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29.ヤッてこい……て? ※
しおりを挟む『何故、驚く? 我はもはや、神の化身ではない。ナメコ神という、新しい神となった。ならば、古い歴史を消去するため。全ての生命力を吸い尽くし、ゼロにしなければならぬ。だから、初めに――我の半身であった貴様を殺すことをしなければ、次に進むことが出来んのだ』
コールのその言葉から……。ナメコ神となった場合、『この星の生命力を、全て吸い尽くしてしまう』という言い伝えは、真実であったみたいだ。
「俺のことは……もう、どうでもいいのかよ? あんなに、必死に求めて……」
『なんだ、我と交わりたいのか?』
急に、そんなことを言われ。言葉を失う。
コールは、迷う素振りを見せたが――。
『悪いが、そんな気にはならぬ』
こちらに向け、刃を放った。
不意打ちのそれを。俺は、避けることは出来なかった。
「……え?」
――刃が、眼前で止まっている。
いや、時間が止まってるのだろう。コールが微動だにしていない。
「あ~……たっく。ここまで来たんだから、止めてくれよな~! マジでさぁ……」
いつの間にか、俺の隣にいる――俺と瓜二つな人物。
「え、え……? 俺のクローン、だよな?」
やさぐれたような目で見られ、ビクリとする。
「どうだっていいんだよ、そんなことは。それよか……――な~にしてんだよっ! お陰で、俺が出る羽目になっちゃったじゃんか~! ここまで来たんだ、さっさと完遂しろよな!」
(……俺、こいつに何かしたっけ?)
「――って、ことで……。さっさとヤってこい!」
「……はぁ?」
「『はぁ?』じゃねぇ! 身体を繋げてこいって言ってんの! ちゃんと、中出しまでされてこいよ!」
「…………」
(えぇ……? こんなのが、俺のクローン? 違う遺伝子、間違えて入れただろ……)
「早くしろ、この時間も無限じゃない」
「……そうすれば、この状況を打開出来るのか?」
俺とそっくりな、摩訶不思議な存在だが。何故だか、初めて見た瞬間から……畏怖のようなものを感じる。
「そうだ。だから、安心してヤってこい」
もう、俺ではどうしようもない状況だった。それを、この良く分からない存在に助けてもらった。
しかも、性行為をすれば打開出来ると、自信を持って断言されたからか……。言われた通りにしようと、素直に思えた。
△▼△▼△▼△▼
「……っ、んぅう! キツ……!」
以前のナマコなら、巨大だが。……まぁ、入った。
今の、ナメコで、巨大は――キツすぎる。最初の入れる部分が、どでかいからだ。
しかも、ヌルヌルしてて、めっちゃ滑る。
「は~や~く~し~ろぉ!」
「今してるから、黙ってろ!」
加えて。後ろの外野がスゲーうるさくて、イライラする。
押し込もうと、力を込める。
無理に入れようとしてるから、勿論のこと。切れてしまっているが……。能力で治癒しながら、何度も挑戦する。
――ヌプリ……と。やっと、巨大なナメコが、俺のナカに入り込んだ。
「は、入っ――」
「あ~あ~、時間オーバー。後は、頑張って」
「は……?」
振り返ると。先ほど立っていた、煩く騒いでいた奴がいない。
『……貴様、なにをしている?』
「――へ……?」
バッと向き直る。コールが目を見開き、俺を見ていた。
(時間オーバーて、時が動き出すってことか……!)
もう、なるようになれ! と思い。コールに抱きつき、上下に腰を揺すった。
『……っ、離れ、ぬか!』
グッと身を離されそうになり、慌てて脚を絡ませた。それで、コールが俺を抱っこするような形となる。
「やだ! 出して……! ナカにいっぱい、コールの注いで!」
また否定される前に、コールに口付けた。
舌をクチュクチュと絡ませ、コールの唾液を啜り、俺の唾液も流し込む。
初め抵抗を見せていたコールは、暫くすると――俺の腰を掴み、激しく上下に動かしていた。
口付けを止めた途端、俺の口からは甘い声が出てしまう。
「もっと、もっと……!」
――凄い快楽。ここまでの快楽は、今まで味わったことがない。
それは、コールも同じようで。息を荒げ、うっとりとした顔をし、俺のナカを突き上げている。
『……ナカに、欲しいか?』
コールの動きが早くなる。それで、そろそろ達するのだと分かった。
「欲しい……っ! コールの、奥にちょうだい!」
『では、しっかりと飲み込め……!』
グチュンッ! 一番奥まで突き上げられ――ビュービュービューと大量の熱を注ぎ込まれる。それを長い間、注がれ続けた。
そして、不思議なことに。注がれたものは、一滴も零れ落ちてはこなかった――。
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