マインドファイターズ

2キセイセ

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探索編(四章)

186.紡ぐ彼の意志⑥

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「ハァ…ハァ…。よくやった、アルス。」

至る所を強く殴られている。
レイさんはそんな中、俺に激励の言葉をくれた。

「それより、早く漁って帰るぞ。漁った物を新聞社に届けたり、色々して一晩で国中の噂にする。さすれば…王の居場所はなくなり、俺達の目的が果たせる!」

「そうすね!俺がやるからレイさんは休んでてください!」

「ははっ…いつまでも堅苦しいなお前は。」

「?」

「なんでもない。探しておいてくれ」

「うっす!」

そう言って、隠し部屋をアルスは隅々まで探し始めた。
正面にある棚、一見すると何も無い壁、などと至る所を見て触って調べた。

「…これ、めちゃくちゃ分厚いすね。血痕がある。」

と言って、掴んだ大きい封筒の説明をしながら、アルスはレイにそれを見せた。
その封筒の中身を開けて、そこに入っていた何枚もの紙をアルスとレイは見た。

「これは…!?」

レイは目を見開いて、その紙に書いてあった文字を凝視した。
書かれていた情報、そんなものよりも大事な、字のくせがあった。似ていたのだ、いや、本物だ。その紙にはレイの大親友が書いた文字が書かれてあった。

「………ーダ」

「?」

ほんの少し、耳をすませても聞こえないほどの小さな声がレイから漏れた。不思議そうにアルスが彼の方を見ると、彼はこう言った。

「気にするな。昔のことを思い出しただけだ。これ持ってさっさと帰るぞ。」

「えっ、これだけでいいんすか ?」

「ああ、私にはこれが証拠となる確信がある。」

確信と聞いて、困惑しながらもアルスはレイに従うことにして、こう答えた。

「分かりました…あっロープ登れますか?」

「無理だな。」

「OKです。じゃあちょっと飛んでくださいね。」

と言って、せーのの合図で2人が飛んで、2人が浮いている時に下に置いていた《避役の長棒》を木の床にして、それを上に伸ばしてレイたちは上に進んだ。

「よし、着きました。消えた兵士達はマベさんが何とかしてくれてると思いますよ。」

「そう…だな。」

苦しそうにレイが歩きながらそう言った。

「すまない、肩を貸してもらってもいいか?」

「もちろんです!」

そう言って、アルスとレイは同時に1歩1歩踏み出して歩いていった。ドアの前に行き、アルスが変わりにドアを引いた。

「…このドア、引きじゃなかったっけ?」

「行きが引きなら、帰りは押しだろ」

と、レイがツッこんだ。
もう恥ずかしくてアルスは何も言わずにドアを引いて帰っていった。
そして、マーベインとの合流を目的に移動を開始した。


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