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全面戦争 序(五章)
207.《???》③
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「よく私に磁気の力を選ばせた。風の力ならお前の炎を消しされず、私が初めて傷を負ってしまう。」
「そりゃァどうもッ!!」
ユーグワはさらに怒りのボルテージを上げ、大きい火球に小さい火球を足し、さらに大きくしていた。
隕石のような灰色の火球はユーグワの協会の天井から床まで全て燃やし尽くす程の大きさであった。
「通りで勢いが死なないわけだ、次々に火球を足しているのか。」
耐えきれ!このまま奴の磁気の力を上回れる時が来るまで!
磁気の力によって、今、近くにある全ての金属類が、タクシェンの左手を中心に弾かれているであろう。
なら炎を変える…いやそれは悪手だ。火球の足しが無くなり、火球が俺の方に弾かれる。つまり変えた瞬間死ぬ!!
「お前を殺すには、この力比べに…勝つしかないってことだなぁァ!!」
「よく分かってるじゃないか、教祖だけあって頭は悪くないみたいだな。」
だが…真ん中の炎が消え始めている。
今、教会を燃料として使っている。だから真ん中などは長時間に燃えれる訳では無い。…ならっ!
ユーグワは巨大な火球の真上に灰色の炎を飛ばした。
これにより上から降ってくる木の瓦礫が、燃料の足しとなる!
「小細工か…面白い。」
そこから押し合いをし続けて数秒、案の定、火球の真上にある協会の天井は瓦礫となって崩壊した。しかしそれにより、さらに火球は巨大化する!
「それで終わりだな。なら、決着をつけよう。」
しかしタクシェンにはなんの変化もなく、ただ淡々としてそう言っていた。そしてタクシェンは。目を見開き、左手に力を入れた。
「!?」
磁気の力がさっきの何倍も強まり、灰色の火球をはじき飛ばした。タクシェンの目の前に広がるのは、飛ばした火球が正面にある全てを飲み込みんだ後だった。
崩壊している家が火球の軌跡を表している。
灰色の炎に包まれ、肌をくまなく切り刻まれ続けているユーグワを見て、タクシェンは今、確信していた勝利が訪れたことを知った。そして彼は、ユーグワを中心に爆風を発生させた。
「な…ぜ…火を…消し…た?」
「面白いものを見せてもらった、私からの礼だ。」
「そんな……もんいらねぇよ。」
「ユーグワ、お前はラバスについての謎を知りだろう?」
そう、タクシェンが問いかけると、ユーグワはちぎれ落ちそうな首を縦に降り返事をした。
「そうか…ラバス像に心臓がない理由。…"私が5年前に抜き取ったからだ"。ラバスの肉体に能力が宿られ、その肉体で作られた像ならば、その能力を得れるのでは無いかと考えてな…。」
続けてタクシェンはこうも話し始めた。
「そしてラバス像の崩壊…。"それの犯人は…私だ"。全て私がやった事だ。」
「…なんのために…そんなこと…」
「そりゃァどうもッ!!」
ユーグワはさらに怒りのボルテージを上げ、大きい火球に小さい火球を足し、さらに大きくしていた。
隕石のような灰色の火球はユーグワの協会の天井から床まで全て燃やし尽くす程の大きさであった。
「通りで勢いが死なないわけだ、次々に火球を足しているのか。」
耐えきれ!このまま奴の磁気の力を上回れる時が来るまで!
磁気の力によって、今、近くにある全ての金属類が、タクシェンの左手を中心に弾かれているであろう。
なら炎を変える…いやそれは悪手だ。火球の足しが無くなり、火球が俺の方に弾かれる。つまり変えた瞬間死ぬ!!
「お前を殺すには、この力比べに…勝つしかないってことだなぁァ!!」
「よく分かってるじゃないか、教祖だけあって頭は悪くないみたいだな。」
だが…真ん中の炎が消え始めている。
今、教会を燃料として使っている。だから真ん中などは長時間に燃えれる訳では無い。…ならっ!
ユーグワは巨大な火球の真上に灰色の炎を飛ばした。
これにより上から降ってくる木の瓦礫が、燃料の足しとなる!
「小細工か…面白い。」
そこから押し合いをし続けて数秒、案の定、火球の真上にある協会の天井は瓦礫となって崩壊した。しかしそれにより、さらに火球は巨大化する!
「それで終わりだな。なら、決着をつけよう。」
しかしタクシェンにはなんの変化もなく、ただ淡々としてそう言っていた。そしてタクシェンは。目を見開き、左手に力を入れた。
「!?」
磁気の力がさっきの何倍も強まり、灰色の火球をはじき飛ばした。タクシェンの目の前に広がるのは、飛ばした火球が正面にある全てを飲み込みんだ後だった。
崩壊している家が火球の軌跡を表している。
灰色の炎に包まれ、肌をくまなく切り刻まれ続けているユーグワを見て、タクシェンは今、確信していた勝利が訪れたことを知った。そして彼は、ユーグワを中心に爆風を発生させた。
「な…ぜ…火を…消し…た?」
「面白いものを見せてもらった、私からの礼だ。」
「そんな……もんいらねぇよ。」
「ユーグワ、お前はラバスについての謎を知りだろう?」
そう、タクシェンが問いかけると、ユーグワはちぎれ落ちそうな首を縦に降り返事をした。
「そうか…ラバス像に心臓がない理由。…"私が5年前に抜き取ったからだ"。ラバスの肉体に能力が宿られ、その肉体で作られた像ならば、その能力を得れるのでは無いかと考えてな…。」
続けてタクシェンはこうも話し始めた。
「そしてラバス像の崩壊…。"それの犯人は…私だ"。全て私がやった事だ。」
「…なんのために…そんなこと…」
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