈夫だよ」
「そう……、かな」
「もう一回、する?」
「うん……♡ ンんぅんうう……っ♡♡♡♡♡♡!!」

(はぁああああん♡♡♡きもちいきもちいきもちいぃいい♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡唇くっつけただけなのに頭びりびりきちゃうぅううう♡♡♡♡♡♡)

「おじ♡♡♡♡さぁあん♡♡♡♡♡」
「ん?」
「もっとぉ♡♡♡もっと強く吸って♡♡♡♡」

 へこへこと無意識に腰を揺らし、親玉君はエロアピールをする。

「いいよ♡」

(んぁあああああっ♡♡♡♡これっ♡♡これを待ってたのぉおおおっっっ♡♡♡♡)

 おじさん、おじさん。
 俺だけを見て?

 じゅろぉおおおおおおおおおおおおお♡♡♡♡♡♡

(そうだこの感覚♡♡♡この感覚、すっかり忘れちゃってたぁああああああ♡♡♡♡♡こりぇしゃいこぉおおおおお♡♡♡♡♡♡)

(おじさんだけが、俺のことをわかってくれる)

(おじさんだけが、俺の全て)

 肉食獣のようなギラギラした目で、俺から目を離さない。
 
 おじさんを、こんな風にさせてしまったのは自分。
 おじさん……。
 おじさんっ……♡♡♡
 俺だけのおじさんを、こんなに男臭く俺は変えてしまった……っ♡♡♡♡

「んぱぁあ……っ!!♡♡♡♡♡♡」

 音をたてるような粘着質な糸を引きながら、名井の唇が離れていく。

「はぁっ……はぁっ♡」
「で、君の苗字って何だっけ?」
「え、満井みつい……だけど?♡」

 なんで?という疑問は、もう一度口を吸われたことですっかり消えてしまう。

(んぁあああああああん♡♡♡♡♡♡まただめえええええええええええっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡)

 まるで、正常な思考を奪うかのようだ。

「じゃあ、下の名前は?」
「はぁっ、はぁあ……っ♡♡♡智也ともやぁっ♡♡智哉だよ~♡♡♡おじさん忘れちゃったの?」

 にも関わらず、異常な質問にも気が付けない。

「ちゅっ♡ちゅっ♡ そっかそっか、智也か。忘れちゃってたよ。ごめんね~れろれろぉお♡」
「あぁん♡♡♡もっとぉおおおおっ♡♡♡いいけどぉおお♡♡♡」

 自分の名前よりも、快楽だけを追いかける満井。
 名井の腕の中で嬉しそうに身をくねらせる満井に、こいつは逸材かもしれないと内心興奮する名井。

「これからおじさんが、智也にごめんねキスをするから許してくれるかい?」
「ごめんねキス?」
「そう、とってもスケベなキスのことだよ」

 瞬間、痺れるような喜びが体を駆け巡った。

「はぁああ……っ♡♡♡してぇ♡♡♡♡♡♡ごめんねキスしてぇえ♡♡♡♡♡♡」

 蕩けた目で、犬のように息を荒らげた満井。
  名井はにんまりと笑って再び口を近づけた。
 






















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