マインドファイターズ

2キセイセ

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接続編(四章)

190.疲れ

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それから数日後。

四番隊の拠点にて起きた戦いがどこかの記者に見られていたのか、それとも誰かが新聞社に報告していたのか、それが記事となり国中の噂となった。

そんな中、マーベインとスノ、そしてレイが集まり、この件に関して話をしていた。

「全面戦争…どうにかして回避はできないのか…」

マーベインが悔しさを噛み締めてそう言った。
それに対してレイが残酷ながらも受け止めるべき事実を突きつけた。

「無理だ。全面戦争をしなければ今後の国の平和は無い。」

「そうだよな…。だったら早めにザーダ先輩が集めた証拠を新聞社に突き出して、市民に避難させる時間を作るべきか?」

「ああ。その他にも戦力の増強をしたいな。」

「…クッソ。ただでさえ今、治安が悪いってのに…こんなことまで起きたら、この国は安心できる国じゃなくなるぞ…。」

「その治安の悪さの原因は奴らだろう。議員の乗っ取り、刑務所の破壊。それによる脱獄囚の殺人事件、それの凶器としてばら撒かれた毒薬。全て関係ないとは思えない。」

そう、淡々としながらも本能的な怒りが少し溢れだしているレイは、マーベインの顔を見て違和感を感じた。

「お前…最近ずっと顔色悪いよな。目にクマもある。」

えっ…という声が彼の喉からこぼれた。
呆気にとられた表情をする彼に、レイは心配をした。

「最近休憩できていないんじゃないか?しっかり寝ろよ。」

「いや、大丈夫だ。心配はありがたいが俺はその程度でへこたれる兵士じゃない。」

と、笑顔な元気のマーベインを見せながら彼はそう返事をした。しかし、それが空元気というのを彼女が最も分かっていた。

「嘘は良くない。仕事は私が兼任するからさ。」

「…気持ちは嬉しいけど、妹に仕事を任せることはしたくない。」

「違う、私が兄貴の仕事をしたいの。」

「…?」

あくまで自分がやりたいことだとスノは不器用ながらもそう言って伝えたつもりであったが、彼はなんとも言えない表情で、固まっていた。

「私も、少し復帰してもいいぞ。」

「レイさん…。」

「自分の目で、自分を見ることはできない。それと同じように、お前は自分を見れてない。常に誰かを見て行動している。たまには鏡でも持って自分を見てみたらどうだ?」

「だが…」

「仲間はそんなに頼りないか?違うだろう。無理してるか無理してないかは、自分と…親しい人が決めるものだ。」

そう言ったレイの少し微笑んだ顔に、少しどころではない優しさに、彼は甘えてみようと決意をした。

「そうだな。…少し、仕事を休もう。」
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