マインドファイターズ

2キセイセ

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探索編(四章)

164.いざ四番隊へ③

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パカッポコッ。
軽快な足音を立てながら、馬が走る。
馬車により、より早く、より楽に移動をしていた。
スノやマーベインにとって見慣れた光景が続いたころ、スノは同じ馬車にいる全員に確認をした。

「もうすぐです。コルちゃん。ラーラちゃん。ナット。全員、作戦の確認とかはいらないですか?」

「うん!」「…はい」
「いらないよぉー。ったく、なんで俺だけ呼び捨て…。」

三者三様の反応であったが、全員準備が出来ていて、今すぐにでも降りれる状況が整っていた。

「さて…。行こうか、アルス、マーベイン。」

レイにとっても少し変わっただけの見慣れた光景であったため、もうすぐというのはすぐに分かっていた。
2人にそう言って荷物を持たせた。

馬の足音が一切鳴らなくなった。
停止した馬車から、続々と人が降りてくる。
全員が降りた後、マーベインは前に出て他の人達に目線を合わせながらこう言った。

「さて、ここからは別行動だ。俺達は直接王城に向かう。王城ここから案外近いから、もし緊急事態があれば報告しに来てくれ。スノ、ほんとに頼むぞ。」

「信頼してください、副隊長ですよ?」

と言って、スノは両目をつぶったウインクでとびっきりのクールな人を演出しようとしていた。
結果は恥ずかしいだけであった。

「スノさん、あれが入口でいいのかな?」

「はい、そこですよ。」

ラーラは大きな門を指さしてスノに聞いた。目線を下にして、明らか子供っぽい人に丁寧な呼び方はナットとコルにとって少し違和感があった。

「あと一つ質問!スノさんって生まれて何年経ちました?」

「年齢ですか…。具体的は言いませんが、つい最近成人になって、お酒を飲めるようになりました。」

ここからおおよそ測定でいるに…普通に20ちょうどだと考えた。
というか基本的にこれであろう、隠すような言い方をしたスノはしばらくナットのツボに入りかけた。

「さて、もうすぐ顔合わせです。自己紹介などはちゃんと用意していましたか?」

と、スノはみんなに聞いた。反応は非常に微妙なもの。
誰もはいとは言わず、黙り込んでしまった。

「まっ、行けるでしょ」

と、彼女は言って四番隊の兵士達が待つ寮へとみんなぶち込まれた。

「おはようございます。今日は新入りが3名…。」

大柄でかなり筋肉質な鍛え抜かれた人がいっぱい座っている兵士の集まりに、コルは異様に怯えていた。
そんなコルを置き去りにするように、ナットは自己紹介を始めた。

「"メイト・トーナ"です!17歳です、よろしくお願いします!」

ナットの自己紹介は完璧なものであった。一つ問題をあげるとするならば…息をするようにさらっと偽名を使ったことであろう
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