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富豪の依頼編(一章)

20.国からの刺客②

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「……ドアを消して、複数人が家に入ってきた!?」

コルは監視をしながらそう言った。
それを聞いた人々は、ほとんど戦闘態勢に入った。

「こっこかぁーー?心物使いのじょーちゃんがいる場所はぁ?」

《次元の眼》の視点では、入って直ぐに喋った坊主で吹き矢の包を持っている男と、傭兵らしき男が3人いた。

そして…傭兵達が一斉に別々の部屋に入り、カタァースの家を荒らしていった。

「溜まり場に集いし者よ!傭兵達は私とカタァースのボディガードさん達で何とかする!アルスとコルは吹き矢の男を叩け!」

ボスは命令を下した。それに従いコルとアルスは傭兵達の間を通り、吹き矢の男に向かっていった。

「ふぅ………止めるか」

残ったレイは目の前の傭兵2人を片付けようと、背中の槍を抜いた。
それを瞬時に構え、傭兵を睨んだ。

「死ねえええええ!!」

そう眉間に皺を寄せて叫んだ、傭兵の大きな振りかぶりを見た瞬間、レイは傭兵の手のひらに片手で槍を突き刺した。

そのまま、両手に持ち替え、腹を少し裂き、相手を気絶させた。

残りの傭兵は驚いてこういった。

「なっ……なんだぁ!?貴様ァ!?」

「…心物もない、ただの元兵士だ」

そう言ってレイは柄の部分を、傭兵の頭に思いっきり叩きつけた。冷静に仕事をこなし終わったあと、カタァースとサンチャを守りに行った。

一方、アルス達は…

「!?」

吹き矢の男は、その吹き矢から長椅子を小さくして吸った。
そしてそれを、矢を吹き飛ばすように、小さくした長椅子を元の大きさに戻しながら飛ばした。

アルスは心物の棒を大きな盾にして、コルと自分を同時に守った。

「おっと……耐えた貴様ぁ…名前は?」

その男はアルスを指さしながら、不敵で不気味な笑みを浮かべて、そう言った。

「名乗ると思うか?」

棒を戻して、アルスはキレながら言った。

「なるほどぉ…おりゃー、"ガファー"。すぐに忘れるさ。死ぬからなぁ!」

そう言ってさっき吸ったであろうドアを飛ばしてきた。

「!?」

ダンッ!と崩れるドアに盾を構え、1歩も動けないでいた。

「コル!俺は盾を構えて動けない!相手の動きを見ろ!」
「うん!」

コルが眼を飛ばし、相手の動きを見る。
それをアルスに報告することで、盾を構える方向を完璧に合わせるという算段だ。

それを成功させ、どこから来ても完全に防御することが出来た。

「……防戦一方。どうすんだ…?」

アルスはコルにそう聞いた。
彼女は1人、黙々と独り言を呟くぐらい考えていた。

「矢のように飛ばせるなら、質量も減っていると仮定。なら前に出れば怖くわない?いや、普通に出てくる時に巨大化するから近距離でもダメ……なら!」

「コル?」

「心の声漏れてた…?でも……勝てる!」



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