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2キセイセ

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追求編(四章)

151.四番隊との協同②

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「……は?」

突然の依頼…?に戸惑い、アルスは声が出てしまった。

「こちらの方で色々と…調べさせてもらった。結果としてはアルス達のように王の独断で死罪となった人がかなりがいた。」

「その目的って…!?」

「知らない…。隠したい秘密でもあるのだろうな。」

「レジサイドとかと関わりがあるとか?」

と、アルスが聞くとマーベインは少し眉をひそめ、呆れたようにこう言った。

「もしかするとな。」

「不明って言いましたよね。すみません。」

その態度をさせてしまったことに、アルスは全力で頭を下げた。そして、マーベインは「話を戻そう」と言った。
続けて、現王政の壊滅…、という事について話し始めた。

「とりあえず、現王政にはなにか隠し事がある。それを暴露することこそがこの王政の壊滅という意味となる。」

と、淡々と解説を始めたマーベインを超える淡々とした声のトーンでスノは言った。

「まあ、暗殺でも構わないんですけどね。」

「暗殺は論外だ。黙れ。」

「暗殺案、いいと思いません?別に死刑になるのが早いか遅いかの違いじゃないですか。」

「…よく副隊長になれたなお前。」

スノは少し静かにして、何かを考えたあと、すこーし半笑いになりながら、ニヤニヤが止めずにこう言った。

「…マーベインって私にだけ辛辣ですよね。ツンデレですか?意外と可愛いんですね」

「ほんとに黙れ。…すまない小言を挟まれた、話を戻そう。その現王政が隠している事の調査だが…。」

と、マーベインは言った。その後少し貯めて、気を立てた後、続けてこう言った。

「内部潜入が1番と考えた。…だから、君達を4番隊の雑用として雇おうと考えている。」

「!!」

考えれば実に合理的なことだ、兵士という王と近くの職業に付いて内部から調査するのは当然なことだ。

しかし、4番隊で雇うという強力な言葉にアルスは心底ビビっていた。対照的に全く動揺していないレイは、マーベインに1つ聞いた。

「雑用か…。兵士ではないのか?」

「無理だ。しかも、雑用の方がどこかに行く機会が少ないからこの任務では適しているはずだ。」

マーベインはそう言った。
この言葉の二言ぐらい前から、アルスには疑問が一つ残っていた。それを静まったタイミングで聞いた。

「…調べる調べるって言ってるけど…。どこをどうやって調べるんだよ?」

「ああ、言ってなかったな。調査するのは2箇所。まずは王の城。そして…ある人の遺産だ。」

「遺産?」

と、アルスが食いつくように聞けば、マーベインはアルスの目をじっと見ながらこう解説を加えた。

「その昔、零事件について調査した兵士がいた。その兵士はディラノス王に殺害された。彼が残した情報が今、どこにあるか、それは誰にも分からない。たった一人を除いてな。」

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