軌跡旅行

2キセイセ

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ダーハッド編

141.Finalround

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―――マダラ視点・現在―――

………また、フレインが死んだ。
ここまで来たんだ、もう1回戻るか。

俺は自分が辛いからって、救うのを諦めた人たちが何十人といる。……俺もそのうちの1人になるだろう。

スティールの存在を知らせてないだけでバッドエンド
守れない護衛をつけないだけでバッドエンド
絶対に怪しいものを信じないとバッドエンド

時間を遡れるのも、1年以内だ。

「油断してくれて助かったぜ……次は……お前だ」

そう、ムアンは俺を睨みながら言った。
まぁ、時間を戻すんだから、なんも怖くないけど。

俺はそう思って、世界を過去に戻した。


―――フレイン視点―――

「舐めていた……俺は力を支配しただけで……神を支配できてはいなかったのか…」

しかし、奴はムアンだ、まだ終わっているわけが無い。
なにか、まだ来るぞ……

そう思っていると、ムアンは氷漬けとなった。

「奴に戦意は無いと思うが、一応だ…さあフレイン、核を壊しな。」

「はい……」

はぁ………終わってみれば意外と速かった。
結局…未知の前では、あのムアンでも弱いんだな……

これで終わりか、やっと終わりか。

そう思い、俺は氷漬けとなったムアンの手を当て、少し氷を砕き、手を入れれるぐらいの穴を開けて。

青い炎を出しながら、ムアンに手を入れた。

「しゃがめ!!」

マダラさんがそう叫んだ。
俺は咄嗟にしゃがんだ。

その時!魔力の核が俺の背中の上を後ろから追い越した。
そして、ムアンは氷を解凍して、俺を貫けなかった怒りを表に出して、マダラさんに言った。

「んで…前向いてんのに分かるんだよ…」

「お前に教える義務は無い」

そして、ムアンは少し考えて、なにか分かったかのようにこう言った。

「…………今ので完全に分かった。優先順位を間違えたよ……マダラ、お前、時の神に魂を宿されたんだろ?」

「ああ、それがなんだ?」

「ならなんで、タイラド達を諦めた?」

ムアンはニヤついて、ゲスを極めたような顔で言った。

「それが…今の戦いに関係あんのか…」

マダラさんの眉間のシワが、寄っていた。
そして、足から氷の床を敷いて、その床を通してムアンの後ろに壁を作った。

「残念だが、もう既に準備は完了した。」

「ほう?」

そういうと、マダラさんはどこからともなく、ムアンの右手を覆うように氷を発生させて、それを捻った。

「俺の魔力は……もうこの空間の気体を支配した。」
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