マインドファイターズ

2キセイセ

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探索編(四章)

171.城内の捜索①

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先程書いた手紙が、アルス達の元へと届いた。
それを見た3人は、そうなるであろうという合理的な考えがあったが…。

「やはりか…。」

それでもまだ、微かな希望にかけていた。
親友の残した情報という遺産は何も無くなってしまった。

「あいつが…報われないじゃないか。」

レイはふらふらと壁に腕をつけて、下を向いて地面に言葉を吐き捨てた。ため息混じりの呆れ声で。
そんな彼を心配せず、前を向け、とマーベインはこう言って伝えた。

「レイさん。ザーダ先輩のやりたかった事、成し遂げましょう。」

「もちろんだ。」

振り返り、レイがこちらを向いた。
その時の彼は改めて決心したように見えた。

「で…これからどうします?」

「しっかりとした証人を作らなければ、ディラノスの犯罪は全て隠蔽されるだろう…というか証人がいても隠蔽される。だから現時点で何かをするのは愚策だ。とりあえず、奴の行動を探る。話はそれからだ。」

アルスが聞いたことに対して、しっかりとマーベインは全てを答えた。それを見ていると、レイは微笑んだ。

「…何笑ってるんすか?」

「いや、隊長の器に育ったなって。」

「…そうなんすね。」

レイが微笑んだ理由を伝えられ、マーベインは少し口角を上げてしまった。顔を少し赤らめ、そっぽ向いた。
反応してしまうのを抑えているんだなと思えば、彼が褒められ慣れていないことが、アルスにも分かってしまった。

「とりあえずだ!今から王の寝室に行く。それで奴の行動を探る。これでいいな?」

「はい!」

じーっと見るアルスに弱点を誤魔化すようにマーベインは今やることを伝えた。健気なアルスの返事がこの部屋に響いた。

そのまま3人はゆーっくり戸を開けて、足音を殺しながら王の寝室へと向かった。

城の中の寝泊まり部屋を超えたあと…そこから先のどこかへ行く扉には警備の兵士が立っていた。

「あの兵士たちを…どうにかしたいな。…いや。」

そう言って、マーベインは正面にあるひとつの部屋の前に立った。そしてそこにいた兵士に近ずいた。

「ここから先は…って隊長!どうかなさいましたか?」

「静かに。ここを通してくれ、理由は後で言う」

「ここは王の命令で誰も通さないようにって言われているんす。バレないようにお願いします!」

「わかったよ。警備おつかれさん。」

「はいっす!」

そう会話を交えて、マーベインが入ったあと、続けて2人も入れた。そこの部屋は…王族の寝室であった。そこで沢山の人が寝ている。
そこに来た時、マーベインはある扉を一直線に見て、アルス達にこう言った。

「ここの奥、王の部屋だ。」
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