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全面戦争 序(五章)
213.王都決戦⑤
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「俺が…嫌いだから?…はぁ?意味わっかんねぇよ!?」
何もかも、「俺」が情報を理解できない。
兄弟で感性は似ているはずなのに…俺だから、意味を理解できなかった。
「じゃあそんなんでここにいる人全員殺して、犯罪組織のトップにたってんのか!?違うよなぁ!違うって言ってくれよ!!」
「あっ、"ガルナ"、あいつ殺れ。」
フロスは逃げ遅れて亜空間に閉じ込められている一般人を見かけ、部下に指示を出した。
「はっ」
ガルナと呼ばれた人が手をその人に向け、そこから銃弾を放ち、頭を撃ち、殺した。
そして、アルスは理解した。
さっき王座の間で見た死体は全部、兄貴の作戦で死んだんだな…。と。
「アルス…俺は考えが変わった。"幸せってのは、貰ったり掴み取るものじゃない、奪うものだ"」
「…だから、なんだってんだよ…?」
その問いにフロスが答えることは無く、アルスの為に出入り口を用意した。
彼らはどこかに行ってしまった。
アルスはそれを使い、マーベインと合流した。
「大丈夫だったか!アルス!」
「は、はい!」
「実の弟を殺すまで残酷では無いのか…。だが…アルスにとって酷なことを言うが次であったら即座に殺せ。何があってもだ。」
「……えっ。」
「王国はフロスの生け捕りを考えていない、フロスと出会ったら殺す…が、お前は十分に活躍してくれた。できないならしなくていい、これ以上は求めない。」
そう、アルスはマーベインに背中を叩かれながら言われた。
しかし、キリッとした目つきを見せてアルスはこう答えた。
「…俺は、フロスを説得しに来た。…諦めきれないんすよ!」
「…なるほど、なら俺の背後を見張ってくれ。もう一度奴らが来るかもだからな。」
「はい!」
一方でその頃。
スノとレイは4番隊の精鋭部隊とは別れ、2人で潜伏を続けていた。精鋭部隊の方はブァングラを、2人はミシェルを探していた。
「っ!あのペストマスク野郎。まさかとは思いますが…」
「ああ、ミシェルだ。奇襲を仕掛けるぞ!」
2人は岩の後ろにいたミシェルを発見した。奴には聞こえない程度でスノとレイは会話をし、ゆっくりと奇襲に向けて動いていた。
そして、二人が位置につき、アイサインと考えていた合図で同時に奇襲をした。
「!」
ミシェルはスノの方を向き、何かが入っているフラスコをスノの方に向けた。スノは持ち前の動体視力でそれを見切り、しゃがんで回避をしようとしていた。
同時にレイがミシェルの背後をとって…
グサッ!
背中から脇腹をぶっ刺した!
「よしっ、ミシェルはこれで……!」
しかし、レイはあることに気がついてしまった。
フラスコが割れていたのだ、そして、心物は壊れないという特徴を持つ…。彼の直感が言っている。警戒しろ、と。
「スノ!!かがめぇぇ!!」
何もかも、「俺」が情報を理解できない。
兄弟で感性は似ているはずなのに…俺だから、意味を理解できなかった。
「じゃあそんなんでここにいる人全員殺して、犯罪組織のトップにたってんのか!?違うよなぁ!違うって言ってくれよ!!」
「あっ、"ガルナ"、あいつ殺れ。」
フロスは逃げ遅れて亜空間に閉じ込められている一般人を見かけ、部下に指示を出した。
「はっ」
ガルナと呼ばれた人が手をその人に向け、そこから銃弾を放ち、頭を撃ち、殺した。
そして、アルスは理解した。
さっき王座の間で見た死体は全部、兄貴の作戦で死んだんだな…。と。
「アルス…俺は考えが変わった。"幸せってのは、貰ったり掴み取るものじゃない、奪うものだ"」
「…だから、なんだってんだよ…?」
その問いにフロスが答えることは無く、アルスの為に出入り口を用意した。
彼らはどこかに行ってしまった。
アルスはそれを使い、マーベインと合流した。
「大丈夫だったか!アルス!」
「は、はい!」
「実の弟を殺すまで残酷では無いのか…。だが…アルスにとって酷なことを言うが次であったら即座に殺せ。何があってもだ。」
「……えっ。」
「王国はフロスの生け捕りを考えていない、フロスと出会ったら殺す…が、お前は十分に活躍してくれた。できないならしなくていい、これ以上は求めない。」
そう、アルスはマーベインに背中を叩かれながら言われた。
しかし、キリッとした目つきを見せてアルスはこう答えた。
「…俺は、フロスを説得しに来た。…諦めきれないんすよ!」
「…なるほど、なら俺の背後を見張ってくれ。もう一度奴らが来るかもだからな。」
「はい!」
一方でその頃。
スノとレイは4番隊の精鋭部隊とは別れ、2人で潜伏を続けていた。精鋭部隊の方はブァングラを、2人はミシェルを探していた。
「っ!あのペストマスク野郎。まさかとは思いますが…」
「ああ、ミシェルだ。奇襲を仕掛けるぞ!」
2人は岩の後ろにいたミシェルを発見した。奴には聞こえない程度でスノとレイは会話をし、ゆっくりと奇襲に向けて動いていた。
そして、二人が位置につき、アイサインと考えていた合図で同時に奇襲をした。
「!」
ミシェルはスノの方を向き、何かが入っているフラスコをスノの方に向けた。スノは持ち前の動体視力でそれを見切り、しゃがんで回避をしようとしていた。
同時にレイがミシェルの背後をとって…
グサッ!
背中から脇腹をぶっ刺した!
「よしっ、ミシェルはこれで……!」
しかし、レイはあることに気がついてしまった。
フラスコが割れていたのだ、そして、心物は壊れないという特徴を持つ…。彼の直感が言っている。警戒しろ、と。
「スノ!!かがめぇぇ!!」
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