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制圧編(ニ章)
82.敵拠点の偵察②
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《次元の眼》はら、普通の家にあるとは思えないほどの、王城にある言われても違和感がないぐらい、大きい地下室の中に入っていった。
コルは、一枚の紙に鉛筆を突き立てた。《次元の眼》の軌跡をその紙に書き写している。
《次元の眼》の視界には…数多のレジサイド団員が賑やかに口を開き、酒を飲んでいる。
曲がり道があれば直ぐに両方を見て、軌跡を写し。
ドアがあれば行き止まりとして、紙に書いている。
「地図が出来上がってきているな。しっかし…非常に大きい。凄いな…」
レイはそう呟いた。刻々と刻まれていく時間。
1秒、1秒と数える度に曲がり道が増えているようなスペースで、地図を書いている。相当入り組んでいるなと、覚悟した。
そして、進んでいったら…食堂らしき場所に来た。
コルの考えでは、さっきのは個人部屋。そして、ここの物凄く大きい食堂…大体の施設ならば、食堂や取引所などの共用の部屋は密集しているだろう。
という考えで、どこかのドアが開くのを待った。
食堂…もちろんの如く飲酒をしているレジサイドの団員。
なにか宴でも開いているのだろうか、《次元の眼》が見た通路や、相手いる部屋などはほとんど全員が酒、もしくは飯を堪能していた。
「うおおっ……なんだこりゃ?」
見ている食堂で、一人の女が、千鳥足で《次元の眼》に近づき、それを拾って、そう言った。コルは冷や汗をかいた。
「やばい!ばれた!」
と言って、コルは急いで振り返り、レイの方を見た。
汗が頬を通って、地面に落とされる。
「いや…待て!」
そう、レイが言った。
一瞬、ビクッと反応して驚いたが、そのまま彼の命令に従った。
「ああん?綺麗な石だろぉぉ……!」
「そりや、そっかァ…」
食堂にいる女二人組はそう言って、《次元の眼》を投げ捨てた。
バレなかった…というか、何かを話していたような気がする…けど、そのまま調査を続ける!
そう意気込んで、共有部屋を転々と繋いで…とうとう、どこかへ行くための扉がない部屋まできた。
その部屋の扉は、後ろに一つだけ…
そしてそこには、大事そうに大事そうに飾られていたブレスレットがあった。
コルは《次元の眼》でそれを見ていると、ある物特有の独特のオーラを発していることに気がついた。
「…最深部に"心物"!ブレスレットの形をしている。」
そして、次に気がついたのは、そのブレスレットの台座にもたれかかっている、男の存在であった。
護衛?と、考えた。
しかし…兵装を見ればただの一般人。
しかし…氷のような色をした長い髪を…両方の側面を剃って、残ったのは後ろで括っている…他の人と比べて派手すぎる髪型なことを除けば…。
「!」
そして彼にも、心物の独特なオーラをまとっていることが、たった今判明した。
コルは、一枚の紙に鉛筆を突き立てた。《次元の眼》の軌跡をその紙に書き写している。
《次元の眼》の視界には…数多のレジサイド団員が賑やかに口を開き、酒を飲んでいる。
曲がり道があれば直ぐに両方を見て、軌跡を写し。
ドアがあれば行き止まりとして、紙に書いている。
「地図が出来上がってきているな。しっかし…非常に大きい。凄いな…」
レイはそう呟いた。刻々と刻まれていく時間。
1秒、1秒と数える度に曲がり道が増えているようなスペースで、地図を書いている。相当入り組んでいるなと、覚悟した。
そして、進んでいったら…食堂らしき場所に来た。
コルの考えでは、さっきのは個人部屋。そして、ここの物凄く大きい食堂…大体の施設ならば、食堂や取引所などの共用の部屋は密集しているだろう。
という考えで、どこかのドアが開くのを待った。
食堂…もちろんの如く飲酒をしているレジサイドの団員。
なにか宴でも開いているのだろうか、《次元の眼》が見た通路や、相手いる部屋などはほとんど全員が酒、もしくは飯を堪能していた。
「うおおっ……なんだこりゃ?」
見ている食堂で、一人の女が、千鳥足で《次元の眼》に近づき、それを拾って、そう言った。コルは冷や汗をかいた。
「やばい!ばれた!」
と言って、コルは急いで振り返り、レイの方を見た。
汗が頬を通って、地面に落とされる。
「いや…待て!」
そう、レイが言った。
一瞬、ビクッと反応して驚いたが、そのまま彼の命令に従った。
「ああん?綺麗な石だろぉぉ……!」
「そりや、そっかァ…」
食堂にいる女二人組はそう言って、《次元の眼》を投げ捨てた。
バレなかった…というか、何かを話していたような気がする…けど、そのまま調査を続ける!
そう意気込んで、共有部屋を転々と繋いで…とうとう、どこかへ行くための扉がない部屋まできた。
その部屋の扉は、後ろに一つだけ…
そしてそこには、大事そうに大事そうに飾られていたブレスレットがあった。
コルは《次元の眼》でそれを見ていると、ある物特有の独特のオーラを発していることに気がついた。
「…最深部に"心物"!ブレスレットの形をしている。」
そして、次に気がついたのは、そのブレスレットの台座にもたれかかっている、男の存在であった。
護衛?と、考えた。
しかし…兵装を見ればただの一般人。
しかし…氷のような色をした長い髪を…両方の側面を剃って、残ったのは後ろで括っている…他の人と比べて派手すぎる髪型なことを除けば…。
「!」
そして彼にも、心物の独特なオーラをまとっていることが、たった今判明した。
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