マインドファイターズ

2キセイセ

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逃走編(三章)

134.副隊長の保護②

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「知りません。ただし、存在を知った以上、我らがマーベイン隊長が動くはずなのでそちらの方は問題ないと思います。」

スノは国とレジサイドに関する事を答えた。またもや淡々と話していた。
しかし、そこには少しだけ自慢したい気持ちが行き過ぎているような気がしている。

「なら……俺らが死刑になった事も?」

「分かりません。この国は絶対王政になっておりまして、あいつの独断で全てが決まるんです。ですが、王が何を考えているのか、何かを考えているのかすらも分からないんです。」

「繋がってるとしたら王様に喧嘩売ってることになるもんな…。」

アルスが自分で言ったことに少し怖気付いた。
巨大なものを敵に回しているという事が今になって現実味を帯びてきたことに。

そうして、少し会話が途切れるとスノは切り口を開けるようにこう話し始めた。

「あっ、そういえば今日、マーベインが監獄にいない日ですね。…行きます?」

「…ちょっと考える時間をくれ。…その情報に偽りはないよな!?」

「もちろんです。」

ナットは一旦、アルス達を自分の元に集合させたあと、3人で小さい声で会議をした。

「あいつは政府の人間だ…信用できるかアルス、コル?」

「わっかんないよ…。でも信用した方が良くない?」

「そもそもだが、副隊長1人のエゴでここまで動くか…一旦探ろうぜ」

そうアルスが言ったため、3人は会議を終えてスノに対して色々と質問をすることにした。

「何故、そこまで俺達を守りたい…?というか、レイを守りたいのが本音なんじゃないか?」

アルスは前に言われたことを一瞬で考えて思い出し、その事について詳しく言及してもらうことにした。
対するスノの反応はと言えば、いつも通りの仏頂面だが、目線を逸らしていた。

「まあ、ぶっちゃけるとそうですね。」

「理由は?」

「…まず、レイさんの昔の職業って知ってます?」

スノは吹っ切れたように正面を向いて、堂々とそう聞いた。アルス達は聞かれたことに対して、アンサーを返すべくそのことに関しての記憶を探していた…が、一向に出てこない事に気がついた。

「知らない…。というか、聞かれても黙っていた気がする。」

「やはりですか…。」

と、あたかも彼のことを理解しているかのような反応が、アルス達にとって気がかりだったのだ。そしてそれを聞いた。

「で、レイの昔の職業ってのは?」

「私と隊長の先輩。4番隊の"兵士"です」

「!!」

硬直した。何秒か、衝撃を抑えるために時間を使った。
彼女がレイの事を知っている理由などが、点と点が線になるようにこと言葉と合わさった。







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