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11.キザ男、退場!

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「ふむふむ。これは、どのくらいまでレベル上がるんだろう?」


 --------


 ――ダンジョン核・レベル123


 攻撃力・7532
 防御力・8514
 魔法攻撃力・9273
 魔法防御力・47321
 素早さ・33074
 幸運・∞×5


 --------


 今のところは、技術ポイントは【魔法防御力8割、素早さ2割】と加算させている。

 ボーナスポイントは、魔法防御力に全て入れてるけど。これ、レベル1上がる毎に300上がることに最近気が付いた。

 他のは、ランダムなのに何でかと不思議には思ったが。この奇天烈な世界のことだから、深い意味はないだろうな~。


 てか、だから幸運∞×5って意味あんの?

 それが上がっても、変態には相変わらずポンコツになるし。

 ∞なのに、人選ぶとか何なのさ?



 ――ピュ、ピュ~……ピュ~。


「ん? 何だ……?」

 なんか、笛を鳴らしたような音がダンジョンの入り口辺りから聞こえてくる。

「また、中二病達が何か――んん?」


 あれは……?


 ダンジョンに入って直ぐのところに、ヘタリ……と力なく倒れ込んでいるものを見つけた。

 それは青い鳥で、光の加減でキラキラと輝くような不思議な羽の色をしている。


「あれ? 怪我をして――――」
「やっと見つけたぞ!! ちょこまかと逃げ回りやがって、クソ鳥がっ!!!」

 変にカッコつけたような風貌の、キザ男みたいな奴がダンジョン内に飛び込んで来た。

「もう、逃がさんからな!! この俺様を馬鹿にしやがってっ! ただでは済まさな――ふぎゃああああっっ!!?」


 ――キザ男を壁まで吹っ飛ばす。


 こいつは、幸運スキルで十分だ。

 さっさとボコボコにしてやるよ!


「ハッ!? ま、まさか……! ここは、悪名高いダンジョンかっ!!?」

 キザ男がキョロキョロと周りを見渡しながら、表情を強張らせている。

「はっ! はっ! はっ! いかにも、その通り!! 我が名は、山田 太郎だっ!! 貴様を葬る、ダンジョンの核である!!!」


 キザ男が、悲鳴を上げガクガクと身体を震わせた。


 あ、あれ? なんか、めっちゃ本気で怯えてる?

 俺の評判って。今、外でどうなってんの……?


 どうしたものかと、悩んでいたら――。


「あ、あ、ああ、貴方様には、何も致しません!! そ、その鳥を持って、この場から去りますので、お許し下さいっ!!!」


 あ、苛ついたわ。


「おい、俺には許せないものが3つある」
「へ?」

 こちらを馬鹿面で見上げるキザ男に、俺は満面の笑みを向けた。

「弱い者いじめをする奴と、中二病と、話の通じない変態だっ!!」
「うぎゃあああああーーーーーっっ!!!」


 俺は、そいつに極限まで近付き。

 凄まじい勢いで吹っ飛ばして、ダンジョンから退場させた。


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