マインドファイターズ

探索編(四章)

175.服従への抵抗①

「ウッソだろオイ…コル、外見てくれ！」

「う…うん…」

意味がわからない…。なんで四番隊の拠点に…こんなに兵士がいるんだ？
ナットは冷静になれていなかった、それでもコルに情報を探るようにと言い、自分自身はスノの元に向かった。

「……うーん。動きが怪しい…。とりあえず、出てみましょうか」

王城でアルス達が兵士が消えたと騒いでいた一方で、ナット達は逆に突然現れた兵士について騒いでいた。

スノの元についたナットが、今の状況を伝えたら、スノはそう言って外に出た。
ナットはそのまんま、自分の部屋に帰っていった。

「…よーく見てね。」

コルの背中に手を当てながら、ラーラがそう言って緊張をほぐすようにしていた。

「……！やばい！武装されてる！？」

「やっぱ、なんかおかしいだろ！出るか！？」

月明かりを反射する鋭い刃が、《次元の眼》を通してコルの元に光を届ける。その頃、スノは引き締まった表情で相手の兵士を見つめていた。

「要件を。」

「王様からの命令だ、貴様らを捕らえろと。」

「命令1つで意味がわからない行動を取れるなんて…従順な犬ですね。」

「生意気な犬は調教するというのが、王の判断なのかもな。」

スノは鼻で兵士を笑って、余裕を持って不敵な笑みを浮かべると、腰の辺りに手を当て、《濃厚な1秒》を抜いた。美しい金属光沢が眩しいほど目に入る。そのままスノは顔の辺りに《濃厚な1秒》を構えた。

「構え…た！」

コルはそう言った。
そして、2人は急いで下へと降りた。ナットは窓から身を投げ、ラーラは《もう一対の手》を使いながら安全に下へと降りた。

「かかれ。」

…！？
どこかから声が聞こえた。ドス黒い声だ、圧力をかけるように体が重くなるのを感じる。

その瞬間！兵士は一斉にスノに襲いかかった。
数え切れないほどの兵士がいる中、スノはいつもの様子を崩さずに兵士に立ち向かった。

スノは兵士の波に包まれた……。

「スノ！大丈夫か！？」

と、ナットが叫んだ瞬間、こちらの正面にいる兵士がばったばったと倒れていく…。
その兵士は脇や、膝の裏を怪我してどんどんと倒れる。

ついにはスノの姿が見えた。

「…何十秒かかったのでしょうかね…。」

「あんたの心物は、攻撃面じゃ最強だからな。心配して損したぜ。」

「ですが…薄皮2枚切りました。大分と強い兵士が揃っているんですね。」

そんな悠長に会話をしている暇はなく…次の兵士が襲いかかってきた！

「ナット達は右の3人。私は左の7人を。」

「ラジャーっ。」

無数の兵士を相手に…たった4人の兵士は戦いを始めた。