マインドファイターズ

2キセイセ

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最終章

265.最大の戦いへ②

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「戦力…ですね。実はですね、前の全面戦争で対テロの戦闘ができる兵士を失いすぎて…。ここで訓練をしている人達が全戦力なんですよね…。」

そうスノが悲観したように言い出した。
その言葉が引っかかり、レイは飛び出すようにその全戦力を見だした…。そうすれば…。

「嘘…だろ?4番隊の半分…ぐらいだぞ?」

そこに居たのは、前にいた全ての精鋭兵士40000人の約40分の1。
つまりは1000人ぐらいしかいなかったのだ。

「タクシェンのことを話せば、ほとんどが兵士をやめていきました。…そりゃそうですよね。…ここにいる人達もいずれは辞めるでしょう。まだ責任と葛藤してるだけです。責任か命なら、殆どは命を取りますよ。」

「私が同じ状況ならやめているだろうな…。」

「ここに来ているのに?」

「…撤回するよ。」

しかし、このように話をしていたとしても、彼らの意見が変わる訳でも無く、一刻、刻一刻と命を捨てることへの恐怖が兵士達の精神を削る。

その前に、動かなければ。

「スノ、行くぞ。」

「どこにですか?」

「兵士達に、タクシェンと戦う覚悟を背負うかどうか、聞いてこようじゃないか。」

「はっ…はい。」

そう言ってレイとスノは、拠点の2階か兵士達が訓練をしている屋外へと姿を出した。
そして、1番目立つ教官が命令を出すところに彼は立ち、叫んで語りかけた。

「お前らァ!!…1つ、ここの元隊長として聞きたいことがある!!"タクシェンと殺り合う覚悟はあるか?」

そう聞くと、兵士達は様々な意見が飛び交っていた。
「えっ…それは」と答えるのを葛藤する者、「…嫌…です」と小声でつぶやくもの。
多種多様な答えであったが、誰一人として大きな声で同意を言う人はいなかった。

「…そうか。私は元隊長だ!!俺は何も言う権利は無い。…だが、どうか1つ!!彼女の話を聞いて欲しい!!」

そう、彼は元部下に頭を下げた。
そして、その場所をスノに譲り、声を上げる権限を渡した。

「ここにいる人は、国民を守り、正義に生きる兵士のみなさんでしょう。…だから!」

しかし、彼女の全力で張った声は、たった米粒ほどの小さな声によって聞こえなくなる。

「…別に、ただの職業なんですよね?」
「仕事だし…。命まではさすがに…」
「…"もうだめだろ"」

そんなことわかっている。分かった上で彼のように勇敢な兵士になりたくて、困っている人を助けたくて。
…昔と比べて、仕事に対する熱量が変わったことも、全部わかっている。

でも…昔の私なら必ず、もうダメだって思ってしまう…だから…。

「レイさん。作戦変更です、少数精鋭で叩きましょう。」
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