マインドファイターズ

2キセイセ

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全面戦争 急(五章)

235.愛の反転③(注意)

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接客する前に風呂に入り体を綺麗にする。
桶を使って自分の体を流し、着いた汚れを落とす。
いくら体を洗っても、俺は穢れたままなのに。

「いらっしゃいませぇー!」

っ!
…店長の活きのいい声が聞こえた。地獄の始まりだ。
どんな客が来ただろう、想像するだけで吐き気がふつふつと湧き出てくる。

「はい、フロス君には何をしてもいいですから!お楽しみください!」

そう言った声が聞こえて、悟ったよ。
死んだ方がマシだって…。そして俺は呼ばれた。

「じゃ…じゃあフロス君。きょ、今日もお願い。」

客は頭皮が漏れ出ている、加齢臭と口臭の酷い50代ぐらいの禿げたおっさんだ。そいつと俺は一緒の部屋に入る。
ベッドと道具が色々と入ったタンスだけの質素なイカの臭いがする部屋だ。

そうだ…俺の仕事は売春店で働く奴隷だ。

しかも、ここに来るやつは普通のやつじゃないし、ここで働くやつは何をしてもいいっていうことがある。
もう何をさせても…文句は言えないんだ。

客は鞭を取り出した、そして俺につけるギャグボールを取り出した。そして俺の服を無理やり脱がせて自分も脱ぎ…。

バチンッ!叫んだよ。泣いて叫んだよ。必死に耐えて耐えて、気色悪さと痛みの積が吐き気が出てきた。
声にならない叫びを上げて…それを見て頬を赤らめた客がいて…。

バチンッ!これも…全部…弟の為なんだ!弟の…ために…やらなきゃ。

「…オエッ。」

客は俺を鞭で叩いて叩いて泣かせるのが飽きたらしい。次は口にねじ込んできやがった。喉奥まで入れられて、喉奥の声帯を掻き乱されて…

酷い味と不快感でとうとう込み上げてきた吐き気は、アルスと共に食べた料理を吐瀉物にして体外に出された。だが、客はそれすらも喜んだ。

「…」

ごめんアルス、もうお兄ちゃん無理かもしれない。
耐難い不快が襲う度に、いつも考える…。"アルスが居なくなれば無責任に死ねるのに。9年、9年も耐えたんだ、頑張ったんだ…"

……こいつが帰ったあとも、次々と客は押し寄せた。

ガタイのいい太ったおじさん共から強姦まがいな事をされたり、散々ぶくぶくとババアから全体重を乗せられたり…。

そんなこんなで…いつもの仕事は終わりを告げた。
鞭の痕や、赤く腫れた頬、紫色の腹。痛い…。痛いよ…。

「はい、帰っていいからねー!」

「うす。」

そして、最低限2人分の食料は用意できるぐらいの給料を貰った。家もない、戸籍もない俺にとってこの給料は最も高い給料だった。

そして、アルスのいるところに帰る。こいつが…居なくなれば。

「…ただいま!」

「おかえり!」

作り笑顔は…忘れずにな…。
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