マインドファイターズ

2キセイセ

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第三拠点編(一章)

28.拠点潜入②

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次、あの櫓の上に乗っている監視を潰せば、あとは門番だけ。

ナットは何かを思いついたかのように、服を脱ぎ始めた。

「えっ…ちょっ…」
「…そういう趣味?」

コルとラーラは引いた。ドン引きだ。
「えぇ…」と、顔が青ざめ、声が漏れ出てしまうほど引いた。

しかし、彼は動じることなく、先程気絶させた団員の服を脱がした。

彼女らは目を手で抑えていた。

その後、ナットは団員の服を着て、あたかも団員ですよと言わんばかりの態度を作った。

「…一言…いってよ…」

コルは頬を少し赤らめてそう言った。

「いい感じのん思いついたんよ」

と、ナットは言った。
そしてその策をメンバーに話した。

準備が完了したナットは、片手でギリ持てるぐらいの石を持った。それを何回も《遅れる衝撃》で叩き、ピッケルの部分を、その石に合わせていた。

大体の方向は、ピッケルの方の向きで決めて、ちょっとぐらいなら、ベクトル変更ができる。

ピッケルの方を掴むと、その時に衝撃が来る…

…ピッケルの方で直接、遅らせている衝撃を叩けば…"3倍"の衝撃がそれ襲う!

岩陰から目にも止まらぬ高速の石が、監視塔の腹を砕く!

バキバキッ!

「なっ!なんだ!?」

レジサイドの団員達は、反射で監視塔を見た。
そして周りを見渡した!

「俺!報告に行きます!」

ナットは岩陰の少し横で、立っていた。
そこから、ダッシュで門番の元に向かった。

「監視塔が攻撃受けたことについての報告に行きます!」

彼がそう言えば、門番もすんなりと門を開けた。

その時、門番が来ている服の首元当たりに《呪縛の鎖》をつけておいた。

そして、もう片方の端はナットの手にあった。

近くの部屋の壁に繋ぎ、メンバーに向かってグッドサインを送ったら、コプラが、鎖を壁に吸収されるように爆速で縮めた。

門番は壁に叩きつけられ、声も出せないほどの脳震盪になった。

その隙に、コプラ、コルは潜入した。

ラーラはと言うと、ここの団員10人をここで削るということを考えた。

だから潜入はせず、ここに居止まり戦うことを選んだ。

「まず、あれだな」

そう呟き、1番近くにいた団員を《もう一対の手》で首を絞めた!

「ヴ……ガァ……」

そのまま声を出させずに気絶させた、が…

「誰かいるだろ!!」
「だよなぁ!!見つけて吐かせて殺すぞぉ!」

と言われ、ラーラの捜索が始まった。
その間にも、もう1人首を絞め、気絶させている。

正体がバレる前なあと一人はやっておきたいっ!

そう思い、岩陰に近ずいてきた団員に向かってタックルをかまし、そのまま押し倒し、上から思いっきり《もう一対の両手》を叩きつけた。

実に大胆、バレているだろう。

「いたぞおお!」

しかし、この相手はしばらく動けない……

「うしっ……こっからかなっ!」

ラーラは強く意気込んだ。
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