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狼殺事件編(一章)
10.狼殺事件③
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「おっ、お前らァ!これ以上近づくなら、心物の鎖を使うぞ!」
「…鎖…か」
アルスが駆けつけた時、あと10歩のところで、少年に脅された。しかし、情報を整理して、2人とも構わず突っ込んでゆく。
「俺はやるぞ!!」
少年は意気込んで、体にジャラジャラと巻いていた鎖を縮めて、それを掴んだ。
そしてその後、見せつけるように木の棒を2つ取り出して…
ガシャン!
鎖と木の棒をぶつけた瞬間!鎖は自動で木の棒の先端に刺さって抜けなくなった!!
「ど…どうだ!?すごいだろ!?」
そう凄んだ少年だが、メンバーの反応はなく。
そろそろ攻撃していいかと睨んでいた。
「やるか」「そうだな」
冷静に、先輩2人は少年に突撃した。
「うっ!」
少年は焦り、作った鎖付き木の棒を右にぶん回したが…
「残念…あなたにとってあたしは相性最悪っぽい。」
ラーラは、自分の心物、
"《もう一対の手》(ワンモア・ペアハンド)"
という、自由自在に操れる、一対の金属性の手を使って、木の棒を掴み、少年を引っ張り始めた。
「あっ…!」
情けない声をあげて、少年は転げそうになった
しかし、ドシッと右足で踏み込み耐えきった!
「すげぇー」
絶対に感心していないナットは、《遅れる衝撃》のピッケルの部分を握った!
ドンッ…
「えっ…」
先程の背中を殴った衝撃が、その瞬間届いた。
たん、たんと走り歩きで体制が崩れてきた。
「アルスッ!」
彼はラーラに応え、取り出した少し大きめの木槌で、少年を気絶させる程度で殴った。
「いっっでぇ!!この野郎!!」
耐えられた驚きがアルスを襲う。
「だけど…もうオレの勝ちだ!!」
少年はそう叫び、手に持っている、何かに繋がっている鎖を近くにある岩につけた。
「…!?」
いつの間にか、アルスの服に鎖が繋がれていた!
ギュンッ!!
岩とアルスを繋いだ鎖は、一瞬にして、岩から短く縮んでいた!
ゴンッ!
岩の方に引き寄せられたアルスは、そのまま頭から激突してしまった。それを見ていたラーラは咄嗟に心配した。
「アルス君!?」
「アルスはあとだ!今はこいつを倒して安全を確保しろ!」
冷静に、ナットは言い。敵を一直線に睨みつけ、出方を伺っていた。
「ラーラ、片手で持てる程度の石をくれ」
「了解っ!!」
そして…ラーラは石を何個か持ってきて、ナットの前に出した。
それをナットは自分の心物でぶん殴った。何個かぶん殴り…
「…ラーラ、睨み合いは終わりだ!」
そう言ってナットは石に衝撃を届かせた!
石が少年に向けて、1秒1つでぶっ飛んで行く。
「!?」
一発目で危機を感じ、少年は家の屋根を鎖を投げくっつけ、それを屋根から縮めて宙に浮いた!
「だよな?」
そう言ってナットは、隠していた石を1つ投げた。
石が敵の斜め下に来た瞬間!
突如として、少年の方に向かって上に飛んで行った。
「うわっ!!」
痛みで少年は鎖から手を離して落ちた。
そして着地の失敗、それをラーラは見逃すわけがなかった。
《もう一対の両手》は拳を握っており、少年の腹に向けて加速した!
「…鎖…か」
アルスが駆けつけた時、あと10歩のところで、少年に脅された。しかし、情報を整理して、2人とも構わず突っ込んでゆく。
「俺はやるぞ!!」
少年は意気込んで、体にジャラジャラと巻いていた鎖を縮めて、それを掴んだ。
そしてその後、見せつけるように木の棒を2つ取り出して…
ガシャン!
鎖と木の棒をぶつけた瞬間!鎖は自動で木の棒の先端に刺さって抜けなくなった!!
「ど…どうだ!?すごいだろ!?」
そう凄んだ少年だが、メンバーの反応はなく。
そろそろ攻撃していいかと睨んでいた。
「やるか」「そうだな」
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少年は焦り、作った鎖付き木の棒を右にぶん回したが…
「残念…あなたにとってあたしは相性最悪っぽい。」
ラーラは、自分の心物、
"《もう一対の手》(ワンモア・ペアハンド)"
という、自由自在に操れる、一対の金属性の手を使って、木の棒を掴み、少年を引っ張り始めた。
「あっ…!」
情けない声をあげて、少年は転げそうになった
しかし、ドシッと右足で踏み込み耐えきった!
「すげぇー」
絶対に感心していないナットは、《遅れる衝撃》のピッケルの部分を握った!
ドンッ…
「えっ…」
先程の背中を殴った衝撃が、その瞬間届いた。
たん、たんと走り歩きで体制が崩れてきた。
「アルスッ!」
彼はラーラに応え、取り出した少し大きめの木槌で、少年を気絶させる程度で殴った。
「いっっでぇ!!この野郎!!」
耐えられた驚きがアルスを襲う。
「だけど…もうオレの勝ちだ!!」
少年はそう叫び、手に持っている、何かに繋がっている鎖を近くにある岩につけた。
「…!?」
いつの間にか、アルスの服に鎖が繋がれていた!
ギュンッ!!
岩とアルスを繋いだ鎖は、一瞬にして、岩から短く縮んでいた!
ゴンッ!
岩の方に引き寄せられたアルスは、そのまま頭から激突してしまった。それを見ていたラーラは咄嗟に心配した。
「アルス君!?」
「アルスはあとだ!今はこいつを倒して安全を確保しろ!」
冷静に、ナットは言い。敵を一直線に睨みつけ、出方を伺っていた。
「ラーラ、片手で持てる程度の石をくれ」
「了解っ!!」
そして…ラーラは石を何個か持ってきて、ナットの前に出した。
それをナットは自分の心物でぶん殴った。何個かぶん殴り…
「…ラーラ、睨み合いは終わりだ!」
そう言ってナットは石に衝撃を届かせた!
石が少年に向けて、1秒1つでぶっ飛んで行く。
「!?」
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「だよな?」
そう言ってナットは、隠していた石を1つ投げた。
石が敵の斜め下に来た瞬間!
突如として、少年の方に向かって上に飛んで行った。
「うわっ!!」
痛みで少年は鎖から手を離して落ちた。
そして着地の失敗、それをラーラは見逃すわけがなかった。
《もう一対の両手》は拳を握っており、少年の腹に向けて加速した!
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